
久しぶりのカタログから、今日はバブル真っ只中に登場した。
「インフィニティQ45」を。
この頃、各社は円高に苛まれ、1台あたりの単価の大きいモデルの開発に追われていたと思われます。
日産はこのインフィニティ。トヨタはセルシオ。ホンダはレジェンド(NSX)。マツダや三菱はフォーマルな高級車でなく、RX-7や3000GT(GTO)などのスポーツ路線で、円高を乗り切ろうとしていたのでしょう。
話が逸れましたが、このQ45、本当に鳴り物入りの登場でしたよね~。
この頃、Y31シーマがバカ売れして、更にその上級バージョンといった意味でも、前記のトヨタのセルシオとの対決といった意味でも。

当時の久米豊社長のコメントが載るページ。
「創造性」「個性」「オリジナリティ」とにかく、ここにこだわりたかったようです。
メインテーマが「ジャパン・オリジナル」ですからね~。
ただ、最初にこだわった点がことごとく受け入れられず、後期ではあれほど嫌っていた(?)木目やフロントグリルを採用したのは、残念だったと言えます。
個人的には前期のグリルレスよりは、やはり後期の「アリ」の方が整っていて好きですが、車自体の勢いというか、意気込みは圧倒的に前期の方を支持したいwww

これまた物議を醸したwフロントのエンブレム。この名古屋地下鉄のシンボルのようなマーク自体はともかく、周りを縁取る「唐草模様」がちょっと・・・・。
ちなみに名古屋地下鉄のマークですwww
そういえば、唐草模様が示す通り(?)現役時は「本職」の方々にはセルシオよりこちらの方が人気があったような(笑)

サイドのモールが前から後ろまで「1本」のアルミでできてることを示す写真。
確か当時、「世界一長い一体モール」と自慢していたような。
また、ドアハンドルも触感にこだわったダイキャスト製法だとか。

写真で見ると、スリムなんですが実際に見るとちょっと○ブなんですよね~。

前述の通り、最初は木目を採用しないという信念wだったためスッキリしたコクピット。
ココは、ハッキリ前期の方が自分は好きです。

レザーとウール地のシート2態。
どうせ「ジャパンオリジナル」にこだわるなら、初代~2代目セドリックにあった「西陣織」を採用すればよかったのに、と思わされますww
皮シートの「エッグシェル」色の内装はスゴい。まあ、実用車として使用するには「汚れが目立つ」とかいって敬遠されてしまいますが。

そして、メカニズム面でのハイライト「アクテイブサスペンション」を紹介するページ。
当時、どこが1番最初に市販するか?
とやたら注目されてましたよね~。
海外のロータスや意外にもボルボが積極的でこの2社が有力、なんて言われてました。
エアーで制御したアクテイブサスということでは、ご存知E30系ギャランに採用されたのが最初だったわけですが、油圧でバネも一切使用しないというものでは、日産が1番乗りだったと思います。
確かトヨタもセリカで1番乗りを狙っていたんですが、発表はセリカも早かったものの、発表、発売の点でインフィニティの方が早かったと記憶しています(違ってたらスミマセン)。
それにセリカの「アクテイブ・スポーツ」は完全に限定車扱いのようでしたしね。
いずれにせよ、こんなメカニズムの点で先陣争いをしていた時代。・・・・健全でした(笑)
内外装のカラー見本。
皮シートが4色、モケットが3色。
ボディカラーが10色。
これだけ組み合わせが選べるというのは良いですね~。
自分ならダークレッドにエッグシェル内装かな~(←聞いてないw)

キーのデザインにもこだわりが・・・。
確か、オプションで18金とかのヤツもありましたっけ(汗)
個人的にもっとも推したいのが

「KOKONインスト」であるわけですよ(笑)
なんと、木目の代わりに「漆」を用意していたわけですよ皆さん(爆)
写真ではわかりづらいですが、自分が一回だけ見た際の記憶を辿ると・・・・
プラスチックに模様があるようにしか見えない(泣)
車の内装という過酷な条件に耐えられるように、ということで、かなりご苦労されたであろう
制作に関わった方には、申し訳ないのですがどうしてもそんな「高級品」には見えない。
高級品慣れしていない、こちらの眼力にも問題はあると思うのですがww
プラスチックと書きましたが、実際はベースにチタンというこれまた高価なものを使用しているわけで、これは、本当に素晴らしいチャレンジだったと思います。
これも、もし自分が買うなら絶対装備されてるものを選びたい!
後期は、ポリシーを曲げて木目、しかも本木でなく木目調ですからね、この差は大きいと思いました。
うーん、1番廉価なものでも520万円。でも、これは消費税導入前のシーマのタイプⅡリミテッドより10万円高ですから、内容を考えれば安いのではないかと思います。
自分の欲しいバージョンだとww630万円か~。
それでも、当時の輸入車、メルセデス・ベンツならミデイアムクラスの230E(4気筒)、BMWでも525(6気筒)が買えるかな、といったところですから、これは安いと言えましょう。
実際、同じようなクラス、価格帯のライバル、セルシオはいろんな意味で、世界制覇してしまったのですからね。
インフィニティが一般受けしなかったのは、ある意味当然かと思います。
でも、いろんな嗜好を持った方がいるのですから、こんなコンセプトの高級車があっても良かったとは思いますよ。
今じゃ軽からミニバン、高級車まで画一化されてしまい、サイズの大小や排気量の大小でしか選びようがないのが現実ですから・・・。