小林正樹監督の「怪談」を見た

1965年の映画ＤＶＤを見た。知ってる話だが、映像で見るとまた面白い。

小泉八雲：ラフカディオ・ハーン原作の『怪談 KWAIDAN』に収録されている「黒髪」「雪女」「耳なし芳一」「茶碗の中」の4つの怪談話を映画化したオムニバス作品。
監督は小林正樹。第18回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。

出演は
三国連太郎
岸恵子
新珠三千代

仲代達矢
丹波哲郎

中村嘉葎雄
志村喬

中村翫右衛門
杉村春子
仲谷昇
奈良岡朋子
中村鴈治郎
渡辺美佐子

とそうそうたる顔ぶれ。

配役の中でも主役たちの年齢は30歳代前半で、初々しい。

不思議な擬音が流れ、あやしく感じさせる効果。とくに後半、平家琵琶が効いてる。

第1話が、顔が変わっていくラストシーンが怖い。

第2話「雪女」だけは、主人公の顔にかかる雪がまったくそれらしくなく、興ざめ。

ところで、この雪女はだれでしょう？


色彩は幻想的で、どこか黒澤明の「夢」を思わせる。登場する若い女が怪しく、美しい。


第3話の「耳なし芳一」が良かった、琵琶の語りでの壇ノ浦の合戦シーンが見事。これはラストシーン。


第4話も、怖いというより不気味な物語。翫右衛門と鴈治郎の両中村が登場して見ごたえがあった。
※https://ja.wikipedia.org/wiki/茶碗の中＜茶碗の中＞



この映画はもっと評価されていいと思う。これならハーンも喜ぶだろう。