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二つの月のブログ一覧

2006年06月23日 イイね!

音楽ブログ Op.23 ジューン・ブライド企画

今回は“ジューンブライド”企画(いつ、こんな企画を?)の2回目として
誰でも知ってる「結婚行進曲」を取り上げましょう。
このブログを読んで下さっている方々の中には、実際にご自分の結婚式で使ったり、
あるいは参列された結婚式で耳にされたことがあると思います。


結婚式に使われる結婚行進曲は2曲。
どちらも超有名な曲ですが、近代になってブライダル用に作曲されたものではなく、
1つはフェリックス・メンデルスゾーン(1809~1847 ドイツ)作曲の
劇付随音楽『真夏の夜の夢』の「結婚行進曲」
もう1つがリヒャルト・ワーグナー(1813~1883 ドイツ)作曲の
オペラ『ローエングリン』の第3幕で使われる「婚礼の合唱」です。

メンデルスゾーンの『真夏の夜の夢』は、シェイクスピアの戯曲『真夏の夜の夢』の
芝居のためにプロイセン国王の依頼によって書かれた音楽です。
妖精パックが惚れ薬を使いすぎたために、振り回される恋人たち。
妖精と人間の幻想的な喜劇です。
ってか、シェイクスピアは読んでないので、詳しい内容は分かりません(ここら辺適当)が、
この中でアテネ公シーシアスとアマゾン国の女王ヒッポリタの結婚式の場面で使われる音楽です。

この『真夏の夜の夢』と言うタイトルですが、原題の“midsummer night”を直訳して
『真夏の夜』とされていますが、実は6月下旬の夏至“midsummer day”の夜のことで、
夏至の日は、妖精の力が強くなりお祭りが催されるという言い伝えがあるそうで、
日本で言う真夏とは違うので『夏の夜の夢』と言うタイトルになっているものもあります。


ワーグナーのオペラ『ローエングリン』は、白鳥の騎士ローエングリンが
王女エルザを助け結婚する、と言う筋書きです(すごく端折りました)。
第3幕の始め、間奏曲に続いて流れるこの曲は、「婚礼の合唱」と書いたように、
オペラの中では合唱として歌詞が付いているので、それをご紹介しておきます。


婚礼の合唱

愛の祝福が お二方を待つ部屋へ
私たちが誠意を込めて お導きします。
無敵の勇気と愛の実りが 
お二方を幸せなご夫婦にするでしょう。

徳高き勇士に栄えあれ!
若さ輝く乙女に栄えあれ!
祝賀の宴も過ぎた今 心の歓喜にあずかってください。

愛をたたえ 香りも高く飾られた愛の部屋で
俗事を離れてお幸せに!

私たちの真心に見守られて 愛の部屋へお入りください。
無敵の勇気と 清い愛が 
お二方を幸せなご夫婦にするでしょう。
至福のご夫婦に!

神がお二方を祝福なさったように
私たちも喜んで お二方を祝福します。
愛の幸せが訪れたこの時を 行く末永くお忘れなく。



この『婚礼の合唱』の訳詞は、1990年バイロイト音楽祭で上演された模様を
NHKのBSⅡで放送していたものから引用しました。

最近では聖歌隊が実際に合唱で歌う式場も多いですね。


わざわざ試聴して頂くこともないほど、よくご存知の曲ですが、
関連URLではBGM用の編成になっているので、実際のオーケストラとは微妙に違います。
「結婚披露宴のBGM」と言うCDのところでお聴き頂けます。
せっかくなので原曲でお聴き頂きたいですが、良いところがナイ・・・。


Posted at 2006/06/23 00:23:41 | コメント(4) | トラックバック(0) | 管弦楽曲 | 音楽/映画/テレビ
2005年12月30日 イイね!

年末と言えば。

ベートーヴェンの『第九』ですね。
正確な曲名は『交響曲 第九番 ニ短調 作品125 合唱付き』です。

この曲が必ず年末に演奏されるようになったのは、いろいろな説がありますが、
日本だけだ、というのは昔、聞いたことがあります。

この曲の第4楽章、合唱で歌われる「歓喜に寄す」は、あまりに有名で、
『第九』を語る上で、必ずクローズアップされる部分で解説書などもたくさんあるので、
合唱の部分よりも、それまでの部分について私的見解を述べてみたいと思います。


まずその前に、この曲の成立について。

ベートーヴェンは第9番の作曲構想としては、全く別のものを考えていて、
第10番に声楽付きの曲を構想していました。
これとは別に、シラーの「歓喜に寄す」にも付曲することを随分前から考えていました。
ベートーヴェンは作曲過程をスケッチとして数多く残しているので、
研究者の間でも良く知られています。

第9番は、実質的には1822年後半から1824年初春の約1年半ほどの間に
作曲されましたが、シラーの詩と第9番が結びつくのは、
1823年になってからのことだと考えられています。

結果、第10番は未完成のまま、ベートーヴェンは逝去してしまいました。
未完成とは言っても、シューベルトの『未完成交響曲』のように、
途中まで作曲してあるのではなく、断片的なスケッチを記すのみで、
本格的な作曲には至っていません。
この第10番については学生時代に、ぶ厚い解説書とCDが一緒になったものを、
物珍しさから購入しましたが、あまり真剣に聴いてないですねぇ。


では、ここから先はあくまで私的見解ですので、予めご了承下さいね。


“第1楽章”

第4楽章よりも、この第1楽章の方が好きです。

静かに始まり、この楽章の第1主題の冒頭の断片が第1ヴァイオリンに現れます。
曲が進むにつれて楽器が増え、盛り上がってきて第1主題の完全形が
トゥッティ(総奏:すべての楽器で演奏すること)で奏されるのですが、
ここに至るまでの、小節数にするとたった16小節は、宇宙的な感覚に捉われます。
喩えるならブラックホールとホワイトホール、それを繋ぐワームホールの関係でしょうか。

理論的なツッコミはこの際、無しでお願いしますね。

①ブラックホールが自分、ホワイトホールがこの曲だとした場合

ブラックホールへ入り(最初の始まり)、ワームホールを進む自分を
導いてくれる音(第1主題の断片)、ホワイトホール(この曲)に近づくにしたがって
盛り上がっていき、出たところにこの曲の全容が現れる。
自分がこの曲に近づいていくパターンですね。

②ホワイトホールが自分、ブラックホールがこの曲だとした場合

ワームホールの向こうから、最初は音ではなく振動のみ(最初の始まり)が伝わり、
それが近づくにしたがって音となり(第1主題の断片)、目の前に現れたときには
この曲が現実となっている。曲が自分に近づいてくるパターンですね。

聴き方によってどちらとも取れるのですが、ここで私がいつも思い出すのは
スタートレックシリーズですね。歳がバレルかもしれませんが、好きだったなぁ、
「新スタートレック」、「DS9」、「ヴォイジャー」。

話がそれましたが、とにかくこの冒頭は、それくらい壮大なものを感じます。
その後は、木管楽器群にのんびりとした旋律、同時に弦楽器群にそうさせまいとする
煽るような音形が現れたり、重力に逆らうかのように飛び上がるような旋律など、
次々に現れ、この楽章の最後に向かってクライマックスを築いていきます。
音楽的にも構成的にも大規模な第4楽章を携えるにふさわしい冒頭楽章です。


“第2楽章”

第1楽章の壮大さとはうってかわって、コミカルでリズムを楽しむといった感のある楽章です。
しかし、一定の拍子で続いてきた旋律に、すべての楽器が突然休止する部分や、
不規則なリズムなどが現れて、緊張感をさりげなく感じさせるような楽章です。


“第3楽章”

第1楽章の壮大さ、第2楽章のコミカルさをすべて包み込むような、
美しく静かだけれど、雄大さを併せ持った楽章です。
最初のメロディが変奏されて何回か出てくるのですが、その都度楽器が増え、
音の厚みが増していき、最後は永遠をも感じさせるような和音の余韻で終わります。


“第4楽章”

冒頭から合唱かと思いがちですが、合唱に至るまでに
管弦楽とソリストのアンサンブルなどがあります。

美しい第3楽章の後、それまでの楽章すべてを打ち砕くような大音響で始まります。
実際、第1、2、3楽章のテーマが現れますが、低弦(チェロとコントラバス)の
レチタティーヴォ(語り)がそれを否定していきます。
ベートーヴェンのスケッチ段階では、歌詞がつけられていたそうです。
この部分と、シラーの「歓喜に寄す」については、関連情報URLをご覧下さいね。

その後、歓喜の主題の冒頭が現れ、やっとレチタティーヴォがそれを肯定します。
その後、同じく低弦で歓喜の主題の完全形が演奏されるのですが、
この演奏は、やっと見つけたメロディをベートーヴェンが愛おしみ、慈しんでいるように聴こえます。
この楽章では、この部分が1番好きですね。

このメロディは楽器を代え、厚みを増し、トゥッティへと進んでいきます。
そしてまた、冒頭の大音響。
この後、バリトンソロから始まり、ソリストのアンサンブル、合唱で歌われる歓喜の主題へと続きます。
この主題も、トルコ行進曲風、コラール風とその姿を代え、最後には合唱も含めた
すべての楽器があらゆる力を振り絞って、歓喜に満ち溢れるかのように、
この曲を締めくくります。


この曲の初演の際に指揮をした(お飾りで指揮台に立たされた、という説もありますが)
ベートーヴェンはその聴力を全く失っていて、聴衆の大喝采も聞こえなかったそうです。


余談ですが、CDが最初に開発された時の最長録音時間の規格(74分)として、
この『第九』が基準になっていました。
クラシックの名曲で、もっとも演奏時間の長いものにあわせようという
ことだったそうです。
最近では、更に長時間のCDも製作されていますが。


今年も大晦日に、NHK教育テレビで『第九』が放送されますね。
これを読んでご興味を持たれた方は、是非お聴きになってみて下さい。
今年のソプラノは森麻季さんという方で、最近私もヘンデルのアリア収録の
CDを聴いていますが、楽しみにしている点でもありますね。

それから、ベートーヴェンの交響曲は全曲、フランツ・リストの編曲による、
ピアノ独奏版が出版されています。
管弦楽のように豊かな音ではないかもしれませんが、さわりの部分が
試聴できるサイトもありますので、そちらもお試し下さい。


参考資料:ベートーヴェン事典(東京書籍)
     “An die Freude”の詩と真実-「第九」定訳への道-(2001愛環音楽連盟編)
     全音スコア ベートーヴェン 交響曲第9番ニ短調作品125『合唱付き』
               (全音楽譜出版社)




Posted at 2005/12/30 04:10:34 | コメント(1) | トラックバック(0) | 管弦楽曲 | 音楽/映画/テレビ
2005年11月06日 イイね!

「幻想交響曲 Op.14a (ある芸術家の生涯の挿話)」

エクトル・ベルリオーズ(1803-1869 仏)の代表作です。
とあるところで、この曲を題材に物語を書いたので、ここでこの曲について述べてみたいと
思います。

この曲は、彼自身の恋をきっかけに誕生したと言われています。

1827年、ベルリオーズはイギリスからのシェイクスピア劇団の「ハムレット」を観劇に行きます。
そこで、オフィーリアを演じる当時の有名女優、ハリエット・スミスソンに一目惚れします。
手紙を書いたり、自作の演奏会を開いたりとアプローチを試みますが、所詮、有名女優と
ただの1ファン。
恋が成就するはずもなく、見事に失恋してしまいます。

このベルリオーズ君、これに懲りずに、次にピアニストのマリー・モークという恋人を見つけて、
婚約に至ります。
しかし、彼がローマに行っている間に、マリーはこの結婚に反対していた彼女の母親の
策略によって、別の男性と結婚してしまいます。
これについては、殺すだの死ぬだの、ひと悶着あったとか、なかったとかも言われている
ようです。

これらの恋(はっきり言って、失恋)が基になって書かれているので、大変に感受性の強い
作風になっています。

先のハリエット・スミスソンとは後に再会し、そのときは結婚に至りますが、
その結婚生活は彼にとって期待していたほどではなく、新しい彼女を作って、
ハリエットのもとを去ってしまいます(まったく、この男は・・・)。

この曲には、冒頭にベルリオーズ自身による長い物語が付けられています。

《病的な感受性と豊かな空想力を持つ若い芸術家が、恋に絶望し、アヘンを飲む。
毒薬は彼を死に至らしめるには弱すぎたが、彼を奇怪な幻想を伴った深い眠りに誘う。
彼の感覚や、情緒、記憶が、病んだ心の中で音楽的なイメージや発想に変えられた。
恋人ですら一つのメロディーとなり、絶えず彼に付きまとう固定観念のような存在となる。》

このアヘンを飲んだ芸術家は、ベルリオーズ自身である、という説もあります。

各楽章はその夢を表していて、添えられた彼自身のコメントどおり、リアルに曲が展開して
いきます。


第1楽章 夢と情熱

最初、若い芸術家は、悩める魂の中に茫然たる憧れを思い、恋人を見出さなかった昔の、
憂愁や喜びを思い出す。
そして突然の彼女の出現によって、激しい恋の情熱がよみがえり、燃え上がり、嫉妬に怒り、
また優しい愛に立ちかえり、宗教的な慰めに達する。


第2楽章 舞踏会

舞踏会の華やかな宴のどよめきの中で、再び愛する人に出会う。


第3楽章 野の風景

ある夏の夕べ、芸術家は二人の羊飼いが角笛でお互いに呼び合っているのを聞く。
羊飼いのデュエット、のどかな景色、風に揺れる木々のざわめき、
ようやく感ぜられる希望の前途によって満たされ、明るいものとなっていく。
しかし、彼女のことが思い出され、もし彼女がそむき去ったら・・・という予感に悩まされる。
1人の羊飼いが再び角笛を吹く、今はその答えはない、日没、遠雷の轟、孤独、静寂。


第4楽章 断頭台への行進

芸術家は夢の中でその恋人を殺してしまい、死刑を宣告され、刑場に引かれる。
その行進は時には憂鬱で荒々しく、またあるときは荘重で華やかに、厳粛に、
間断なく重い足音を伴いながら進んでいく。
最後に未練のように彼女の主題が現れるが、それは斧の落下によって命と共に断たれる。


第5楽章 魔女の夜宴の夢(ワルプルギスの夜の夢)

若い芸術家は魔女の饗宴に参加している幻覚に襲われる。
魔女たちはさまざまな恐ろしい魔物を集めて、彼の埋葬に立ち会っている。
奇怪な音、ため息、甲高い笑い声、遠くの呼び声。
再び彼女の主題が現れるが、もはやそれは気品と慎みを失い、グロテスクな
悪魔の旋律となっている。
地獄の饗宴は最高潮になる。
「怒りの日」が鳴り響く。魔女たちの輪舞。そしてこの二つが一緒に響く。


ワルプルギスの夜とは、4月30日の夜のことで、魔術や悪魔を祓う聖人ワルプルギスの
聖なる記念日が5月1日であり、その前夜のことです。
この夜は、魔女、魔術師が使う力、神に叛く魔力的諸力が増大するため、
聖ワルプルギスに対する挑戦として、ブロッケン山で魔の祝祭を行うという伝説が
生まれました。
「怒りの日」とは、グレゴリオ聖歌の中のメロディーで、「死」を表すテーマとされています。
第5楽章については、CD等によってはどちらの題名もあるので、両方書きました。
また、この曲はベートーヴェンの「田園交響曲」を手本にしたとも言われています。


私が書いた物語と言うのは、以上のヒントをベースに創作したものです。
大変だった~。


教訓:慣れないことはするな!!
Posted at 2005/11/06 22:26:40 | コメント(5) | トラックバック(0) | 管弦楽曲 | 音楽/映画/テレビ

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「@ボォさん 1度行ってみたいんですよね。ドクターイエロー(T4)見ましたかー?」
何シテル?   05/20 16:44
最近はなかなかゆっくりログインする時間も取れていませんが、極たまに何してるでつぶやいたりしますので生存確認はそちらでお願いします~。
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