エナセーブRV505を装着して本日(13日)で50日目を無事に迎えました。その間、オドメーターは約1,300km増えました。
今回のタイヤ交換がちょうど梅雨明けのタイミングに当たってしまいましたので、いきなり暑さに襲われてエアコン連続使用の日々が続き、当初は思うように燃費が上がりませんでした。しかし、お盆直前の大雨後はエアコン無しでも過ごせる日が次第に増えています。今回はタイヤ交換後10km走行した段階で再満タンにしましたので「燃費記録」の最近の4回が計算の対象となり、その総合燃費は現在16.8km/l台です。
さて、特にエコタイヤと呼ばれるタイヤでは転がり抵抗係数とウエットグリップ性能についてグレーディングされた記号が示されていますよね。でも、そのタイヤが具体的にどんな数値を根拠にグレーディングされたのか、突然それが気になりだしました。
というのも、某「価格にうるさい」サイトのクチコミでは、RV505は(205サイズ以下は)たて溝2本だからウエット性能が低そうだという書き込みを見つけたんです。今のところ雨天時のドライビングに不安を感じたことが一度も無いものの、先の書き込みを肯定も否定も出来ないもどかしさを覚えたのです。
それと、例えばウエットグリップ性能がcというと、具体的な数値としては125~139%が該当するわけですが、その最大と最小の差は14%もあるわけで、これほど違っていたら同じ
cであっても、「
aに近い
cのタイヤ」と「
dに近い
cのタイヤ」を同じウエットグリップ性能だとはとても言い切れないはずと思ったのです。
こんな時はどこを調べたら良いものでしょうか?
と考えた時に頼れるホームページがあれば・・・・・・なんて思ってしまうところですが、実はこれ、しっかり存在しているんです。
『タイヤ公正取引協議会』のホームページで閲覧することができます。このホームページは主に協議会会員向けに作られているのですが、一部は非会員でも閲覧可能となっていまして、その中にJATMA国内自主規制グレーディング用の試験データがあるのです。PDFファイルになっていますから、閲覧だけでなくダウンロードも出来ちゃうんです。
適用サイズの一覧は勿論のこと、代表的なサイズについては具体的な数値も明記されています。
その中から、特に155/65R13サイズについて転がり抵抗係数が明記されている銘柄をピックアップしてみました。ウエットグリップ性能値も明記されていた場合には合わせて抜き出してみました。

デッドストック品以外、現在では新品購入できないであろうと考えられるタイヤについては網掛けで表現しました。また、ブリヂストンのタイヤについては具体的な数値の明記は無かったもののカタログ上で従来タイヤとの比較が明記されていますから、そこから推定が可能と考えて本表に加えました。
こうして並べてみると、値がやっぱりまちまちであることが分かります。
転がり抵抗係数が0.1~0.3くらいの値の違いならば大差ないでしょうが、同じ
Aであっても9.0のタイヤと7.8のタイヤが存在してます。これならやっぱり燃費に差が生じても全く不思議ではないような気がします。とすれば、大まかには小数点以下を四捨五入したくらいで見れば良いのかとも考えられます。
それにしても、エコ性能の進化の努力が感じられるメーカーと、「ほら、
Aなんだから満足だろ。どうせ今後は数が出なくなるサイズなんだから」と考えているかのようなメーカーがあることも読めてきます。
今回装着したエナセーブRV505は、モデルチェンジの度に転がり抵抗係数とウエットグリップ性能値に確実に向上させてきたタイヤであることもこうして調べてみて分かりました。RV503→504→505とモデルチェンジする中で、転がり抵抗係数は9.0→7.5→7.3、ウエットグリップ性能値は126→131→136と着実に向上させています。
クチコミで気にしたウエットグリップ性能は、
bにかなり近い
cであることが確認できました。以前装着していたプレイズと大差無く感じていたのも単なる感覚的なものではなかったのです。
今回のタイヤ選びでも最初から無視していたトランパスは、軽自動車専用をうたっているものの従来タイヤと同一の数値であり、やっぱり最後まで無視して正解でした。なるほど、これだったらカタログにおいて従来タイヤとの比較として、レーンチェンジ時の挙動変化比較が(シミュレーションで160km/h時のレーンチェンジをした結果)やっと差が出たという不自然なものになってしまうのも納得です。
軽自動車専用というタイヤが、軽自動車が出せる速度以上での結果でアピールして何になるのでしょうか?
その銘柄の冒頭にエコとあるせいで、ブリヂストンのエコピアはかなりエコエコなイメージを勝手に持っていました。ところが、現行のモデルでは大した性能ではないことも分かりました。このことから、以前の拙ブログでも触れたように技術を出し惜しみしそうだというのも確信に変わりました。
軽自動車クラスでのベストセラータイヤらしいネクストリーは、実際にはかろうじてエコタイヤの範疇にあるに過ぎないタイヤといえるでしょう。
安易に「次もプレイズで」と考えていた自分に今更ながら腹が立ちましたが、このタイミングでこうして他銘柄との比較をしてみる気にさせたブリヂストンには感謝するべきなのかも知れません。
そして一言「アンタのとこのタイヤはうるさいよ」と伝えたい。一般道での定速走行中、隣を並走するエコピアを履いたプリウスの方が騒々しく感じてしまいますもん。
転がり抵抗係数ではヨコハマのブルーアースが早い時期から好数値を出していましたが、スタンダードタイヤの位置付けですので選択肢に入れませんでした。
そういえば、最近ではブルーアースE32という、エコスからの統合モデルと思われるタイヤもデビューしましたが、カタログでは従来モデルと全く比較をしないという売り方をしているところから察するに、統合が目的だけのマイナーチェンジモデルなのではないでしょうか。
同じ住友ゴムの工場で作られているグッドイヤーも、かなり良い数値であることが分かります。
特に、エフィシェントグリップRVF02はエナセーブRV505の対抗馬として、地元量販店で実際に見積もりを取ってみたのでした。今年最初の改定前の価格でRV505が1本9,800円、RVF02は9,300円と大した価格差ではなかったのでエナセーブRV505に決めましたが、この価格差の分はきっと0.5世代くらいはOEMの方が劣っているんだろうと読んでいました。実際にはウエットグリップ性能について2世代分の差があるのには驚きです。
以上のようにタイヤ性能を数値で見てみても、今回のタイヤ選択に間違いはなかったと胸を張っていえると自己満足しています。
エナセーブRV505のルーツをたどってみれば、以前はル・マンシリーズの一角だったのですね。ということは、エナセーブECシリーズはスタンダードタイヤだとメーカーもコマーシャルしていますが、ミニバン専用と口を濁しているRVシリーズはスタンダードコンフォートタイヤに分類されると判断しても良さそうです。
eKワゴンにはちょっと贅沢な選択だったかも知れませんが、私が求めていたのは最低限でもこのレベルでしたから、不意に何か他の銘柄を選んでいたら大きく後悔していたことでしょう。
あ。
ここまでぼやいた内容については、あくまでも155/65R13というタイヤサイズに限って思いついたものであることをお断りしておきます。
きっと、これが155/65R14になっただけでも印象が変わってくるのかも知れません。
実際同じように表にしてみようかとも一瞬思ったのですが、H82Wに直接関係ないことをやる気力って生まれないものですね。