2014年11月10日
写真は「ライテク実践講座」から拝借した。
コーナーの手前なんかでMT車をシフトダウンするときにニュートラルで一旦クラッチをつなぎ、アクセルを一瞬煽って次に入れるギアの回転数に合わせると強力なエンジンブレーキを維持できる。し、シフトダウン完了と同時に強い加速にも移れる。
そんなこと、できるん?
足が3本欲しいところだが、左足はクラッチ担当だから右足で何とかしなければならない。そこで右足の爪先でブレーキを踏んだまま、右足の踵(かかと)でアクセルを煽る。これがヒール(踵)&トウ(爪先)だ・・・多分、ご存知だろうが。
この、アクセルを煽って回転を合わせる行為がブリッピングだ。上手くいけばクラッチを踏まなくてもギアが入る。が、「回転を合わせる」のが難しいから、高めに回転を上げるのが普通で「ヴォン」となる。
昔は踏んでいたクラッチをニュートラルで一旦つないで再び踏むのをダブルクラッチと表現していた。ミッションにシンクロ機能が無いバスやトラックがシフトダウンするときにやっている場合がある。し、MT車の1速にシンクロが無い場合、シフトダウンの時に功を奏した。シンクロがあっても、やると1速にスコンと入る。
現行のフェアレディZのMT車には自動でブリッピングする機能がある(MTレブシンクロコントロールとカタログに書いてある)。
じゃあ、AT車は?というと、最近付いているマニュアルモードでシフトダウンするときにブリッピングしてくれたらスムーズに変速する。86やBRZのAT車には、この機能がある(らしい)。
スロットルコントローラーにこの機能が付いた製品もあるが、なかなかタイミングが合わず、一瞬猛然と加速しようとするから、乗り心地が悪くなる。第一、自分に恥ずかしくなる。
閑話休題。
ハイブリッドカーでブリッピングさせるとちょっと面白いことになる。
「B」に入れてアクセルを煽ると、エンジンがすぐにエンジンブレーキと化す。もう一発やると更に回転が上がって強力なエンジンブレーキが効くし、それ以前にヴォン、ヴォンと結構、カッコいい。
ただ、条件付きだ。吸気系がノーマルだとアクセルレスポンスが悪いから上手くいかない。パワーモードに入れると、出来る場合もあるが音が聞こえないから面白くない。
カーボンチャンバーやキノコ型のエアクリが付けていて、更にスロットルコントローラーが付いていると比較的簡単だ。スロコンのモードをスポーツモード側に一番強くしてやると出来る。
どんな効果があるのかというと「自己満足」。アクセルを煽る度に回転が上がるとスポーツカーにでも乗っているようで、結構楽しいぞ。
ハイブリッドカーはエコだけが能ではない。
ただ、しょっちゅうやると燃費が少々悪くなる。
これだけの話だがタマにはこういう話もいいでしょ?
Posted at 2014/11/10 08:10:26 | |
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雑談 | クルマ
2014年11月09日
ハイブリッドカーに乗っているのに燃費がイマイチという話を、時々聞く。「どれぐらい?」と聞くと「プリウスなのに20km/L、いかない」と・・・。本人は、そんなもんだと思っている様子だ。そんなことはない。オラのは安定的に24~25km/L、出てる。それも渋滞にしょちゅうハマっても、だ。
燃費が良くならない原因のひとつにアクセルを踏んだり戻したりして速度を一定に保っている、というケースがある。「踏んだり戻したりして」といってもベタッと踏んづけたのを完全に戻すんではない。それはさすがに本人にもわかる。
微妙な範囲で踏んだり戻したりしているんだ。助手席に座ると、一発でわかる。なんとなく身体が前に傾いたり後に傾いたり、それもわずかに感じる程度なのだが、弱い人だと酔う。
ハイブリッドカーならエネルギーモニターをチラッと見れば、エネルギーの出入りを示す矢印の向きや色が頻繁に変わる。
この場合、当然、微妙に踏むのがガソリンの無駄使いになっている。ドライバー本人はハンドルを握っていることもあって加減速を感じていないから、余計に厄介だ。クルマが加速しようとした途端にアクセルを戻す。エンジンの燃焼とトルクの上昇にはタイムラグがあるから踏んだと同時にトルクが上がるわけではなく、本格的に加速しようとしたと同時に戻すから踏んでた間に噴射した燃料は全て無駄になる。この場合はハイブリッドカーでなくても燃費が改善できる余地はあり、今回の主題ではない。
ハイブリッドカーの燃費を少しでも良くしようとするなら「クルマ任せにするな」という結論になる。そう、積極的に「B」を使う。
モニター表示が「エネルギーモニター」になっている人が結構多い。下の写真だ。

「DISP」のスイッチで「ハイブリッドシステムインジケーター」に切り替え、「TRIP」のスイッチでトリップメーターを表示させる。下の写真。

バーグラフのようになっている。アクセルを踏めば右に伸び、戻せば左に引っ込んで完全なアクセルオフだと左の「CHG(チャージ)」にわずかに入る。
この時、ブレーキが効くか効かない程度、ストップランプが点くぐらいに僅かに踏むと「CHG」の方にクッと伸びるのがわかる。更に踏み加えてモニターをチラッと見ると「CHG」の方に大きく伸びるのが解る。
早い話、減速の時は回生が優先されるのだ。しかし回生で0km/hにすることはできないから、速度が下がるにつれて「CHG」のバーの長さは短くなるが、そこはディスクブレーキの出番。
ブレーキペダルを踏んだ時の感触は「ブレーキペダルシミュレータ」という部品が担当する。その名の通り普通の油圧のブレーキペダルを踏んだ感触にするんだ。
またブレーキペダルの踏み具合、つまり踏込み量は「ブレーキペダルストロークセンサー」の担当。
ここまでは普通の運転だ。
「D」で走っていてアクセルを戻しても減速の具合が弱いと感じる人は結構いるようだが、弱いのではなく、ほとんど効いていないのだ。特にハイブリッドのバッテリーが満充電に近い場合、回生ブレーキも弱い。そこでブレーキを踏むと「CHG」に振れるが、すぐに停車するタイミングだ。十分にチャージされない。
前方のかなり遠くを見ておいてアクセルOFFの時に「B」に入れると、バーが「CHG」の方に伸びる。しかも、結構減速する。これで速度を落として、落ち具合が緩くなったらフットブレーキを踏む。これだけでも燃費は改善する。
もっと積極的にやるなら「B」のままで走ってみるといい。アクセルを踏んだ時は「D」と同じ状態で回生ブレーキもフットブレーキも引きずってはいない。その上、アクセルを戻したと同時に回生が強く効くから、結果的に減速時のエネルギーを熱で捨てることが少なくなる。ハイブリッドインジケーターのバーを見ていると、面白いようにバーが左右に動くし、ハイブリッドバッテリーの充電具合も、満タン近くを維持する。このバッテリーのエネルギーが、それ以後に積極的に、かつ自動的に使われるから結果的に燃料消費は減る。つまり燃費が向上する。
こうなれば「今日は積極的に走りたいなあ」とパワーモードに入れても十分ペイできる。エコモードに入れるより良くなる場合もあり、嫌々エコモードに入れるよりも気分的なストレスが無い。
正直に白状するとオラも最初は知らなかった。面白半分に「B」にチョコチョコ入れていたら、どういう訳か燃費が良くなってしまった、というのが始まりで、経験上、上に書いたようなことになるのが確認できた、というのが本音。
それと、妙なことに渋滞にハマると燃費が良くなるという、今までの観念では考えられないことが実際に起こる。ハイブリッドのバッテリーが常に満タン近く充電されていると渋滞での走行はモーターだけで走ってしまう。アクセルオフのときは、わずかでも充電する。当然バッテリーチャージは徐々に減るが、バッテリーの貯まり具合が一番下一本になるころには渋滞から抜ける場合もあり、ガソリンは(一滴もとは言わないが)使っていないのだ。妙な話だが事実は事実。
これまでオラの、この種のブログは実験的なものが多かったんだが今回は十分に検証した実話だ。
こうなると「B」の時の回生の効き具合を調整したくなる。先程出てきたブレーキペダルストロークセンサーとストップランプスイッチを使って、ブレーキペダルを踏んだと見せかければ理論的には可能だが、複数のコントロールユニットが絡むから実際にどうなるか不明。上手くいけば書いてみるつもりだ。
Posted at 2014/11/09 08:46:35 | |
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オレが思うこと。 | クルマ