本当のことを白状すると、「G-ベクタリング コントロールって、効果あるんケ?」と思っていた。エンジンのトルクをわずかに下げてクルマをわずかに減速させ、重心を前に移して前輪荷重を上げるといっても、エンジンマウントはもちろんのこと、サスペンションのあちらこちらにゴムのブッシュがあるから、そいつらが荷重移動を吸収してしまうんじゃねえか?と思っていた。ある意味、懐疑的だったのだ。
きょう、ちょっとした野暮用があって、2時間ばかり我が愛車を走らせたが、そのときにフッと思った。「このままディーラーさんに乗りつけて、すぐに試乗すれば変化がわかりやすいかも・・・」。
うまい具合に1.5ディーゼルの試乗車があった。おまけに担当営業課長が、来客と電話に追われて「申し訳ないが、ひとりで乗ってきてくれ」という。横に乗ってると、ついつい話が弾んで肝心のことがわからなくなるから、一人の方が願ったり叶ったりだ。
「では、早速」ということで走り出したが、妙に静かだ。外で聞くアイドリングの時の音も、まろやかで、一昔前のガソリンエンジンのインジェクタ―音より静かかも・・・と感じたが、走行中もエンジン音は従来型より静かに感じる。
なにかを比較する場合、いつもの道を、いつものように走るのが一番解り易い。と、いうわけで、朝から野暮用で出掛けたコースを、もう一度走ってみた。
G-ベクタリング コントロールは存在感を意識させないが、カーブの入り口と出口で従来型とは明らかにクルマの挙動が違う。ステアリングの回転に連動するかの如く、クルマの鼻先が回る。
黙って乗せられたら、「素直なクルマだな」という印象を持つのでは、と思う。し、パッセンジャーが左右に揺られることも少ない。
YouTubeにアップされている動画を見れば、わかりやすい。
ここにリンクを貼った。後部座席に座る女性のペンダントに注目すれば、一目瞭然だ。
大幅改良モデルの「モーターファン別冊MAZDA AXELAのすべて」を見ると、減速Gは0.001G~0.05Gと書いてあるから、人間が判別できる減速度ではない。だから、存在を意識させないのだ。この減速Gは、減速感を感じ取らせないために小さくしたのではなく、この減速で十分だったからと書いてある。
右折で対向車がいない場所があったので、少々強引に曲がってみたが不安感が無い。「もっと、外へ膨らむはずだったのに・・・」。
1時間余り乗って帰ってきたが、我が愛車での帰り道、カーブの曲がり始めの悪さを思い知らされた。オーバースピード気味で曲がろうとすると、外へ膨らむ。
何かの改善を加えたクルマに先に乗ってから、改善を加えていないクルマに乗るのも、変化(効果)が解り易い・・・と、いうこともわかった。
G-ベクタリング コントロールは、確かに良い。追加のハードウェアは使っていないから、コストは開発費だけだし応用性も広い。ただ、インチアップしてタイヤの扁平率が小さくなっても、効果は同じなんだろうか?乗員の人数によって差異はあるのか?
「MAZDA AXELAのすべて」には「制御の情報を得ているのは、操舵角センサーと車速センサーだけ。Gやヨーレ-トなどを使ったフィードバック制御は行っていない」と書いてある。と、いうことは、ステアリングの切り具合とクルマのスピードだけでコントロールしているんだから、ECUのプログラムを弄れば従来型にも応用できるのでは?と、勝手に妄想してしまう。どこかのショップさん、やらないかなあ。日産がGTRを最新型と同様にするアップグレードキットを出したことがあるが、そういうのを出せば面白いかも。
エンジンが静かになったのはナチュラル・サウンド・スムーザーの効果だと思うが、ロードノイズが大きいのが気に入らねえ。が、聞こえる音が、我が愛車と同じ音(音質)なので、タイヤのパターンノイズというより、車両側の振動伝達の遮断レベルが低いんだろう。音質から判断するに、サイドシルが笛の筒になって悪さをする気柱共鳴音だと思う。ガラスの瓶に唇を当てて上手く吹くと「フォ~~~」と鳴るが、それが気柱共鳴音で、実用例は楽器の尺八だ。
あまりにも静かにさせるとドライビングインフォメーションが低下するが、停車するまで聞こえるのは、いただけない。この辺を処理して「静けさ」を作り出せば、アクセラの車格は勝手にワンランク、アップする。
1.5リッター・ディーゼルについて、ひとこと。このエンジンが最大トルクを発するのは1600rpm~2500rpmで、ドンピシャで実用回転域だから、非常に乗り易い。トルクの数値も最大270N・m(27.5kgf・m)で、実用的には十分以上だ。単純に2.2リッターと比較すると加速が全然違うが、それを理由に1.5リッターを過小評価するのは間違いだ。
実用回転域で最大トルクが維持されれば、燃費は必ずいいはずだ。高速道路を巡航すれば、ビックリするような燃費になっても不思議ではない。し、シフトアップやシフトダウンの必要性が減り、スロットルの踏み加減だけで事足りる。これも、燃費を良くする要素になる。キックダウンさせないようにすればギクシャク感もでないはずだ。
Posted at 2016/08/26 14:05:43 | |
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試乗記 | クルマ