
今回ジムニーでオートライト回路を作ってみました。
「
オートライトを作ってみた」を参考ください。
CdS(硫化カドミウム)を使用した光センサーを使って明るさを検知し、その
明るさに応じて自動的に「スモール」と「ヘッドライト」をON/OFFしてやる回路です。
写真の
CdSセルって電気部品は、「
光の強さに応じて電気抵抗が低下する抵抗器」です。
今回使用した「CdSセル」は1MΩのタイプを使用しました。
明るいときは「100~200Ω」程度の抵抗値となり、真っ暗な状態のときは「1MΩ」の抵抗値となります。
暗くなればどんどん抵抗値が上がっていきます。
今回は、光を検知するセンサー部分は図のように回路を組みました。
回路の大きな流れは・・・
「
CdSセルの抵抗値」を「
電圧の変化」に変えればマイコンで読み取ることができるので、セルの抵抗値を電圧変化に変えます。
「
CdSセル」と「
1個の抵抗器」を使って「
抵抗分圧」の回路を組んで電圧の変化に変えてやります。
そうして出力される電圧をマイコンの
A/D変換で読み取り、その電圧値を明暗としてライトスイッチをON/OFFさせてやる目論みです。
いきなり回路を組んで実車でテストをすると不意にライトがチカチカ点滅したりしそうなので、今回ばかりは作ったセンサーがどんな電圧を出力するか慎重にテストをしました。
テスト用に作った回路が上の回路です。スモールライトが点滅するタイミングで「緑LED」が点灯し、ヘッドライトが点灯するタイミングで「赤LED」を点灯するように組んだ「
デバッグ用回路」です。
不慮の不具合に備え、一応今回の回路の機能を停止するスイッチもつけるつもりなんで簡易的なジャンパーピンでON/OFFの機能チェックもしときます。
実車には、上のように取り付けた状態で電圧をチェックしました。左には先日作成した「
手作り電圧計」をおいて刻々と変わる電圧をチェックします。
1週間くらいこの電圧計とにらめっこしデータを取りました。
結論…
「抵抗分圧」の上流の抵抗値510kΩの抵抗器ってのが大きすぎましたw
某Webの値を参考にしたのですが、車の明かりを検知するには分解能が狭くなりすぎちゃいました…。明るさの変化によって少しの電圧しか変化しません…。
出力する電圧からセンサーの抵抗値を再計算すると半分くらいの抵抗器を使用してもいいかも・・・。
いまさら、センサーを作り直してデータ取をまたするのはめんどくさいしこのまま行きますw
このまま、このセンサーを使用するとちょっとした木陰や街頭の明かりなどの光に機敏に反応するのがわかったので、車内の暗めのところに隠し置きました。こうすることでちょっとした明かりの変化にも機敏に反応しなくなりました。
こうして得たデータが上です。
このデータは、センサーの取付け位置・抵抗値でのデータでものが変わればぜんぜん違う電圧値を示すので参考程度に…。
おそらく市販に売られているオートライトキットは汎用性を持たせるためにライトを点けるタイミングを調整できるような親切設計だと思います。
半固定抵抗器などを使って調整できるようにすることを考えましたが、回路を小さくしたかったし、多分一度調整したら二度と触らないと思うので今回は「ジムニー」専用設計ですw
調整はマイコンのプログラムを変更しますw
横道それましたが…
今回のセンサー取付け環境では、
①「0.0V以上0.8V未満」で昼間 … ライト点灯なし
②「0.8V以上1.5V未満」で夕方 … スモール点灯
③「1.5V以上」で夜間 … スモール+ヘッドライト点灯
となりました。
でも、ここからがデジタルの融通の利かないところで…
上記のように電圧で仕切りをキッチリもうけると、例えば、「スモール」点灯タイミングを0.8Vで仕切ります。、刻々と変化する電圧(明るさ)に対し、一瞬でも0.8V越えるとスモール点灯して、ちょっとでも下回ると消灯します。おそらくその電圧(明るさ)付近ではチカチカとスモールが点滅することとなります。
それを、防止するためにプログラムで「あいまいさ」を持たせました。
0.8Vを一瞬でも上回ると点灯はしますが、次に消灯する条件に幅を持たせてなかなか消灯しないようにしました。
実際のプログラムでは、0.8Vを超えると「スモール」を点灯しますが、次は0.3Vを下回らない限り「スモール」はつけっぱなしにします。すなわち0.8V-0.3V=0.5Vの幅を持たせてます。
単純な考え方ですが、結構自然な感じになります。
トンネルなどの突然暗くなるときは2.0V以上の電圧差はありますので、このプログラムでもトンネル入ったときは瞬時に点灯し、出たら瞬時に消灯してくれます。
昔は、この「あいまい制御」を「ファジー制御」とか言ってましたね。
今は死語だな…歳ばれるな…w
今回は、市販で売っているオートライト回路に近づけようと試行錯誤しました。まだ粗削りですが、そこそこ満足いく回路が出来上がりました。時間があればちょっとづつ改良していきます。
自身の自己満足の長文備忘録に付き合ってくれてありがとうw
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Posted at
2013/05/11 06:14:32