• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

satto.v11のブログ一覧

2015年04月26日 イイね!

モンキーのデジタルタコメーターを作りたい…(その2)

モンキーのデジタルタコメーターを作りたい…(その2)前回ここで、このアプリに「タコメータ」を追加したく回路を作成しました。

何回か実走してみて特には問題はなかったのですが、高回転(10000rpm)付近で信号パルスが乱れる時がありました。本当に極たまになので使用には問題はないのですが、せっかくなんでもうちょっと回路を作って遊んでみますw

前回回路はピックアップからくる信号を「ローパスフィルター」回路を通して「単安定マルチバイブレーター」でパルス信号を作ってやりました。
基本的には同じやり方でもうちょっと確実に信号が拾えるように工夫してみます。
楽しかったので備忘録…w


まずはピックアップからくる生信号をもう一度測定しておさらい…。

オシロは前回と同様おもちゃオシロ「DSO NANO V3」を使用しています。

正側に+6Vくらい、そして負側に−22Vくらいに大きく振っているのがわかります。
波形前半にはかなりのノイズが乗っかっています。

次に時間を延ばして測定しました。

正側は+5V程度に安定していますが、負側は-10〜-20Vと大きくばらついています。

今回は以下のような順序で回路を考えていきます。
①波形前半のノイズをしっかりとる。
②扱いにくい負側の波形を除去する。
③ノイズ取りで小さくなった波形を増幅する。
④しきい値を高くして、低電圧でのノイズをスルーする。
⑤パルス波形を整える。


んで…。今回考えてみた回路はこれです。


んで…。それを実際に基板を作ってみました。


今回の回路は4部構成になっています。
とりあえずアイドリング時の波形を確認してみます。

まずは前回と同様に最初に「ローパスフィルター」を入れてやります。
今回の回路は抵抗値Rをかなり大きめにしたのでここを通る信号はかなり小さくなると思います。抵抗値Rを半固定抵抗で調整するようにしてフィルターの強さを調整できるようにしました。
これが上の順序①。

ローパスフィルター」の最後に「ダイオードクランプ」をGNDに接続しているので負側の波形は無くなるはず…。
これが上の順序②。

アイドリング時に抵抗値R=100kΩの回路を通った波形は以下です。

正側に+2.2V程度となっておりかなり小さくなっています。
負側はクランプによってほとんどなくなっています。


次はこの小さくなった波形を増幅してやります。今回は2本の抵抗とオペアンプを使った「非反転増幅回路」で増幅しました。この回路の抵抗値1kΩと2kΩだと3倍の増幅となります。オペアンプは微小の信号を増幅するのには扱いやすい単電源でフルスイングするオペアンプを使用しました。2回路入りのオペアンプです。
これが上の順序③。

この回路を通った波形はこんなんです。

正側2.2Vの3倍で+6.6V。電源を0V-5Vとしているんで+5Vまでフルスイングしています(実際には5Vまでは微妙にいかないはず…)。


ここまでで信号がはっきりしてきました。おそらくこの状態でもマイコンなどに突っ込んで処理できると思います。
でも、今回はさらに踏み込んで「しきい値(=ON-OFFが反応する境)」を高めに決めてやってGNDあたりで発生するノイズをスルーしてやります。前段階で使用したオペアンプのもう1回路分を使って「比較回路」という回路を組んでやります。この回路だと3.4Vをしきい値として3.4Vを越えると「ON」、3.4Vを下回ると「OFF」が出力されます。
これが上の順序④。

この回路を通ると…。

この回路を通ると波形は反転します。
大分パルス信号っぽくなってきました。


そして最後の仕上げに前回でも組んだ「単安定マルチバイブレーター」を組んでやります。前回同様に時定数は1.1msecで設定しました。
これが上の順序⑤。

この回路も波形は反転するので、前段階で反転した波形は元に戻ります。
この回路が最終波形を生成します。

思惑通り1.1msecの幅を持ったパルス信号が無事出来上がりました。

時間を延ばして測定してみます。

波長が25msecなんで2400rpmですな。


と…。ここまでは前回の回路でも同じ波形を生成することができています。
今回の回路では組んだ後でも波形を測定できるようにちょっと工夫をしています。

図の赤丸の所とGND間を測定すると走りながらでも要所を測定できるようにしています。

持っているオシロが小さいので走りながら波形測定っていうのも可能w

測定したい波形は…、エンジン回転を上げた時に…。
①「ローパスフィルター」後にどんな波形になっているか?
②その波形が「非反転増幅回路」後にどのように増幅されているか?
③後は「単安定マルチバイブレーター」後の最終波形が正常に回転数を刻んでいるか?

が知りたいかな…。


ちっちゃいオシロを車載して走ってきましたw


測定は大体8,000rpm〜9,000rpmくらいの時かな…?
このオシロは1chしかないので同時に複数の波形を計ることができません。

まずは、「ローパスフィルター」後の波形。
入力の抵抗値は100kΩの時です。

振幅が2.0V以下となりかなり小さくなっているのがわかります。
もうちょっとフィルターの抵抗値を小さくして感度を上げた方がいいかも…。
前回の試作回路はこの後で直接「単安定マルチバイブレーター」に入力していたのでGND付近の波を拾った可能性が高い。


次に、「非反転増幅回路」後のh波形。

アイドリング時に比べ波の幅がかなり細くなっています。
ソースの電圧が低くなったので5Vギリギリでスイングしています。
このくらいあれば3.4Vのしきい値で十分反応するでしょう。


最後に、「単安定マルチバイブレーター」後の波形を測定してみました。

回転を変化させても波の幅は時定数の通り1.1msec付近で安定したパルスを出力してくれています。


ちょっと、時間を延ばして測定をしてみました。

山の数を数えて秒数を計算すると大まかに4山で30msecだから…。
0.0075sec/山となる。ということは…。
60sec / 0.0075sec = 8,000rpmとなる。
とても良い数値ですね♪

タコメータのためのパルス発生器は完成したっぽい…♪

後は、これをマイコンでカウントしてやってBluetoothでiPhoneに飛ばしちゃいます。
iPhoneアプリはまだ開発中でもう少しで出来上がる。
今考えている画面はこんな感じ…。


さて、まともに動くか…?
Posted at 2015/04/26 09:23:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | バイク | 趣味
2015年04月06日 イイね!

モンキーのデジタルタコメーターを作りたい…(その1)

モンキーのデジタルタコメーターを作りたい…(その1)ホンダモンキーのいじりネタ「続・モンキーとiPhoneをつなげてみた」で多くの車体情報をiPhoneに表示させてみました。
なかなかうまくいっています。

その表示情報の中でどうしても「タコメータ」を表示させたくて今回色々実験をしてみました。
ちょっと手こずったので備忘録…。


クルマなどはECUから「回転数信号」が大概出ているのでそこから信号をとれば簡単に実装できそうですが、モンキーのような4stミニにはそんなコンピューターは付いていません。回転数を得るためにはなんらかの信号をマイコンで読み取れる形で作ってやる必要があります。
配線図を眺めて今回は一番手軽で加工しやすそうな「ピックアップコイル」から「CDI」への信号を拾ってみました。


4stミニなどの小さなバイクのほとんどはクランク1回転あたり1回のプラグを点火しています。
本来の4サイクルのプラグ点火は「圧縮工程」と「燃焼工程」の上死点あたりで点火をしているけどこの手の小さな排気量のバイクは「排気工程」と「吸気行程」の上死点あたりでも点火をしています。
これは多分構造が簡単になるのが理由と思う…。


だから、「ピックアップコイル」後の信号を拾うとその回数がそのまま回転数となる…はず。


そこで、「ピックアップコイル」後の信号を加工していくわけだけど、波形の加工にはどうしても「オシロスコープ」が必要となる。んで、我が家にはとてもチープなオシロスコープがあります。「DSO NANO V3」というやつです。

多分中華製で1万円くらいの安いオシロです。
1CHしか波形を読み取れないし、細かい周波数も読み取れない…。でも素人がバイクの回転数を読み取るくらいの低周波数の測定で使うにしては必要にして十分。
すごく小さいし、波形をCSV形式で出力できてEXCELなどで加工もできる、BMPでの波形保存もできる。なかなか侮れないおもちゃオシロです。


そのオシロでまずアイドリング時の「ピックアップコイル」からの生の波形を測定してみました。

生データ測定の時は、どんな波形かわからないので20kΩ-10kΩの分圧した1/3の電圧波形となっています。

正側・負側に大きく振っています。波長は約33msecで30Hzなので1800rpm。武川のタコメーターの値と一致します。やはりこの波形は使えそうです。


時間を短くして測定した波形がこれ。

正側の最初に「ノイズ」が見て取れます。あとは素直な波形となっています。


でも、このままでは到底マイコンへ直接突っ込めないのでこの波形を加工していきます。
んで、今回考えた回路がこれです。

この回路は大きく3つに分かれています。

まずは「RCローパスフィルター」と呼ばれるフィルターです。これで入ってくる高周波数ノイズを除去してやります。

次に「ダイオードクランプ」を入れてます。入力に過大な電圧が掛かった場合この部分で次のICへの保護を行ってやります。

最後に「単安定マルチバイブレーター」を入れてやります。ここで入力のアナログ信号をマイコンで読めるようにデジタルパルスっぽく変換してやります。アナログ波形をパルスに変換するやり方は色々な方法があるけど今回は手元にタイマ555が余っていたのでこの回路でやってみます。

ここまでやれば、マイコンに突っ込める信号になる…はず。

この仮回路をブレッドボードに組んでやって。
最初に、「RCローパスフィルター」の抵抗値と容量値を決めるために実験をしてみました。

C容量を0.01μFに固定してRの抵抗値を変化させてその波形を測定してみました。
R=10kΩでC=0.01μFの「ローパスフィルター」時の「ダイオードクランプ」後のアイドリング時の波形…


ダイオードをグランドラインにクランプしているので負側への波形は抑えられています。電源側にも一応ダイオードクランプしているので5Vにクランプしていますが、もともと5V以上振っていないので波形に変化は見られません。
ローパスフィルターによって波形前半のノイズが小さくなっているのがわかります。振幅は約-0.5〜5.0Vになってます。

次に、R=35kΩでのC=0.01μFの「ローパスフィルター」時の「ダイオードクランプ」後のアイドリング時の波形…

抵抗値を上げると低周波数も通しにくくなるので振幅も下がってきます。振幅は約0.5〜4.0V。前半のノイズはほぼなくなりました。

じゃ、ってことでR=60kΩでC=0.01μFの「ローパスフィルター」時の「ダイオードクランプ」後のアイドリング時の波形…

振幅は約-0.5〜3.3Vになりやはり振幅は下がってます。前半のノイズはほぼなくなりました。

ついでに…。R=100kΩでC=0.01μFの「ローパスフィルター」時の「ダイオードクランプ」後の波形…

振幅は約-0.5〜2.5Vになりました。前半のノイズもなくなっています。


こうしてみると、ローパスフィルターのコンデンサC=0.01μFの時は、100kΩ付近では2.5Vまで振幅が下がってきており回転を上げた時(=周波数が上がる)これよりもまだ下がると思われる。次の回路へ「タイマ555」へのしきい値をしっかりON−OFFできるかわかんないので振幅が3V以上得られる30〜60kΩ付近の抵抗値を使ってみることにする。


次に「単安定マルチバイブレーター」の回路…。
ローパスフィルターで作った波形をこの回路に突っ込んでみる。
この回路は、H信号が入力されると電圧を上げて出力し抵抗とコンデンサで設定した時間だけ電圧を上げ続け時間が来たらOFFにする回路のはず…です。
アウトプットはON−OFFが反対になるので最後にトランジスタで反転しました。

綺麗に0〜5Vの振幅のパルス波形が得られています。
パルス幅は、コンデンサを1μF、抵抗値を1kΩを使用しているので時定数は約1.1msecに設定してあります。
ほぼ設定通りのパルス幅となっています。
綺麗なパルス信号が出来上がりました。これなら安心して(?)マイコンへ突っ込めます。

オシロの時間を長くして測定してみました。

波長は約33msecで30Hzなので1800rpm。最初に測った値と同じです。

なんとか、波形の加工はできたみたいです。あとは「続・モンキーとiPhoneをつなげてみた」で作ったプログラムに時間あたりのこの波形回数を数えてiPhoneに表示させてみましょう。今はこんな感じを考えています…。

iPhoneアプリの作成はまた今度時間のあるときにでもゆっくり作ります。


今回の実験はアイドリング時だけの測定です。ちょっとは回転数を上げて観察してみたけど波長も変化して正常に読み取れそうです。
住んでいる住宅街ではやかましい音のモンキーの回転数を上げるのは無理です…w
アイドリングでの測定が精一杯。高回転時どんなノイズが出るかわからないけど次は回路を組んでみて実走して確かめてみます。
Posted at 2015/04/09 04:48:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 電子回路 | 趣味

プロフィール

「[整備] #N-ONE メッシュグリルにしてみる https://minkara.carview.co.jp/userid/1540421/car/3584390/8101874/note.aspx
何シテル?   02/01 13:30
satto.v11です。 機械を弄るのが大好きですw クルマ・バイク・パソコン多趣味な人間です。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2015/4 >>

   1234
5 67891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

リンク・クリップ

バンパー、グリル、ネット取り付け 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/02/06 06:05:02

愛車一覧

ホンダ N-ONE ホンダ N-ONE
N-ONE RSに乗り換えました。 通勤用として久しぶりの新車購入。 "通勤中も楽しく" ...
アウディ TT クーペ TT (アウディ TT クーペ)
メイン車です。 これは自分では弄りません。 全てディーラーにお任せw
ホンダ ゴールドウイング (GL1800) GL1800 (ホンダ ゴールドウイング (GL1800))
ホンダGold Wind Tour DCTに乗っています。 水平対向6気筒1800ccを ...
ホンダ モンキー ホンダ モンキー
モンキーを作りました。 10年前に所有していたモンキーフレームの残骸からナンバーを取得 ...

過去のブログ

2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation