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イイね!
2020年09月13日

GRヤリスのS耐仕様と全日本ジムカーナの走行動画から考える


毎度毎度、写真などのエビデンスがないオオカミユーザーな僕です。
それに関しては本当にごめんなさい...(^_^;)

今週末ぐらいから色々とお呼ばれして試乗したり、纏めたい事が多過ぎてパンク中。写真の類も・・・その先方の都合があるのでごめんなさい。僕が現在、自由に発信できる内容は、既存の記事と内容から推測した事だけです。自分の車が納車されたら、パーツレビュー含めて色々と考察を書いていきましょう。


先日のFSWで行われた24時間耐久 S耐でのGRヤリスの足回り、
GRロゴ入りディスチャージテープ(アルミテープ)、エアロ形状についてが前半。


後半に、九州で開催されてた全日本ジムカーナに出場中のGRヤリス(トヨタカローラ福岡)の走行動画がTwitterにアップロードされていましたので、それからの考察になります。



■ S耐仕様のGRヤリス

・GRロゴ入りディスチャージテープ(アルミテープ)

眉唾なオカルトだと思っているものの・・・あのトヨタが特許まで取って製品化している商品です。航空機などには『セントエルモの火』で有名な放電索が採用されているように、高速移動中の機体は空気中の塵などとの摩擦により電荷を帯びて帯電します。それを適度に放電してあげる為の放電索的なパーツとしてアルミテープを貼っている訳らしいのですが・・・。

僕自身はブラシーボだと思っていました。
それならレースなんかで既に使用されているでしょって。

今回のスーパー耐久のGRヤリスとGRスープラ・・・左右で張っている箇所が若干違いますが、(良く見るとGRロゴはありませんが)アルミテープのようなものが見受けられます。フロントバンパーはまさにカタログに貼ってある位置に近しい部分へ。リア側はリアフェンダーの前側(ドアパネルの後ろ側)へ。

左右で貼っている箇所が違うのは、FSWのコースレイアウトによるものか?
トヨタが説明する整流効果を高めるためと思われる位置に貼ってあります。

そうなってくるとやはり確実に効果はあるのか・・・?
聞いた話によれば、GRヤリスのステアリングコラムやエアクリ、アクスルにもアルミテープが部分的に貼られているという。(アクスルに関しては導電グリスと聞いたこともあるので勘違いかも?)


実はただのアルミテープでも効果はあるという。トヨタが出すディスチャージテープは大サイズ4枚で11000円、小サイズ4枚で5500円なのだから価格的にはぼったくり高いと言わざるを得ないが、ただのアルミテープの場合・・・見た目が非常に残念になる。ステッカーチューンの一環として考えた場合、デザイン料としても高く感じるが...それを言い出すとステッカーもシール1枚で1000~2500円程度はする訳で...


車レベルの速度域で、如実に効果が表れるのか?という点については未だに疑問視していますが効果が無い物をレースで使わないでしょう。特に空力特性に絡んできそうな箇所に貼ってあるのは事実だからです。

この点について多少気になる部分を挙げるとすれば、GRヤリスのフロントバンパーに一体成形されていた『フロントカナード部分』の下側と一体成形された『フロントリップ部分』の間に貼ってあることですかね。カナードに沿って空気が流れるならば、カナード下側も出口側付近は負圧で引っ張られるのでは?そこにアルミテープを貼る事で、帯電し易くなっている部分を適正化している??

GRスープラに関してもカラーリングで分かり難いのですが、ヘッドライト側面にスリットというかダクトのような穴が設けられているように見受けられます。フロントリップ部との間にアルミテープが貼られているのも共通した部分です。帯電し易い箇所に貼っているように見受けられます。

この辺りの見識を改める必要がありそうです・・・。



・S耐仕様のGRヤリスの足回りについて

こちらに関しても画像で見たレベルの内容となりますが、市販されているGRヤリスとリアサスが異なりました。市販車ではスプリングとダンパーが分れたセパレートタイプのダブルウィッシュボーンですが、S耐仕様のGRヤリスはコイルオーバータイプ(良くある車高調みたいにダンパーとスプリングが一体になっている形)を使用していました。

何故、S耐仕様のGRヤリスが市販状態と異なるコイルオーバータイプを使用しているのかについては、走行中に発生する路面からの入力に対して一定のフィーリングが欲しかったのではないかと考えます。また、コースによって車高を変化させる必要があることもその要因の一つでしょう。


僕はHYPERCO信者なので正直に申し上げますと、セパレートタイプに使用されているプログレッシブタイプ(不等ピッチの非線形)スプリングが嫌いです。実際に乗り比べてみると良く分かるのですが、圧側と伸側でロールの仕方が全然違うからです。


このセパレートタイプのメリットとしては、(ダンパーのストローク量を考えない場合)純正の初期状態における0G状態(所謂、車体が浮かんでいる状態もしくはジャッキアップした状態)でのスプリングが遊ばない点にあります。念のために書きますが『遊ぶ』というのは空間に隙間が出来てしまうという意味です。


基本的に純正では、スプリングが遊ぶというのはあり得ない事ですが0G状態で伸び切った状態においてもバネの自由長が確保されている為です。ちなみにこのセパレートタイプで車高を調整する場合、ブラケットなどを用いる事で車高を調整する事は可能ですが、前述の通りスプリングの長さ次第で遊びが出来てしまいます。(詳細を分かりやすく知りたい方はHYPERCOのHPで田中先生の講座を読んでみてください)


また、セパレートタイプの最大のメリットとしては、スプリングとダンパーを別々に支えていることにあります。GRヤリスで言えば、細かい部分を抜きにすれば単純計算で、約1300 kgの車体を4本のタイヤで支えますが、タイヤ1本に均等に重量がかかると仮定した場合に1本当たり325 kgの重量を支える必要があります。

この325 kgを1点で支えるか、2点で支えるかという違いです。もっと細分化していくとフロント側2点、リア側は左右4点の合計6点で支える事になります。全てコイルオーバータイプの場合は4点で支える事になります。(もっとも、そういう車種は多いので4点で支えるのが”少ない”という訳ではありません)

この部分に関して、純正状態のボディフレームに対してコイルオーバータイプでも剛性が確保出来ない訳ではない筈なのですが、(設計上での強度計算は当然をしているはずですが)それを知る由は僕達にありません。S耐仕様は補強している可能性があるからです。


では・・・何故、市販のGRヤリスはセパレートタイプを選択したのかについて考えてみようと思います。恐らく、GRヤリスというか最近のトヨタがTNGAプラットフォームで採用しているGA-C型やGA-B型ダブルウィッシュボーンにおいてセパレートタイプのダブルウィッシュボーンにしているのは、(当たり前の事ですが純正状態のままでも)車高調を取り付けせずとも十二分なパフォーマンスを得る為だろうなと考えていました。


特にGRヤリスは(メーカーが)市販車としてラリー走行を推奨してはいませんが、脚のストロークが確保されるという事はラリーなどにおいて有利に働き、安定したトラクションを得るに等しいからです。LSDありきの考えですが、そもそもタイヤが接地していなければトラクションの掛かりようが無いからです。

ラリーのように左右前後にGが掛かり、時にはジャンプするようなシチュエーションまである・・・そんな状態でも可能な限りトラクションを確保するためには足回りのストローク量がキモになってくるはずです。ですが、そのトラクションもストローク量も、頑丈な車体があってこそのものです。

過酷な使用条件を加味した上で、コイルオーバータイプの足回りでも耐えうるようにサスペンション強度を上げる or 補強するよりは、総合的な軽量化に繋げるためにも4点で支える事が出来るセパレートタイプにしたのではないだろうかと考えました。(支える点が2点に増える事で1点当たりの重量が半分となり162.5 kgまで低下します。実際には後述しますが・・・なんか特殊なサスペンションチューニング設定をされているので、アーム自体の強度としてはダンパー側の方に偏りを出す必要があるはずです)


また、4点に分散させることのメリット(正しいかは不明です)として、重量分散や軽量化以外のメリットを感じます。それは、スプリングとダンパーに対する入力ベクトルが異なるという事です。瞬間的な入力に対して・・・ロール方向に対してダンパーを、ピッチ方向に対してスプリングを使用しているように感じます。




GRヤリスのカタログがディーラーから今さらになって届きましたが、前述した内容を裏付けしてくれるかのように、驚くべきことに『RZHP』、『RZ』の純正状態で足回りのセッティングが異なりました。(正確にはRSも含めた3種類で全て異なります)具体的にはダンパーの減衰・スプリングのバネレート・スタビライザーの諸元すら異なります。純正の量産車でここまでやった車を僕は他に知りません。


グレードによって異なるパーツを用意するという事は量産を考えた場合、組み立て時にヒューマンエラーの増加や部品調達に関してもコストアップに繋がるからです。メーカーとしては一般的に、グレード別で、ここまでやったり普通はしません。非常に特殊な例だと思います。

・・・何故ここまでやっておいて、JBLのアクティブノイズコントロール用ユニットを運転席の下に置いた・・・。本当になんでだ・・・。まるで意味が分からん。あのユニット本体が運転席の真下にないと正確にノイズキャンセル出来ないとかなのか???


毎度のことで話が逸れてしまいましたが、車高などを落としたい一部のユーザーとすると厄介な部分です。セパレートタイプはダンパーの長さに制約が出てくる上、スプリングが非線形である事によって解が複雑になってしまうからです。自由長を取れば良いという訳では無く、プリロードなども考えるとウンザリするぐらい厄介です。

従来までの考え方では強度的に問題がなく、一体型のコイルオーバータイプに変えてしまえるのであれば、そちらに変えた方がセッティング出しは遥かに無難だと思います。



■ 全日本ジムカーナ出場中のGRヤリスについて

以前、十勝で石浦選手がRZで走行した動画が流れましたが、あの動画と比べるとパッと見では悪く無さそうなのですが良く見ると・・・ちょっと制御か操作性に難ありっぽい感じ・・・?

今回の動画は、Twitterに上がっていた動画を見た限りだと、トヨタカローラ福岡さんのGRヤリス(RZHP)に地元のダートラ屋さん選手が搭乗して参加したようです。使用しているタイヤはダンロップのβ02と言う話。流石にダートラ屋さんが乗って走ってるだけにパイロンコースのジムカーナでは、失礼だけど石浦選手より参考になりそうです。特に今回はRZHPなのでトルセンLSDが入っていて、走行時のアクセルターンでの挙動もなんとなく見れました。これは嬉しい。


車両としてはノーマルのRZHPなので、等速トランスファーなどは入ってないはず。何のAWD制御で走っていたのかは不明だが、なんとなくSPORTモードではない?気がする??リアがロックしてる感じからサイド引いてたっぽいけど、部分的にフロントタイヤから白煙出てるのでNORMALかTRACKかなと思います。立ち上がりの速さ的にTRACKかもしれない?


気になったのがブレーキング。車体重量に対してフロントブレーキが大型であることでストッピングパワーがかなり強く、ジムカーナでは張力がシビアに感じます。特に凄いと思ったのがパイロンコースに入った時のストレート区間からのブレーキング。あの短いブレーキングでアクセルオフにしてたとは言え、一瞬のブレーキでグイっと曲がった。その後に少し膨らんだのは、アンダーなのかパイロンを見ようとしたのか分からないけれど・・・。立ち上がり加速からのブレーキングでリアを出そうとしたけどハンドル切る前に過剰に失速してしまった?シーンとか、他にも立ち上がりでブースト掛かってオーバー出たりって挙動が見受けられました。


基本的にサイドを引いてたように感じたが、低速からのターン後に挙動が怪しい部分がちらほら見受けられる・・・?ITCCによるフルタイムAWDの癖なのかも??僕には流した後にフロントのグリップが、かなり早く立ち上がっているけれど、リア側が流れ続けていて修正舵を入れてるように見えた。サイドターンの後のアクセルオンに癖があるのかも・・・?


前々回ぐらいに考察したITCCのAWD制御によるコーナリングについてですが、R35みたいに滑ったらアクセルを踏み込んでいけば良いというのは同じっぽく見えますが、ジムカーナのコースレイアウトだと微妙なアクセルのオン⇔オフで姿勢が立ち上がっちゃったり、流れ続けてたりしているようにも見えます。乗っている選手もドノーマルなRZHPを手探りで操っていたらしいので・・・その辺りが今回のジムカーナ動画での動きになっているのかなって感じがします。


外野から見る分には、こうして好き勝手を言ったり書いたり出来るけど、
実際に乗ると相当気難しそうな気がしますね・・・w ( ̄▽ ̄;)

ちと過剰なブレーキに、ブーストがすぐに掛かって立ち上がるトルク。めっちゃ楽しそうだけど、僕のレベル程度だとジムカーナで練習するのにも苦労しそうですwww オーバルで癖とか見ながら、サーキットで中速以降のコーナーでの挙動とか含めて腰を据えてやった方が良いかも。


Gazoo Racingのエアロ紹介動画では、大嶋選手による説明PV動画がありましたが、(RZHPは純正でサーキットを走れるようにとの事でしたが)確かにサイドターンをするような低速コーナーよりは高速域でのコーナリングの方が安定しているように感じますね。(もっともエアロの説明なのでターンイン後の動作については、大嶋選手の腕が大きい要素と思います)

こればかりは乗ってみないと分からない部分ですがRZHPに関しては、ある程度のパーシャルでのコーナリング or ブレーキ → ターンインからアクセルオンといった中速以上~高速のコーナーに対するセッティングのように思えます。


ジムカーナに使う場合、RCで等速トランスファーを入れた方が駆動配分的に有利かな・・・?車高はフロントそのまま、リアだけ下げた前上がり、スプリングレートは多分だけど足りてない。コーナリング中のロール関係は荷重掛かった状態を見てもあんまり気になら無さそうだから、スタビと純正ダンパーの減衰まで含めて考えるとスプリングを下手に固くするのは悪手に思えるけど・・・。


純正のRZにせよRZHPにせよスプリングレートが凄く弱くて、ダンパーの減衰力が強いんですよね。僕が知ってる吊るしのOHLINSとかだと車種に寄るかもしれんけど、スプリングレート強めでダンパー減衰力は弱めってのが多かった気がするんだけど。

AZURさんでスーパーオーリンズに仕様変更した時は、ダンパー減衰力がかなり強くされた訳だけど、もしかしてGRヤリスのサスペンションチューニング設定値を見る限りだとダンパー減衰力を強くして、スプリングレートは弱めを使うのが昨今の主流なのかもしれない・・・?


ただ、S耐GRヤリスの足回りで前述したように、スプリングとダンパーで瞬間的な入力に対して使い分けているとするならばコイルオーバータイプのような考え方はしない方が良いのかもしれない。むしろ前述した内容と矛盾してしまうけれど、ロールとピッチ方向を切り分けて考えられるのでセッティングが出しやすいの”かも”しれない。個人的には、コイルオーバータイプにせよセパレートタイプにせよ是非ともハイパコに専用スプリングを開発して欲しいですね~。


ブレーキ関係だと制動距離が相当短そうに見えるので、場合によってはフロントのブレーキパッドを弱める方が良いのかな?慣れれば良いだけかもしれんのでこっちは試してみないと分かんない。


足回りって本当に難しいですね。
流行り廃りってのもあるんでしょうけれど。
ブログ一覧 | GRヤリス | 日記
Posted at 2020/09/13 23:48:29

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