2021年08月23日
MoTeCとかチューニングとか
1回目の武田モデルナワクチン接種を終えましたが、副反応で発熱によりぐったり・・・。平熱低めで35.8~36.2度ぐらいなのですがワクチン接種から3~4時間後に発熱して37.4度→37.7度・・・夜中に38.2度まで上がり流石にかなりしんどいのでロキソニン(以前、風邪で処方された時の残り)を飲んでそのままパタリ。
翌朝、熱を測るも37.6度と熱が引かないので会社をお休みさせて貰いました。熱による倦怠感ぐらいなので重くはないのかな?聞くところによると1~2日程度で快癒するそうなので、今日中には熱が引くものと思われます。
旅の写真が多過ぎて纏めるのに時間が掛かってるので、
旅の記録はのんびりやろうかしら・・・。
GRヤリス向けにMoTeCキットが販売されました。
ネット上では雑誌のように色々と騒がれているようですが、純正+ライトチューン程度では400 PSなんて安全には出せませんからね?純正+α程度では恐らく320PS前後というところじゃないでしょうか。MoTeCは『400PS以上出せるように制御が出来るようになりました』ってだけですからね。インジェクター、タービン、インタークーラー、エアクリetcetc...普通に考えれば、どこまでパワーを上げるか次第ですけれどMoTeCの税込874,500円程度は全て合わせた費用の1/2程度に過ぎません。
もっと書けばそこまでパワーを上げた場合、タイヤのグリップが足りなくなります。225では明らかに無理がありますし、255でも若干怪しく感じます。それらのタイヤ&ホイールを車に履かせるためにはボディの加工(主にそれらのタイヤ&ホイールに対応したサイズのオーバーフェンダーと構造変更)が必要になってきます。そうなってくると当然のようにブレーキ性能が足りなくなってくる訳で、キャリパー・ローターなどなどブレーキ類を総取り替えすると工賃込みで+90~130万前後掛かります。それらの金額まで考えると足回り関係込みでGRヤリスが新車で1台買える金額に届きそうになります。最もこういったフルコンの類は、価格とパワーアップの期待値で考えると間違いなくコスパの良い製品なんですけれどね。
さっきと矛盾しますが、やろうと思えば純正状態でもMoTeC制御で350以上PS出せるとは思いますよ。ブースト圧を極端に上げてタービンの性能上限まで使い切れば良い話ですからね。その代わり、当然ですがタービン・駆動系(ITCCのセンターデフも含む)・触媒は簡単に逝きます。
この御時勢ですから、車の触媒はどんどん高騰していますし買い直しなんてことになれば触媒だけで20万前後するんじゃないですかね。駆動系に関してはパーツ代はファイナルギアなどは数万程度で済むでしょうが、工賃合わせればどれもこれも20万前後は掛かります。ITCCの交換費用は流石に分かりかねますが・・・本体込みでやっぱり15万は超えるんじゃないかな?
タービンが壊れるという点に関しては、GRヤリスは純正でボールベアリングターボを採用されているので考えるまでも無い事です。オイルフローティングではないのですから、低フリクションで応答性が良い代わりにタービンの回転数を上げ過ぎるとベアリングが逝ってしまう訳です。(オイルフローティングでも回転数を上げ過ぎれば逝くのは一緒ですが、物理的に接触しているベアリングの方が消耗は早い訳です)だから、ウエストゲートを特殊な負圧制御している訳でしょうしね。
パワーエディターの類でブースト圧を変える程度であれば壊れる事はほぼ無いでしょうが、純正状態でブースト圧を2.0 kPaとか掛ければ壊れる(のが早くなる)のは当然の話です。そのためにハイフロー or 容量の大きいタービン自体の交換が必要になる訳です。
正直な話、GRヤリス用のタービンを含め高価なパーツが色んなメーカーからたくさん出て来るとは思いませんでした。この御時勢でGRヤリス自体が日本を含めどこまで売れるかという事と、これらの高価なパーツ類は値段的に一般ユーザーが購入する事はほぼなく、それを扱うチューナーさん達は制御が複雑なトヨタ車を嫌うだろうと思っていたからです。
※ こうしたパワーアップ前提となるオイルクーラー程度の類ですら購入する人は全体の何%か考えると、購入層が相当絞られてくるので開発費に対する売上が期待出来ないからです。マフラー交換費用で悩む人が多い事を考えれば、想像付きますかね・・・?
良く取り上げられているアンチラグなど本当に必要ですか?その機能、あなたの使用方法に関して使う場面がありますか??外車のようにバブリングさせたい!とか仰る方が一定数いらっしゃいますが、バブリングというのは本来であればアンチラグシステムによって発生する音の一種なだけで、機能的な意味では正確にはバブリング=アンチラグではありません。外車などでは演出としてバブリングを意図的に(エンジンに負荷が掛からない範囲で)発生させているに過ぎません。(そもそも未燃焼ガスを排気系へ送る訳ですから、環境性能に五月蠅い海外的に機能的な意味でアンチラグを使っている筈がないのです)そうなってくると機能的に使用するのが前提として、サーキットなどでタイムアタックが趣味で・・・とかなら予算があれば是非にと思いますが、上記のような方には意味のないものになりますよね?
当然の話ですが語られていないだけで、触媒以外にもデメリットは沢山ありますよ。排圧が通常比で恐ろしく上がる訳なのでグラスウールを使用しているマフラーの寿命は極端に短くなり、マフラーメーカーが想定している年数よりも早く車検に通らなくなります。原理を考えれば燃調を意図的に濃くしてミスファイアリングさせる訳ですから燃費はガタ落ちになります。(そもそもここまで弄る人で燃費を気にする方は居ないでしょうけれど)
それなら純正状態で可能な範囲内のパワーアップを・・・と考えている人へ。エンジン自体は非常に頑丈なGRヤリスですが、バルブなど含めて全てが頑丈な訳ではありません。海外でも純正状態でブースト圧を上げ過ぎてエンジンブローした例がいくつか上がっています。
こうした海外のチューナーさん達はHKSのように限界を知るために負荷をかけてやっています。どのぐらい高負荷に耐えられるのか、その際にネックになってくるのはどこか、パワーアップを図る際にボトルネックになりうるのはどこか。そういった要素を探るためにエンジンを壊しています。決して『知識もなくパワーを上げたくて取り合えずやって壊れちゃいました』などではありません。
未だに日本メーカーは高性能で壊れないというブランドとしての事実は、世界からも認知されていますが・・・海外のチューナーと比べて日本のチューナーさん達の大半は残念ながら資本力で勝ち目がありません。HKSさんのような凄い凄いと国内で取り上げられていた企業レベルで実施している内容が、海外では特に特別な内容ではないからです。これは日本と海外のモータースポーツに対する熱意の差でもあります。レースなどに対するお金の掛け方・・・それによって得られる知見に関しては、日本のチューナーさんで匹敵するような方は極少数です。
話は逸れましたが、こうした世界中の知見ある方々が実施している内容を踏まえてもMoTeCを導入する際には、相応のパーツ交換が前提となることを頭に入れて頂ければと思います。(NAエンジン車両などに関しては、ここまで複雑に考えずとも良いんですけれどね)
以前から書いてますが、自分の目標を明確にした上でチューニングと言うのは実施した方が良いです。そもそもチューニング(tuning)とは『調律する』という意味で、交換・設定する事で全体を調律するという意味ですからね。目標・方向性も無く、考えなしに実施したのではバランスを崩すだけですよっと。
(諄いようですが)僕は決して純正至上主義などではありませんが、『純正状態』というのはメーカーが我々一般ユーザーが想像付かないような多額の金額を積み上げ、研鑽して、誰がどう扱おうとも平均的に使いやすく完結した状態です。GRヤリスのようなメーカーが威信をかけて発表したスポーツカーであれば尚更・・・そこにはスーパーGTチャンピオンドライバーの石浦選手や大嶋選手といった現役の選手を始めとした想像を絶するような意味の分からないレベルの豪華な面子が開発に関わっています。
もっと言えばバックボーンにはWRCで活躍中の選手やTMR(トミ・マキネン氏のTOMMI MAKINEN Racing)までもが開発に関わって、培われたノウハウが注ぎ込まれています。こうした方々が公道からサーキットやラリーやダートまで試験した訳の分からないような純正状態です。
もちろん、それぞれの方向に対して特化した内容ではありませんが、市販車として10年・20年以上使用されることを想定して作られたのが純正状態です。我々ユーザーが、(トヨタの例だと)未だに愛され続けているAE86・80スープラ・MR2といった名車を大事に乗り続けているように、GRヤリスも同じように愛されて長く使えるように考えられているのが純正状態です。
もっとも、リアスポイラーのリアゲート干渉問題とか、リアゲートハッチとテールランプ干渉問題とか板金修理に繋がるような内容も上がっていますが・・・それって長く乗るにあたっては大した問題ではありません。対策品を取り付けて、塗り直せば直ります。その他にも見た目だけのブレーキ関係だとか色々と粗を探せばそれは出てきますが、こちらも相応の走り方をする方は交換前提のような内容です。公道しか走らない人が心配する部分ではありません。
エンジンもRSグレードは通常のヤリスのエンジンですからロングセラーになるのは間違いなく弾が無くなる事はないでしょう。僕達のGRヤリスにしても今後発売されるであろうGRカローラ?に搭載されるようなので、それなりの台数が売れてくれれば・・・エンジンブローしても代わりのエンジンはそれなりに出回っていると思います。86/BRZなど兄弟車として販売されている車種に関しても車としての主要部品類を共通化することで、購入コストを抑えつつ長年乗り続けられるようにという配慮です。駆動系もITCCを利用した普遍的な内容なので無くなる事はないでしょう。どちらのグレードに関しても、まさに10年・20年後も使い続けられるようにという配慮の元に作られた車です。
お金があればエンジン程度潰しても替えが用意出来ますからね。それを前提にするのであれば、MoTeC・・・面白いかもしれませんよ。ただし、知識なり知見が必要とされるので相応の釣り合った内容を実施した方が良いと思いますけどね。
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GRヤリス | 日記
Posted at
2021/08/23 12:16:26
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