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Shun_のブログ一覧

2020年09月07日 イイね!

1年が過ぎて

万人受けするバイクだと思う。車に例えるなら最近流行りのコンパクトSUVやクロスオーバーかな。乗り味も快適性も(暫定的に)走行性能も申し分ないと思います。

お値段は結構高いですが、純正のサイドパニアもトップケースもあってフル装備にしても外観を酷く害する事がないのもアドベンチャーツアラー的なバイクの良い所でしょう。

僕個人としては、"旅用のバイク"として割り切りました。正直に申し上げますと積み過ぎてしまうTRACER900GTよりも、積載性を落としてクルコンとグリップヒーターを付けたテネレ700が一番最高のベストチョイスじゃないかと思えてなりません。テネレ700って、ワインディング走行も楽しいんですよ。ただ、テネレ700では疲労面という意味で、TRACER900GTみたいに高速道路込みの長距離走行には向かないのも事実なので足として使いたいならテネレ700 / 長距離走って旅がしたいならTRACER900 GTかなと思います。

優等生というのは、突出したものが無いという事でもあります。車両の特性としての3気筒ならではのクセがありますので、それを"個性"とも評する事は出来ますが・・・"没個性的で、つまらない"と感じる人もいるかもしれません。長くなったけど、自分が本当に何をしたいのか考えて購入しましょう。

クルマでもバイクでも、全ての車種に言える事ですが・・・(発売後に新車がすぐに欲しい方は、お金に余裕があればそれも良いと思いますが)試乗ではなく、お金が多少高くてもレンタルで半日は乗ってから購入を決めましょう。
Posted at 2020/09/07 22:41:53 | コメント(1) | クルマレビュー
2020年09月06日 イイね!

[ 2020年 S耐 FSW ] GRヤリス&GRスープラ!! [ Pole to win ]


相も変わらず、休日は県外に出れないのでS耐も自宅から応援。

毎年、主に応援してるのは、いつもお世話になっているNOPROさん。
次点でOVER DRIVE(Odula)さんに村上モータースさんのマツダ系です。


今年からは、GRヤリスを購入したのでROOKIE Racingも追加になりました。GRヤリスはST-2クラスで走る訳ですが、NOPROの社長や達にゃん達が駆るアクセラが一緒に走るクラスなので複雑な気分です・・・。


GRヤリスのリリース日に始まった予選から本戦を、ディーラーから何の連絡も来ないのでトヨタHPから拾ってきたカタログを眺めながら酒飲んで観戦していました。


今回はFSWでの24H時間耐久レースです。予選では結果的にGRヤリス・GRスープラ共にクラス内でのポールポジションを獲得。特にST-1クラスはニューマシン揃いでした。昨日から始まった本戦では、豪雨などで度重なる天候による赤旗中断がありましたが、レースは無事に終了しました。


GRヤリスの考察関係は来週にぼちぼち書いていこうと思います。今回のS耐仕様を見ていて色々と気が付いたこともあったし、カタログを見ていて気になった部分も多かった。レース観戦とビールが進んだからではない。無いったら無い(汗




結果と感想は、以下の通りです。
(協賛略) ★トヨタ自動車、☆トヨタ車両、◎個人的な見所


■ ST-X  ◎
AMG GT3(HIRIX GOOD DAY RACING) 888号車

今回、個人的なS耐の見所は凄くたくさんあるけれど・・・中でも燃えたAMG 888号車の劇的なクラス優勝&総合優勝。給油中のトラブル?で燃え上がったりとトラブルがあったけれど、最終的には復帰して勝利をもぎ取った。

給油中のトラブルで出火して燃え上がるも消化が早かったため、復旧によるロスが少なく・・・トラブルにも負けずに圧勝しました。クラス優勝&総合優勝です。スタッフさんもドライバーさんも怪我が無くて本当に良かった。


■ ST-Z
AMG GT4(ENDLESS) 3号車

ごめんなさい・・・今回は、殆ど注目してなかったです。
木下さんとか織戸さんをはじめとする結構豪華なクラスでした。

ファイナルラップで走行中に出火したKTM X-Bowが凄く残念でした。これもまた24H耐久ならではなんでしょうけれど...後一歩だっただけに、さぞや悔しかったのではないでしょうか。


■ ST-TCR  ◎
Audi RS 3 LMS(WAIMARAMA KIZUNA) 22号車

敗れてしまいましたがFK7 CIVIC TCRとのバッチバチなNose to tailな戦いでした。一番熱かったかも!Audi RS3 LMSとの差は1周差!ストレートで抜いて、コーナーの差し合いなど白熱した戦いだったように思えます。FK7が超格好良かった!


■ ST-1  ★◎
トヨタ GRスープラ(ROOKIE Racing) 28号車

3台しか居ないST-1クラスですが、3台ともニューマシン。GRスープラはADVICSのRC Fとの接戦でした。途中でRC Fに抜かれて2位にポジションを下げますが、最後のドライバーチェンジで大嶋選手が怒涛の追い上げで抜き返してのPole to winでした。2位となったADVICS RC Fとは僅か1周差!このまま2位で終わるんだろうなと思っていたところから、最後の猛追はちょっと感動しました。


■ ST-2  ★
トヨタ GRヤリス(ROOKIE Racing) 32号車

同クラス内には2L TB勢(WRXやエボX)が居ます。エボXが2台、WRX STIが1台です。我らがNOPROはBM2FS アクセラSKY-Dでの参戦です。この中では排気量が1.6L TBのGRヤリスは排気量ではハンデを負う形ですが、1分55秒台での鍔競り合いのような接戦の中での合算タイムでGRヤリスが予選トップを勝ち取りました。

特にWRX STIが7連覇中ですので厳しい戦いになるのだと思っていましたが、全体的に調子が上がらなかったのか・・・?本戦まで終わってみればGRヤリスは予選からのPole to winでした。1位のGRヤリスが490周、2位のエボXと6周差(484周)、3位のWRX STIと8周差(482周)での勝利です。GRヤリスはピットインの回数も少なかったというのもありますが、途中からトラブルでリタイアにならなければ、このまま勝つだろうなと思わせる状態でした。最初は凄い凄いと思っていたけれどレース全体で言えば、あまり見所とは言えなかった...


NOPROのBM2FSアクセラSKY-Dは5位(463周)でしたが、WRX STIとエボXしか居なかったクラスです。1周当たりのタイム差が他車と比べて3秒近くあるのです... ST-2クラスは全車完走したという事に意味があると思います。


GRヤリスでチェッカーを受けたのは、『MORIZOさん』ことトヨタ自動車CEOの豊田章男 氏です。GRスープラもGRヤリスもデビュー戦で華々しいスタートになりましたね。後で記事を読んだところGRヤリスに関しては、今回の24H耐久中に"壊せ"と指示を出していたようです。

クラッシュではなく、より完成度を高めるための弱点の洗い出し(データ取り)が目的だったとの事です。開発に携わって今回のレースにも参加している石浦選手も『このクルマの弱点を見つけたい』と言っていましたからね。まぁ・・・1st Editionの僕達には、あったとしても関係のない話になるんだろうなぁ・・・( ̄▽ ̄;)



■ ST-3  ★
トヨタ GB クラウン RS(埼玉トヨペット) 52号車

達にゃんの初バズりクラウンwww
あまり注目していませんでしたが、GB クラウン RSがクラス優勝を取り、トヨタ車がST-1 ~ ST-4までクラス優勝を占めるという快挙ですね。レクサスのRC350とZ34が2台で、合計4台のクラスでした。


■ ST-4  ☆
トヨタ GR86(GR Garage水戸) 310号車

・・・ごめんなさい。こちらも殆ど注目していませんでした。理由としてはZN6 86が5台中4台を占めているからです。念のために書いておきますと、GR86が1台、86が3台、DC5 インテグラ TypeR が1台です。結果的には5位でしたが、個人的にはDC5に頑張って欲しかったかな・・・。


■ ST-5  ◎
マツダ デミオSKY-D(NOPRO) 37号車


ST-5クラスは、最終的にNOPROのDJ5FS デミオが逃げ切り優勝。J'Sの GK5 Fitが猛追してきており・・・なにやら非常に怪しい雰囲気が漂った。一応、J'Sとのタイム差を書いておきますが16.764秒!!ピットインしてたら抜かれてしまう・・・そんな状況でした。

ガソリン持つのかな...J'Sのタイムが毎周追い上げてきてる!観戦している側としても、ゴールまで凄く緊迫する手に汗握るレースでした。このクラスには村上さん率いる村上モータースさん、武地さん率いるOVER DRIVE(Odula)のNDロードスターが参戦していました。

というか・・・NOPROのDJ5FS デミオ以外は、GK5 Fitが3台、ND5RCが6台、DJLFS Mazda2が1台、NCP131 Vitzが1台という8/12台がマツダ車という大乱戦です。

嘗ては、NOPROのDEデミオの時なんかは逆にFitとVitzにマーチが殆どだったと思うんですが... 特に3代目のGK3?が出てきた辺りはJ'Sさんが本当にめちゃんこ速くてなんだこりゃって感じだったのを覚えています。今となってはマツダ大戦国時代...どうしてこうなった



リタイアしてしまったチームもいくつかあり、天候などにも恵まれた訳では無かったけれど、こういう耐久レースってレース終了後の各車を出迎えるクルーの様子を見るだけで心が温かくなる。やはりレースとは本当に良いものです。一刻も早くコロナウイルスが落ち着いて、自由に応援に行ける日が来ることを願います。


NOPROのみんな お疲れ様!
クラス優勝おめでとう!!
Posted at 2020/09/07 01:21:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2020年08月30日 イイね!

VIDEO OPTIONなど動画内容からGRヤリスを考える - ②


仕事やらあれこれで全く書けませんでした(汗

ついに来週末にはGRヤリスが正式リリースですね。
既にディーラーから納車日の連絡が来た人も居るのではないでしょうか...


僕の納車日は12月頃・・・恐らく年末or年始付近なので出てくるパーツ類やオートサロンで発表されそうな新しいホイールなんかを待ちながら、じっくりと考えようと思います。


さて、今日のお話はGRヤリスの足回りについて考えてみたいと思います。本当に、昨今のトヨタが出してくる車の運動性は非常に良くなっています。



< 追記 >
今回は前回と比べて考えていくと分からない事が非常に多くて、書けば書くほどに「あれはどうだろう」、「そういえばあっちは関係あるのかな?」と繋がりが出てきてしまいました。



始めに僕の中のトヨタ車に対するイメージを書かせてもらいます。
はっきり書きます。割と長い酷評です。大好きだという方は、この前書きを見ない事をお勧めします。


トヨタがスポーツカーの類を出さなくなった辺りから、特に足回り関係が一気に酷くなったと思います。中途半端な車重、程度の低いプラットフォーム(サスペンション)、下ばかりで上がまったく回らないエンジン、エコカー(笑)に関しては2代目のプリウス・アクアが出てきた辺りから、一気に嫌悪感が増すレベルでトヨタ車が嫌いになる切っ掛けと言えました。

唯一・・・クラウンなど極一部の(トヨタ車では高級に分類していいのかな?)セダンだけが比較的まともな乗り味で、『A-Bセグメントより上のカテゴリーだけ』が試乗する気になるそんなメーカーでした。僕からするとトヨタ車のA-Bセグメントの車種が全体的にゴミだったんですよ。Cセグメントはなんとも微妙な位置付けでしたね・・・悪くはないけれどトヨタ車を選択する以前に、他メーカーを選ばない理由も無いよねって感じでした。


ともあれ『こんなゴミに金使うぐらいなら軽自動車で十分でしょ』って感じでした。そもそもA-Bセグメント買うなら、当時はフィットやスイフトがありましたし。数年後には今の型のデミオも出ていました。(今のMazda2の事です)2005~2015年代ぐらいでしょうか・・・当時出ていたトヨタ車って本当にエコカー以外でも可もなく不可もなくって感じの車が多かったと思います。

まさに『人を乗せて運ぶ消耗品』だったんです。
壊れたら乗り換えれば良い、適当に乗って買い換えれば良いみたいな。
道具には愛着が湧きますが、消耗品に愛着が湧く人は少ないでしょう。


単純に僕がトヨタのエコカーの乗り味が嫌いな理由として、運転する事における全てがふわふわと捉えどころのない操作感に起因しています。今回とは少し趣旨が外れますが、アクセルを踏んだ時抜いた時の追従性の酷さ。ハンドルを切った時の反応の遅さと妙なアンダー→オーバーな挙動・・・そういうスポーツ性を意識した車ではないにせよ全体的に『運転手の事を考えていない車』としか言いようがありませんでした。

レンタカーや社有車で乗った際に感心する事が出来たのは、車内の便利機能・電制系が良かった事ぐらいでしょうか。電制に関しては3代目プリウスに関してですが雪山(低μ路)でのトラクションの掛け方が素直に称賛できるレベルだったからです。


ただ、良くあんな車でプリウスカップとかやる気になるな・・・とは思います。燃費・空力設計に関してはCD値が兎に角優れていて、高速走行時の安定性などは侮れないものがあるのは確かですが・・・。このような車でも走らせ方はもちろんありますが、改めて操作技術が凄い人達だなと感心します。ちなみに今回、めっちゃdisったプリウスですけれど、ここ数年ぐらい前から妙に運動性が上がってきており、ワインディングをそれなりに楽しく走れる程度には良くなっています。

・・・プリウスカップってタイヤはともかく、ノーマルの足回りで走るんだよね?2代目や3代目のプリウスでは、僕の技量であんなタイムは怖くて出せる気がしません。命が何個必要になるんだろ・・・。



まぁ、そんな理由で僕が免許を取れる歳になった頃には、気が付けば憧れのセリカや80スープラなど出していた大好きだったトヨタが、低燃費・居住性の良さばかりを気にした車と呼びたくないようなモノ作りをする大嫌いなメーカーに成り下がってました。


そんな僕にとって全体的に底辺な認識しかなかったメーカーの嫌いになる切っ掛けとも言える代表格プリウスが、(上でも少し書きましたが)4代目かな?ぐらいから妙に運動性が上がった訳です。

もともと3代目で電制系を介入させることで低μ路でも走破性は悪くなかった車です。足回りが良くなれば動力系を考慮した運転をすればびっくりするぐらいに良く走ります。・・・当時は足回りが良くなったのかシャシー全体が良くなったのかは分かりませんでした。(興味がそこまでなかったので)


前置きがめちゃくちゃ長くなりましたが、
そんな背景があってこその考察となります。


< 背景終わり >




■ 昨今のサスペンションについて

いきなりですがキモの部分に行きます。しかもどちゃくそ長くなります。
ここ最近のトヨタ車は、驚くぐらいに運動性能が高くなりました。高級外車並みとまではいきませんが、かなり良い勝負になるレベルには良くなっています。もう一度書きますが、これも前書きが長くなります。時間つぶしに暇な方はどうぞ。


・TNGAについて

4代目ぐらいからのプリウスを筆頭に、この前に試乗して驚いたカローラスポーツなどを始めとして、直近では [ ヤリス 1.5L MT ] や [ ヤリス ハイブリッド e-Four ] ですね。正直な話・・・『他社との共同開発と言う体裁の殆どOEM』ではない純水なトヨタ車でもC-Dセグメント以外でこんなに良い車作りが出来るのかと驚きました。


その全ての根幹にあったのが、僕はサスペンション・・・プラットフォームにあると思います。今回、GRヤリスを買う事にならなければ、調べる事もなかったでしょう。TNGA ( Toyota New Global Architecture )プラットフォームと言うらしいですが、凄く簡単に纏めますとコストカットと品質向上を並行して実施するために『部品の共通化をしよう』というものです。


これだけを書くと『結局はコストカットかよ』と思ってしまいますが、革新的な技術によって少燃費性を上げる事がエンジン出力を上げる事に繋がるように・・・革新的な技術によって成された結果がコストカットに繋がる事もある訳です。


今回のTNGAプラットフォームでは、どんな車に使っても申し分のない性能品質が求められる事になります。ニュアンスとしては、(実際にはそんな事は不可能ですが)クラウンに使っても良いレベルの基礎をヴィッツなどのコンパクトカーにも使えるようにしましょうという事です。


結果としてヴィッツ(今のヤリス)など元々製品単価が低かった車種に対しては部品単価が上がるので、本来なら恐ろしいほどに販売価格アップ・・・となるのですが、トヨタが販売する車種全体で見た場合に『車種全体の共通化によって全体的な工数削減・生産キャパ向上・無駄な在庫の削減』などに繋がるためトヨタとしても長期的な視点では非常にメリットがあり、販売価格も据え置きレベルで済むわけです。


調べてみればなるほどと言う話で、TNGAが採用されたのが2015年のプリウスからのようです。それから徐々に採用車種が増えてきたようで、僕が試乗したカローラスポーツやヤリスなど特に素晴らしかったと思えるトヨタ車は全てTNGA採用車でした。



今回、GRヤリスに採用されているプラットフォームは『フロント側に最新のGA-B型』『リア側にGA-C型を専用に改造したもの』との事です。

通常のヤリスは2019年9月に公式発表されたばかりのBセグメント向けの最新式 [ GA-B型 ]を前後に採用しており、フロントはストラット・リアはトーションビームが使われています。e-FourのAWDモデルだけリア側が2リンク式のダブルウィッシュボーンを採用していますが、今回のGRヤリスとはプラットフォームが別物です。

ヤリス e-Fourのリア側はGA-B型の2リンク式ダブルウィッシュボーンだからです。GRヤリスのリア側は、カローラスポーツやプリウスなどに使われているCセグメント向けプラットフォームのGA-C型を改造したものが使われています。つまり、キメラなのです。

ちなみにGA-C型以上からレクサスにも採用されています。
(現時点では車種的にレクサスにBセグメント以下が無いからですが)



■ AWDとサスペンション構造による考察

GRヤリスに搭載されているフロント側のGA-B型、リア側のGA-C型(改)が採用されていることは上記で触れましたが、今回採用されたGA-B型とGA-C型(改)について考えてみます。参考は各種HPや記事類とVIDEO OPTIONの動画など。

フロントのストラットに関しては置いておきましょう。今回の場合は何と言ってもリア側のダブルウィッシュボーンが特に重要と考えます。トヨタはダブルウィッシュボーンと呼んでいますが、このサスペンションはある意味でマルチリンクなのでは?と感じます。


通常、ダブルウィッシュボーンとは、アッパーアームとロアアームでタイヤを支える形式で、マルチリンクと言えばNCロードスターのように3-4本以上のアーム類にてタイヤ運動方向の自由度を高めたダブルウィッシュボーンの発展形式を指します。

今回のGA-C型(改)のダブルウィッシュボーンでは、ダブルウィッシュボーンに使用するパーツ類に併行した機能を持たせて・・・トレーリングアーム自体がボディとのリンクに該当するのではないかと考えたからです。


Gフォースの田澤さんが手で確認していたトレーリングアーム取り付け部のブッシュをあそこまで柔らかくしていることで、ボディに対してのリンクの一種として機能しているのでは?と考えました。


NCロードスターやRX-8のマルチリンクはお世辞にも良いとは言えない出来です。競技などコーナリング中でトーコントロールアームのブッシュ変化が大き過ぎるのかリアのインフォメーション変化が大きくトラクションが安定しないからです。そのために、競技などにはピロブッシュ化したりすることが多い訳ですが・・・。

GRヤリスの解説時に谷口選手が「これはすぐに固めるでしょ」と言っていたのは、基本的に上記と同じ理由と考えます。


ただ、トレーリングアーム自体にリンクの(3軸的)機能を持つと考えた場合に、ゴムブッシュをピロ化してしまうと上下だけで、トー変化がほぼ無くなってしまいます。ピロボール化という手段もありますが・・・メーカーがピロボール化していなかった事を考えれば、ゴムブッシュの方にメリットがあったからと思えます。


もちろん車種に寄りますがFRに関しては・・・RX-7(FDなど)はリア側に関してトー変化を無くす方向にした方が旋回時の横力に対してヨーモーメントを抑えることに繋がります。それ故の操縦安定性とリニアリティなのですが・・・。GRヤリスの場合には基本的にFFベースのフルタイムAWDとなる訳です。(加えて書くと重量バランスも59:41とフロントヘビーです)


この点について、調べてみたところ4代目プリウスの(TNGA GA-C型)ダブルウィッシュボーンについて車両分解調査という技術レポート(2016/03/07)がありました。もう既に専門の方が解析されたレポートが大変分かりやすく纏められていますね(汗


内容を見てみたところ、トレーリングアーム形状と取り付け点について記載がありました。纏めますと従来の構造ではリアトレーリングアームのブッシュ位置がタイヤセンター位置に対して低く、路面からの入力方向に対してサスペンションの変化方向が異なるためにサスペンションの動きが自然ではなかったとの事です。

GA-C型などのダブルウィッシュボーンの場合は、リアトレーリングアームのブッシュ位置を高くする事で、路面からの入力に対して自然な・・・近しい状態としているようです。この構造を見ると、(ダンパーやスプリングの方向は違うのですが)バイクのサスペンション構造に似ているように思えました。


良く解説の絵や動画などでは、路面からの入力(突き上げ)はタイヤに対して垂直に表現される事が多いですが、実際の走行中ではこの技術レポートの内容にあるように車の進行方向に対して垂直ではありません。


この説明を見ていて感じたのですが、あの極端にふにゃふにゃのブッシュは・・・まさにこの動きの為ではないでしょうか。ブッシュ自体の消耗が恐ろしく早そうなのが凄く怖いんですが・・・。

ボディ→(トレーリングアームブッシュ)→サスペンションと1工程・・・ブッシュ可動分を含めて考えると、カローラスポーツで車の挙動が電制によって不愉快な介入と感じなかった事やトラクションの良さの証明にも思えます。

うーん・・・予想外れては居なかった?なんとも言えませんね(汗



・AWDとコーナリング性能について

少し話を戻してしまいますが、FFベースのフルタイムAWD車は基本的にアンダーステアの傾向が非常に強いです。様々な理由がありますが、広く知られているような理由としては前後で回転差が発生してしまうからです。フロント側が減速・コーナリング時に、リア側でトラクションを掛けてしまうためプッシングアンダーが出てしまうからです。


昨今の技術を結集した結果として、アクティブトルクスプリット型AWDなどに関してはスリップ時に駆動力が配分されるため、従来のAWDとは異なりコーナリング時のアンダーステアは基本的にFWD並みに抑えられますが、今回のGRヤリスようなFFベースのフルタイムAWDの場合ではスーパーAYCのような挙動は難しいと思います。


ですが、『GRヤリスは直線ではWRXなどと比べて最高速で10km/h以上遅いが、コーナーで差を詰めていける』と走行した河野選手がコメントしています。S耐テストではシェイクダウンテストで走行出来る事を確認したまま、FSWに持ち込まれた訳ですが・・・現に、ストレートで差を付けられているにも関わらず、FSW本コースのベストタイムは1分54秒688とかとんでもないタイムを殆ど純正状態で叩き出しました。このタイムはランエボⅩと同等のタイム・・・クラストップのWRX STIと比べて0.7秒落ちです。

最高速で10km/h以上違うというのは・・・かなり辛い事です。特にFSWのような1475mものロングストレートでは5速・6速全開からの伸びで予想以上に差が付いてしまうからです。単純計算で10km/hの差があったと仮定して秒間2.77 m 離されます。つまりざっくり1秒で1台分離されていく訳です。

今のNCロードスターがエキマニ・マフラー交換のみのライトチェーン時代にFSWを走りましたがS2000やFD2・・・積車で来ていた爆音のEK9などのホンダVTEC勢にストレートで抜かれていった非常に苦い思い出があるので、この辛さは割り切らんとやっていけません(汗)ヤツらはコーナーもめちゃんこ速いのです・・・。



話が逸れ過ぎました(汗

ブレーキとコーナーで差を詰めているのでしょうけれど、そのリードをある程度は帳消しに出来るコーナリング性能を持っているという事です。


この点に関して、GRヤリスが特殊なのはFFベースのフルタイムAWDにも関わらず、GR-Fourという機構によって30:70の駆動力配分が可能となっています。この辺りが前例がない為に分からない部分です。

実際に走行したメディアの動画を見る限りでは、単にタイヤの限界が低過ぎるという点もありますが・・・特にRZ(オープンデフ)のSPORTモードで確かにオーバーステアのような傾向が見受けられました。

この現象は・・・極端な例えになりますが911 GTⅢと同じ現象なのでしょうか・・・?911 GTⅢはRRのAWDです。GRヤリスはFFベースのAWDですが、GR-Fourの構造上・・・(ITCCの締結力次第で殆ど誤差な感じではありますが)リア側から駆動力配分を行っています。


つまり50:50のトラックモードでも駆動力の分配に関してはリア側の方が早いと思います。NORMALに関しては従来通りだと思いますが・・・。


うーん・・・書いていて感じたのですが、どちらかと言えば911 GTⅢよりも、日産のGT-R(R35)に近いフィーリングなのでしょうか。もっとも、R35もFFベースではなくFRベースで異なるのは911 GTⅢ(RR)と同じですが。

重量配分が55:45で若干フロントヘビーである事、リア側から優先的にトルクが配分される事という内容としては非常に似ていると感じます。

911 GTⅢ、R35どちらもコーナリング性能が非常に優れています。

WRXやランエボⅩは、どちらもFFベースのAWDです。

この辺りに関係がありそうですね。AWDと言っても駆動分配がリア側からなので、オーバーステア気味に出来るからでしょうか。とは言っても、この2台では動力性能が高過ぎて、素人が運転したら電制で姿勢制御しないとほぼ扱えないレベルでしょうけれど・・・。



そうなってくると、ますますサスペンション構造に対するアプローチは、どうしていけば最適解が得られるのか難しい所だと思います。次回はもう一度サスペンション構造とダンパーとスプリングなんかに関しても触れたいと思います。

今回調べた中で、GA-C型に対する車両分解調査という技術レポート(2016/03/07)を見つける事が出来たので、その中にあったダンパーなどの関係性も含めて考えていきたいと思います。


新技術って、たーのしー!
Posted at 2020/08/30 19:22:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | GRヤリス | 日記
2020年08月23日 イイね!

VIDEO OPTIONなど動画内容からGRヤリスを考える - ①


引き続いてVIDEO OPTION 動画など出回ってる内容を元に
GRヤリスのエンジンについて考えていきたいと思います。

かなりマニアックな話になるので、暇だから見てやるかという方だけどうぞ(汗
もしくは納車まで自分の車がどんな車なのか、どんな風に弄れるか考えたい方で・・・ちょっと勉強してみるのも良いかも?と思う方は見てやって下さい。(間違ってる部分もあるかもしれませんけどネ)



■ ローラーロッカーアームの採用

① エボⅠ - Ⅸまでに搭載されたエンジンである [ 4G63 ] と同様に
ローラーロッカーアームを採用している。


始めにロッカーアームとは、カムシャフトのカム山の形状に沿ってバルプを押すための部品です。もちろんロッカーアーム自体を用いない直打ち式(むしろ直打ち式が主流と言えました)もあります。部品増加になる分だけコストも増え、ロッカーアーム自体が及ぼすメリット・デメリットがあります。


高出力のエンジンを作る際にキモになってくるのが、カムシャフトのカム山形状とリフト量(カムプロフィール)です。NAだろうがTBだろうがSCだろうが一緒です。強いて言えばNAエンジン車では過給機を搭載していない為、大幅な出力向上には特に大事なのが、カムシャフトのカムプロフィールになります。


カムシャフトを交換(カムプロフィールを変更)することで、エンジンの(正確にはシリンダー内の)吸排気のタイミングが変わり・・・エンジンが持っていたキャラクターが大幅に変わるためです。純正状態では高回転時の最高出力よりも下道を含めた日常の使いやすさ・・・低回転重視のトルクが重視されますが、カムプロフィールを変える事で競技走行時(高回転重視)の最高出力・トルク向上を重視したエンジンに変える事が出来ます。(もちろん、可能なら現車合わせでのECUマップの書き換えなどが必須です)


雑談ですが社外品のカムシャフトを交換して高出力化するというのは、割とオーソドックスな方法です。純正で高出力が売りな『皆大好きホンダのVTEC』は、カムシャフトのプロフィールを低回転・高回転で切り替える事で実現しています。

当然ホンダだけではなく、各社で似たような構造を採用しています。トヨタのVVTi、スバルのAVCS、三菱のMIVEC、日立のVTC、マツダのS-VTなど詳細は違いますが似たような事はやってますね。(何か画期的な良い構造を作れば、他社が解析して真似をするのはいつの時代も一緒です)


このカムプロフィールを活かすための部品が、ロッカーアームとなります。


ロッカーアームを用いる事のメリットは、カムシャフトへの抵抗(負荷)が少なくなる点にあります。直打ち式ではエンジンオイルなどが潤滑させていますが、バルプスプリング自体の反力をカムシャフト自体で受けてしまうためにカムシャフト自体の回転抵抗となってしまいます。


もう一つは個人的にはこちらが最大のメリットだと思うのですが、直打ち式ではカムシャフトのカム山自体が直接リフト量に関わってくるので限界があるのに対して、てこの原理を用いるためにカムシャフトのカム山高さに合わせたバルブの動作量(リフト量)を直打ち式よりも増やすことが出来ます。

また、カムプロフィール設計の自由度としても、ハイカムのような形状とせずにリフト量を稼げることからカム本体の回転慣性モーメントにおいても有利に働きます。形状面に関しても、凹面形状を可能とするのは最大のメリットと言えるでしょう。



デメリットとしては、ロッカーアーム自体を加える必要があるため、部品点数が増える上にエンジンの設計に制約を受けてしまいます。大きさに関してもシリンダーヘッド部が大きくなってしまうためエンジンルームのレイアウトに影響が出てしまいます。


上記に挙げたエンジンの設計部分に関して追記すると、ロッカーアーム自体が動作する事で慣性が働き、下手な設計をすると高回転時の抵抗となる可能性があります。・・・もっとも抵抗となるのは昔の話で、様々な研究や開発が行われた結果として、極端な例を挙げると高出力のエンジンを必要とするF1のエンジンにはスイングアーム式のロッカーアームが採用されています。


エボⅠ - Ⅸ に使用されたエンジン [ 4G63 ] にも採用されていたローラーロッカーアームと言うのは、分類上ではロッカーアームのシーソー型・スイングアーム型共にあります。所謂、てこの原理での [ 力点 ] 部分にベアリングローラーを内蔵させる事で、ロッカーアームとカム山間の摩擦抵抗を最小限に減らすタイプです。


昨今では、低粘度のオイルを使用した車種が主流となってきている為、ローラーロッカーアームのメリットが大きくなってきており、今後も採用例が増えていくという。


ローラーロッカータイプを使用している車種は、低燃費向けにも使用され始めた事もあり増えているようですが・・・むしろ燃費の良さは出力向上にも繋がります。バイクの世界でも実はロッカーアームの採用が増えてきており、スイングアーム型のフィンガーフォロワータイプがスズキのGSX-R1000Rなどに採用されるなどの例もありますね。



■ バルプスプリングにテーパースプリングを採用

こちらに関しては、正直なところ僕だけではちょっと良く分かりません・・・。カットモデルからGフォースの田澤さんが指摘したようにバルプスプリングにテーパースプリングが採用されていました。テーパースプリングのメリットとしては、コイルスプリングと比べてストローク量(リフト量)を稼げるところにありますが・・・。

バルプ自体のストロークを確保する意味は・・・?


高回転型のエンジンに使われるダブルスプリングでもなく、サージング対策の不等ピッチスプリングでもない。動画中では良く分からなかったけれど・・・もしかしたら不等ピッチのテーパースプリングなのかもしれないけれど、動画中では良く分からない。

仮に、不等ピッチのテーパースプリングだったと仮定した場合、必要とする出力特性を得るためのストロークが必要となり、不等ピッチの特性によって低~高回転までを1つでカバーするスプリングを作ろうとした・・・とか??

ダブルスプリングと同じ効果を1つのスプリングで済ませられれば、ダブルスプリングのように2つも要らなくなって1気筒で4ヵ所 数 g の軽量化になる(全部で12ヵ所の軽量化)・・・けど、そこまでは考えて無さそうな気がする。


※ こっそり追記

バルプのストローク量を増やすメリットですが、カムシャフトのリフト量を増やすのと同じ効果があります。バルプがストロークした距離が増えれば、単純にシリンダーの吸排気ポートが開いている時間が増えるからです。もちろん、やり過ぎるのは良くないので吸排気のバランス次第なんですが、ここで重要になってくるのは吸気側と排気側が共に開いている状態で、オーバーラップと言いますが・・・このオーバーラップ量の匙加減が重要なのです。

時間にしてしまえば刹那とも言えるような時間ですが、ハイカムと言われるパーツはリフト量などのカムプロフィールを変えて、オーバーラップ量を純正と比べて増やしています。純正のカムシャフトで、ハイカム並みのオーバーラップ量を得るためにストローク量を増やして、疑似的にハイカムを入れたようなフィーリングにしているのではないか?と思ったんです。


ただ、書いておいてアレなんですが、流石に飛躍し過ぎというか純正でそこまでやらんだろうと思って書かなかったんですけれど。あにさんから高回転時における出力向上に寄与するんじゃないかとコメント頂きまして『・・・やっぱりそうなのかな?』と思ったので、やっぱりこっそり追記した次第です(笑


ただ、あくまでも『不等ピッチのテーパースプリング1つだけ』であればの話なので、僕の想像の域を出ません。また、不等ピッチでは初期の入力から次第にバネの特性が変化しますので・・・その辺りを含めて考えると初期の低フリクション→高回転時での戻りの初速向上なのかな?というレベルです。ストロークが増えた分だけオーバーラップ量は増えますが、単純にバルプも通常より更に早く戻らねばなりません。ピストンはクランクシャフトの回転で往復してくれますが、バルプはスプリングの力で戻る訳です。

この辺りは、その内にトヨタの開発さんとかがプロジェクトX的な
ドキュメンタリー番組などで解説してくれると凄く嬉しいですねwww



■ レーザークラッドバルブシートが非採用!?

動画を見ていて「あれ?」ってなったのがレーザークラッドバルブシートではなかったこと。今さらになって気が付いて、この数年のトレンドじゃなかった??と調べてみたところMotor fan TECHやCar Watchの記事で既に取り上げられていました。(完全に見落としてた・・・)


こちらに関しては『今回のクルマは世界中で競技に使っていただいたり、レースに使っていただいたり、多分カスタマイズされるニーズがあるのだろうなと思っています。そこがレーザークラッドだとやりにくいです。例えばシートを打ち替えるであるとか、そういった保守、メンテ、チューニングを含めてのものになります。そのような余地を今回は、残したということです。そのために“少しの工夫”で乗り越えています。詳細は量産まで待ってください』(参考:Car Watch)・・・との事でした。





何とも言えませんが、GRヤリスがローラーロッカーアームとテーパーバルプスプリングの組み合わせを採用した理由は、1.6 L エンジンに対する高出力化へのアプローチだけではなく、SP規格 0W-20のオイルを使用していることにも関係がありそうですね。

あくまでも想像でしかものを言えませんが、環境側面からSP規格の低粘度オイルを使った上で、弊害として出てくる混合もしくは境界潤滑領域での低フリクション性を低~高回転までカバー可能な設計が必要となったのか?でしょうか。


・・・むしろ、レーザークラッドバルブシートを使わなかった理由などを加味すると、量産車として最適化をしていった結果としてそれぞれに採用する必要があったと表現するべきなのかもしれません。


次は足回りについてでしょうか。

その他にも気が付いたことなんかがあったら、
だらだらと書いていこうと思います。
Posted at 2020/08/23 18:46:17 | コメント(1) | トラックバック(0) | GRヤリス | 日記
2020年08月19日 イイね!

VIDEO OPTIONの動画と等速トランスファーなど


■ VIDEO OPTIONの動画の話

NOBさんこと谷口選手とチューニングショップGフォースの田澤さんが、VIDEO OPTIONの動画でGRヤリスの解説などをしてくれたようです。OPTION流石です・・・!!こういう情報が何よりも欲しかったんですよ!

Gフォースの田澤さんのコメントでは、やっぱりというか・・・何と言いますか・・・予想通りに嫌な方面で厳しいコメントがありました。あのエンジンレイアウトとエキマニでは、プロから見ても抜け道とか無いものか・・・。


足回りに関しては、各社がどうとでもしてくれると思いますので構わない。それよりもパワーですよ!272 PSでも十分ですが、純正状態で最大約1.5kのブーストが掛かっているようです。ここからブースト圧を上げて本当にECU+αだけで350PSいくのでしょうか・・・。(個人的には300~310 PSぐらい出てくれれば必要十分で嬉しいです)


純正状態では、絶対にマージンを取っているはずですが・・・採用しているターボはボールベアリングターボです。オイルフローティングのジャーナルではありませんので、HKS GTⅢのようなハイパワーは構造的に厳しいでしょう。


そもそもタービンの回転数を一定以上にしないためにウェストゲート制御が特殊とか聞いたけど。昨今の小排気量ターボだと主に燃費向上狙いでウェストゲートの制御って割と一般的だと思うんだけどGRヤリスは常時タービンに排圧掛かってる状態にしているらしいから、最高出力付近でウェストゲートを開いて逆に排圧分散させる・・・とかなのかな?


そうだった場合、マージンをどれだけ残しているのか・・・厳しい気がします。


個人的な意見ですけれど、WRCホモロゲが関係無くなったのであれば・・・3気筒のままで良いので、1気筒辺り600ccとして無理のない範囲で1.8 Lにしません?等倍にはならないと思いますが1 cc 辺りの出力から300 ~ 305 PS付近ぐらいですかね?シリンダーなど重量増加になりますが例えば 1290 kg で 10 kg 増えたとしても300 PS出ていれば純正状態で『 200 kg !も軽い WRX STI 』ですよ?やったぜ

個人的にどうせ弄り難いなら...
弄らなくても十分なこっちの方が嬉しいかな・・・w



■ 等速トランスファーの話

ALPHAの社長がGRヤリスのRC購入を決めて、少しずつ情報を出してくれているのですが等速トランスファーを選択した場合でも、「通常仕様よりも切り替えた変化が判りにくいかもしれない」がAWD制御のモード選択は可能という記載がありました。


どういう事でしょうか...
等速トランスファーを入れるという事は、
言葉上の意味でも『等速』と書いてある以上は50:50になるはずです。


僕の理解ではITCCのフルタイムAWDで駆動配分をリア側なりフロント側に偏らせるためには、カップリングの締結部を滑らせる必要があるはずです。だから、GRヤリスのAWDシステム『GR-FOUR』は前後の駆動配分が調整可能な新開発AWDなのだと理解していました。


(AWDという機構に詳しくは無いので、僕の勘違いだったらすみませんが)少し噛み砕いて説明すると、ジェイテクトのITCCとは2009年頃に出てきたAWDの制御用のカップリングです。100:0 → 50:50にすることが可能となるものです。つまり駆動輪のスリップを検知した際に非駆動輪に動力が供給というか分配されます。(最近流行りのアクティブトルクスプリットAWDというやつです)


この方式ではカップリングに油圧クラッチを使用する事で、前輪もしくは後輪に動力を供給する事が可能となります。故に従来のITCCでは、(前後のデフのギア比が等しい場合)動力側から100:0は可能であっても50:50までが限界で、0:100に駆動力を変化させる事が出来ませんでした。

GR-FOURの駆動力配分が幅広く可能となったのは、前後の減速比に差を付ける事でカップリングの締結時に常時スリップ状態としている点にあります。だから、締結力を強めれば強める程に、リア側へ駆動力を振ることが可能となるようです。純正状態では、締結力は下記のようになっていると思われます。

NORMAL 弱 → TRACK 中 → SPORT 強
※ 恐らくですが、ITCC的にはSPORT >>TRACK ≧ NORMALの関係で油温が上がりやすく厳しいのではないでしょうか。強ければ強いほど摩擦が増えて厳しいが、弱くても半クラッチと同じように良くは無いのではなかろうか?60:40なので然程変わらないとも言えますが。50:50のTRACKモードも締結力で維持しているとの事から、純正状態では常に滑っている状態のはずです。


去年の12月頃にメディア向け?試乗会では、ITCCの油温センサー?によりセーフモードに入ってしまうという事がありました。この症状は、カップリングの締結時に常時スリップしている(例えが微妙で申し訳ないけれど半クラッチ状態?)事に起因すると思われます。


※ 後のインタビュー動画で、「スリップさせていることでITCCの油温予想値からECU側でセーフモードにしてしまった」と聞いています。現在ではITCCの油温実測値?(あの小さくてクラッチプレートがぎっしり詰まった構造体のどこにセンサーを噛ませたのか凄く気になりますが)で制御しているので問題無いようです。


話が逸れていきましたが、前後でギア比が異なるからこそ、駆動配分が50:50で固定とならずに30:70などが可能になった筈なのです。等速トランスファーを入れて前後の差を・・・ファイナルを同じにしてしまったら50:50以外にどう配分出来るのですか??

純正状態では構造上、瞬間的には変動するようだから±α程度の変動であれば分かるけれど、等速トランスファーを入れたら30:70までどうやって配分するのですか・・・???


ちょっと、僕の頭では理解出来ませんでした。頭が固いのかな・・・。前後のファイナルをそれぞれ合わせている筈なのに、駆動配分が可能で30:70に出来る???

ALPHAの社長が確認した文章の内容から『通常仕様よりも変化が判りにくいかもしれない』とあるけれど、クラッチの締結力で駆動配分が常時変動するような話だから、基本的に50:50だけれども、瞬間的には(理論上は)30:70になる瞬間があるということ??


うーん・・・僕には、クラッチの締結力が強くなっても前後のファイナルが同じであれば、50:50にしかならんと思うのだけれど・・・。僕には理解出来なかったけれど、等速トランスファーを入れても何らかの方法で駆動配分を30:70に出来るのであれば、競技に使用するには一番良い選択肢に思える。

だって、常時スリップさせない訳ですよ?例の問題になりそうなセーフモード問題だって実際にサーキットを何周連続で走ったらセーフモードになるのか情報が無いから知らんけど、ITCCの油温に関する心配は少なくても減るんじゃないかな。



もちろん、正否はあるのだけれど

この手の情報は、7月までに出してくれませんかね。


そもそも先行予約者特典の開発秘話って、Youtubeに後々公開されたやつだよね。しかも、GRファクトリーが凄いよっていう作業の様子とかが映ってた訳だけど、内容としてはあまり実のある内容じゃなかったよね。どの辺りが開発秘話だったんですか?

メーカーオプションとかの情報こそ、予約者に流すべきなんじゃないのかな。ネットに流出させる輩が出てくるって?罰則金・・・なんなら『情報流出させたら訴訟沙汰になったら、該当区分1箇所につき罰則金〇〇〇〇万を支払った上で了承します』っていう誓約書でも書かせれば良いだろう。

それの可否までは知らん。その程度はメーカーが考えてくれ。

少なくても商談開始から終了までの期間ではなく、遅くても7月中旬には全てのメーカーオプションなりの情報程度・・・もしくは純正状態の性能や限界に関するエビデンスは用意するべきだったと思う。『1st Editionは人柱』っていうのを理解した上で購入するつもりでいたのは確かで、予約のデポジットも支払った訳だけど・・・9月以降に全てが明らかになるのであれば、1st Edition予約者でRC選んだ人ぐらいはメーカーオプションの変更が出来るようにして然るべきだと感じる。


『RC用のオプションだから1st Edition予約者には発表しませんでした』って言われたら、それはそれで言いたいことはあるけれど・・・。『車好きを増やしたい』、『競技走行ユーザーを増やしたい』とか少しでも考えてくれているのであれば、もう少しというか『買い手のお客様に対して、売り手はどうあるべきであるか』を考えた方が良いんじゃないかな。


今回のGRヤリスのアプローチ方法みたいにさ。


今の売り方は、

『作ってやったぞ、早く欲しいのだろう?情報無くても買えよ。』

・・・って言われてる気分です。
この程度で不満を募らせる僕は、短気ですからイラッとしました。
(欲しいので文句言いつつも結局は購入してますけれど)
Posted at 2020/08/19 23:02:58 | コメント(1) | トラックバック(0) | GRヤリス | 日記

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