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2021年01月26日 イイね!

ブースト圧


1ヶ月と経たずに3000 kmの慣らし運転なんて一瞬で終わるだろうと思っていた。ところがどうだ。相変わらずの自粛指示発令中にて、走行距離が全く進みません。遠出が出来ないので、劣悪な燃費状態を維持したままで通勤で地道に少しずつ距離を伸ばしています。


そんな近況報告はさておき、1700 kmを僅かに超えた日の事です。

今まで3500 rpm上限では、ブースト圧が0.5~0.6付近しか掛かりませんでした。帰り道のR20バイパスにて、いつものように合流時の加速をしようとアクセルを踏み込むと体に僅かにGが掛かった。そして、3速の伸びが明らかにおかしい。

何が起きたんだ?アクセル踏み過ぎた?いや、そんな事はない。
1 - 2速は大して違和感を感じなかったが・・・。

厳密に言えば(建前上)帰宅路のコースは規定通りに帰らねばいけないのですが、少し遠回りしてバイパスをそのまま走行して確認してみる。信号待ちから1 - 2速は殆ど変わらない。3速での加速だけ妙に伸びる。NAのように踏み込んですぐに加速していくが、ほんの僅かに時間をおいて伸び始めることからブースト圧か?

メーターを燃費計からブースト圧に変更

1 - 2速・・・3500rpm制限下においては過給圧は殆ど掛からない。

3速・・・これだ!

過給圧が0.8 - 1.0付近まで、かかるようになっていた!


2000kmにはまだ届いていないが...

(。-`ω-)...

トヨタが言うように、ECU側の制御は本当にないのか?凄く中途半端な1700 kmを僅かに超えたあたりで急にブースト圧が掛かるようになったのは何故??エンジンに当たりがついたから???

エンジンに当たりが付いたなら、1700kmを超えた辺りで急にブースト圧がかかるようになるのは妙だ。エンジンの当たりなら徐々に変化していくはずで、そもそもエンジンの当たりがブースト圧が変化する要因としては弱いと思う。確かにエンジンの当たりは吹け上りには繋がると思うので関係性が無いとは思わない。でも、本当にエンジンの当たりに起因するとすれば・・・それも1000 kmを超えた時のような挙動の変化が発生するレベルで・・・それはエンジンとしては良くない変化の仕方だ。


個人的にブースト圧で関係がありそうなのがウエストゲートだが、GRヤリスのウエストゲートバルプ制御は負圧制御と聞く。エンジン始動前はウエストゲートが開いているが、エンジン始動後からウエストゲートが閉じてアクセル開度に対してリニアに立ち上がるように開いていくという。(全開時におけるボールベアリングターボへの負荷を減らす狙いもありそう)

その前提から考えると、エンジンの負荷に対してウエストゲートが開くのが僅かに遅くなった?それってECU制御の類なのでは...??ECU制御じゃないってトヨタが言うのだから物理的にタービン関係の当たりが取れた???最新技術のボールベアリングの当たりが取れたって????

無くは無いと思うけど...
エンジンと一緒で、これも急激に変化しようものなら

当たりっていうかハズレだと思うんだよね。


既に慣らしを終えて全開で競技走行している方から聞く話によると、GRヤリスのブースト圧はオーバーシュート込みで1.6付近までいくらしい。慣らしが終わった友人のRZは1.3ぐらいと聞いているが、まだ全開では走ってないので正確にどこまで上がるかは未確認。


パワーが出てくれるのは嬉しいんだけど、
こうも乗り味が変わると乗り手側としては戸惑うんですけれど。


僕の1700 kmという中途半端な距離に関しては、丁寧に慣らし運転やってるからじゃないかとショップの社長や友人達に言われましたが・・・本当に当たりなの・・・かなぁ・・・??隠す必要なんて皆無だろうし、トヨタさんから情報開示してくれた方が嬉しいんだけど?


エンジン関係からの出力特性が変わって、トラクションが3500 rpm制限下の癖に驚くぐらいのトルクが出てるようなのでスタッドレスタイヤだとタイヤが鳴いてしまう。スポーツモードの時は、トラクションが抜けやすいリア側は尚更に鳴きやすくなってしまった。

タイヤの消費的にトラックモードで走った方が良いのだろうか。ただ、トラックモードだと街乗り燃費が僅かに落ちやすいんですよねぇ・・・。


慣らし運転はまだまだ続ける予定ですが、
乗り方も色々と考えられる車ですね。
Posted at 2021/01/26 19:55:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | GRヤリス | 日記
2021年01月22日 イイね!

成長するクルマ

過去の美化された思い出と比較してしまうと物足りなさが出てしまうが、逆に言えば安定し過ぎてしまっている故に物足りなく感じてしまう・・・そんな車です。実際には安定している故に高い速度域で走れてしまいます。

■ 競技を始めようと思っている方へ
純正足回りのセッティングが非常に素晴らしく、練習には良いお手本のような車だと感じます。慣れてきてしまうと出力特性やバネレート等が足りなく感じてしまいますが、パーツをむやみに変えても早くなる訳ではありません。丁寧に基礎を積み重ねるには非常に良い脚なので、暫くは我慢して使ってみるとタイムアップへの近道になるかもしれません。

RSグレードに関してもワインディングを楽しむ程度であれば走行性能的にはかなり満足度が高いものだと思います。

※RSのお値段を考えると通常のヤリスやスイスポ(ZC33S)や中古のロードスターを買って、カスタムする事が出来てしまいますが・・・ボディの堅牢性に関しては経年劣化でやられていくものなので、10年近くor10年以上乗る場合にはRSを買った方が金銭面では安くつくと思います。

RSのエンジンM15A-FKSは、通常のヤリスと同じエンジンであるためロングセラーの名機となるでしょうし、エンジンスワップを考えた際には長く部品類が生産されると言う点も評価出来るポイントになるでしょう。
Posted at 2021/01/23 00:07:57 | コメント(0) | クルマレビュー
2021年01月18日 イイね!

GRヤリスのエアロ類


TOM'Sからエアロが発表されましたね。その数日前にはHKSからも。

勝田選手のTwitter(TOM'S)

TOM'SからS耐車両のスワンネックタイプが出るか!?と思っていたので、
肩透かしな気分は否めませんけれど・・・。

これはこれで格好良いのですが、ミニ四駆っぽさがあるような( ̄▽ ̄;)
今日の内容としては発表されたエアロについて書いていこうと思います。



① フロントバンパー

個人的に残念だったのがフロントバンパー。
カナードが一体成形されていますね。

僕のようにTSS車両の場合は、バンパーの金型精度や組付け次第で面倒な事になります。可能ならTOM'Sのような一体成型品よりもHKSや純正エアロパーツの方が嬉しいです。


純正オプションのGRパーツと比べるとHKSやTOM'Sの方がダウンフォースは強そうですが...TOM'Sはフロントのオーバーハングが伸びていそうなのとフロントバンパー自体の最低地上高がかなり下がっていそうなのが個人的にNGです。

純正エアロがタービュレーター(ボルテックスジェネレーター)で負圧を発生させることでダウンフォースを嵩上げしているのに対して、TOM'SさんはHKSと同様にカナード類による正攻法?でフロント側のダウンフォースを上げてきたようです。HKSのカナードによる圧力分布を見る感じではタービュレーターと比べるとカナード付近には斑がありそうですが、恐らくはTOM'Sさんのフロントバンパーも同じ傾向だと予想します。


開口部などは流石にTOM'Sさんの方が大きそうですね。競技関係を考えると冷却面ではこちらの方が良さそうでもありますが、一般的な用途を含めると冷却系にダメージが入りやすいとも言えます...(網の類を取り付ける事でダメージを減らすことも出来ますが、それをやると意味も薄れてしまうので)


僕の場合はレジャー用途・・・キャンプや雪山を含めて考える必要があるので、フロントに関しては様子見かな。うーん、HKSのフロントリップを加工して純正OPのタービュレーター・・・追加とか?そこまでするなら僕の場合はフロントは純正エアロの方が良さそうかな。


② サイドスカート

サイドスカートに関してはHKSやTOM'Sどちらも割と好印象ですね。付ける意味合いがあまり感じられない純正エアロと比べても、見た目と言うよりは機能性的な意味です。HKSのサイドスカートと足して2で割ったような形状だったら即死だった...GRヤリスは純正状態でフロント側タイヤハウスのエアを効率よく抜けるような工夫が凝らされており、各社共に活かすorそのままにしているようです。

HKSのサイドスカートはF1と同じようにバージボード(bargeboards)を付けたようですね。先ほど、GRヤリスはフロント側のタイヤハウスのエアを効率よく抜くように工夫が凝らされていると書きましたが、このパーツを追加する意味はフロント側から排出されたエアを整流する点にあります。

排出されたエアは乱流となってしまいボディと接触した際に、既にボディ表面に沿って流れている空気の流れを邪魔してしまいます。(部分的に負圧が発生したり、正圧が発生する状態になります)GRヤリスの特徴的とも言えるリアフェンダーが、フロントに比べてこれでもかと強調している理由の一つとして、このフロント側から排出されたエアを意図的に当て易くしているのではないかと思っています。この事からHKSのサイドスカートに追加されているバージボードは、フロントタイヤハウスから排出されたエアを更に整流してボディに沿ってリア側へ流す意図があるものと思われます。

TOM'Sさんは、どちらかと言うとバージボードを使わずにサイドスカート後ろ側に設けたHKSよりも大型化したスポイラーを使う事で、リアタイヤハウス内にエアが巻き込まないようにしている・・・のかな?写真だけでは意図が掴み切れませんね。


③ リア側

TOM'Sさんの方は、純正バンパーに穴開けダクトを追加ですね!個人的にはこちらの方が機能的にも優れていると思います。ちなみに純正エアロのリアディフューザーもGRマフラー?の為だけに作られた空力効果は無意味の残念パーツと思っていましたが、見えない部分にアルミテープチューニングが施されています。TOM'Sと純正エアロでは空力的に考えられたパーツと思います。


対してHKSではバージパネル付きのリアアンダースポイラー(左右2分割)を追加しています。こちらもリアタイヤハウス内から出てくるエアを利用したエアロパーツと思われますが・・・効果はあまりなさそうに感じます。

理由としては純正ディフューザーのドラッグを解消した訳では無く、リアタイヤハウス内のエアの抜け方を考えると・・・無いよりは合った方が良いと言うレベルの代物と思われるからです。

リアバンパーの汚れ具合に関しては、TOM'SもHKSもどちらも厳しい気がします。リアダクトの類ってエアが抜ける分だけ乱流も発生しやすくなってしまい、バンパーが汚れやすくなるんですよね。

僕の場合は、リア側に関してはTOM'Sさんかな。
ちょっと工夫はしたいですけれど。


④ リアウイング

純正エアロはフロントリップを購入すると付いてくる純正スポイラーにガーニーフラップもどきのゴムモール?効果はめっちゃあります。ドラッグもそこまで大きく掛からないけれど効果は高くなります。

後は見た目。

個人的に競技走行レベルで試乗したGRヤリスで感じるフィーリングは、リア側の接地感が弱く感じます。FF的な重量配分的や純正状態の足回りの所為だとも思えますし、リア側のダウンフォースが足りていないのでは?とも感じます。そう言った意味でも大型のスポイラーが欲しいと感じるところです。


そう考えていくとリアウイングに関してはHKSさんは個人的に論外です。

GRヤリスのテールランプ周りはカナード翼の効果を持たせていると聞いている為、中段に配置するリアウイングの効果はそれなりに高いと思います。・・・が、車の後部というのはボディ形状に沿って流れてきた空気が合流する終着点でもあります。リアウイングが後端部の上段に設置される事が多いのは理由があるからです。ステーの形状・ウイングの形状・取付位置すべてに意味があります。

中段に配置するという事は、ボディに沿ってきた空気のみを対象とするという事です。GRヤリスの場合は通常よりルーフラインを下げられており、リアスポイラー(上段)に空気が当たりやすくしてあります。

先ほどのリアフェンダー形状やテールランプ周りのカナード翼の効果も相まって中断配置の効果もそれなりに高いとは思いますが、中段ではガーニーフラップ付きでもダウンフォースが足りず・・・バランスが悪くなってしまうのではないかと考えてしまいます。HKSさんは風洞実験の類を絶対に実施していると思いますが・・・何故この形状で、何故この位置に付けたのか理解出来ません。


それこそ未発表の上段GTウイングの類が残っているとかなら理解も出来ますが、それであればガーニーフラップを中段には着けなかったでしょう。このエアロキットではフロントバンパーのダウンフォースとのバランスが取れなくなってしまう気がしてなりません。悪戯にリアの気流を乱すだけに思えてしまいます。



対してTOM'Sさんの方は・・・可もなく不可もなく・・・でしょうか。
HKSさんに比べれば遥かに装着する価値があるように感じますが、実物を見てみないと判断が出来ません。それは角度的な意味でもありますし、スポイラー両端部に取り付けられているカナード部が前方から見た時、コーナリングを想定した時にどうであるか不明だからです。

勝田選手親子の意見が詰まったエアロと聞いているので、ラリー目線でも効果の高いパーツであるとは思いますが、これからも手直しが入っていくと言うことなので注目はしていきたいと思います。

・・・せっかくならROOKIE Racingの車両のように
スワンネック型が欲しかったです( ̄▽ ̄;)


・・・Wellpine MotorsportさんのWRCレプリカウイング??FRP製が補強込みで6 kgぐらい?WRCカーと殆ど変わらぬ形状なので効果は折り紙付きだけど高過ぎる・・・!FRP塗装有りで40万ですよ・・・liliorz

後はサーキットだとリアのダウンフォースが強過ぎ問題な気がする。ラリーに最適化されたウイングだと思うんですよねぇ・・・めっちゃ格好良いけれど。ショートサーキットやジムカーナレベルかな?

逆にこのレベルの方が相性が良いまであるかもしれんからリアウイングについては、HKSさん以外は本当に何とも言えない。今後に期待ですかね。独り言ですけれど、GRパーツでスワンネック型のリアウイング出ませんかね?(;^ω^)

独り言なのに声が大きい気がするって?HAHAHA...目の錯覚ですよ
Posted at 2021/01/18 21:40:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | GRヤリス | 日記
2021年01月16日 イイね!

雪道と駆動形式と


『FRでスキー場に行ったの?良くFRで行こうと思ったね。スタッドレス履いてても坂道登れないでしょ。』

そんな事を度々言われる事があります。僕は滅多に動画の類を貼りませんが、面倒なので下記の動画を参考にしたいと思います。この動画はJAFがYoutubeに投稿してくれているものです。(多少はツッコミどころというか説明が足りない部分が無い訳でもありませんが、普通に説明に使うには十分以上だと思います。)

■ JAFユーザーテスト



今回のblogに取り上げる内容としては、
雪道に適した駆動形式はあるのか?という内容に対して書いていきます。


僕はGRヤリス(AWD:4WD車両のこと)が納車されるまで10年ほどNC型のロードスターを所有しており、その他にはFC(RX-7)も一時期所有していた事があります。運転免許を取得してからの大半をFR車両で過ごしていました。

友人のWRX STIやランサーエボリューションXなど運転させてもらう事も度々ありましたが、自分自身で購入した車は家族のアシ車としての軽自動車(FF)を除くとFRしか購入していませんでした。

山梨県という地域は降雪する事が割とあって長野県にも近く、比較的スキー場などのアクセスは恵まれています。そんな背景もあって小さい頃はスキー・・・会社に入ってからは会社の先輩の影響でスノーボードにハマり、最低でも1シーズンに2~3回は滑りに行きます。



僕がウインタースポーツをすると聞くと『ロードスターでスキー場なんて行けるの???』と言われる事が結構あります。行けます。装備があれば殆どのスキー場に行けます。超余裕です。イージーモードです。むしろ行けない方がおかしいです。

FRで雪道は危ない

そう仰る方が一定数いらっしゃいますが、それはFRの特性を理解しないで適当に運転しているか、運転が下手なだけです。FFに対してFRが劣っているかと言う話になれば大差はありません。


良く言われる『FRよりFFの方が重量配分の関係でトラクションが掛かりやすい』についてですが、時と場合に寄ります。平地ではそういった場合も確かにあるでしょうね。でもそれはトラクションを掛けやすいか否かと言う点で見た場合に有意差が出る程なのでしょうか。いいえ、そんな有意差はありません。

その程度の差では、有意差と言えるレベルではない為です。

FRでトラクションを掛けにくいと仰る方は「FRだとリアが滑ってしまって踏めない」と言う方が一定数いらっしゃいますが、もう一度書きます。『FRでの雪道の走らせ方を分かっていない(不慣れ)か、下手なだけです。』

もちろん状況によりますが、FFでもFRでも駆動輪をスリップさせながらトラクションを保つのが雪道での走らせ方になります。リアが思いっきり出てしまう(オーバーステア)ような踏み方はただの危険運転です。

恐らく、この手の発言をする方はFFだったら『アクセルを踏み込んでもリアが出ないから走りやすい』と言いたいのでしょうね。ちなみに電制(電子制御)が介入しなかった場合の、この走り方ではアンダーステアで曲がり切れずに膨らんで対向車線にまっしぐらです。

・・・とは言え、昨今の電子制御系はかなり優秀ですので、アクセルをある程度踏みっぱなしにするのは間違いでもないのですが。それを言い出すとFRも似たようなものですから、駆動形式において有利不利とは一概に言えません。


つまり、雪道を走行する際にFFかFRかなど些細な差でしかありません。
本当に必要とされるのは、もっと別の内容です。


それでは雪道を走る際にはどうすれば良いでしょうか。それは滑りやすい路面に対して、如何にトラクション(駆動力)を掛けれるかという事です。ごく当たり前の内容を下記に挙げますと・・・



① スタッドレスタイヤ(+チェーン)を履く

雪道に対してスタッドレスやチェーンを使う理由は、駆動輪が路面へときちんと駆動力をかけるためです。スタッドレスはタイヤのコンパウンドやタイヤパターンによって圧雪路などに対して一定速度の範囲内であれば効力を発揮します。


チェーンというのは、スパイクタイヤが大半の地域で使用出来なくなった現在において圧雪路などに対して最も効果的な道具です。スノーソックスやスプレータイプのチェーンを含める人がいらっしゃいますが、あれらは都心部などでの降雪時には役に立ちますが降雪量の多い地域・・・雪山などに行けるかと言われたら当たり前ですが無理があります。

樹脂チェーンなども金属チェーン同じで、スパイク同様に物理的に雪面に食い込ませることで(スリップを減らして)トラクションロスを抑えます。

当然ですがFFなのにリアタイヤに、FRなのにフロントタイヤにだけ装着しては、チェーンを装着する意味が殆どありません。

厳密にコーナリング時などを考慮すると無意味ではありません。『トラクションを掛ける』と言う意味では駆動輪に使用しなければ意味は無いのは事実ですが、車の非駆動輪にチェーンを装着する事は『バイクのスパイクタイヤ』と同じでコーナリング中の非駆動輪をグリップさせることで姿勢の安定に繋がるからです。

そういった意味では、FFでもFRでもチェーンは前後に装着するのが良いと思います。もっとも・・・値段とか考えると頭が痛くなりますけれどね。



② LSD(可能なら機械式LSD※)を入れる

※ LSD=デフと呼ばれます。また、オープンデフと言うのは
  一般的にデフが入っていない状態です。

次にLSDと言うのは、車の内輪差が発生した際に調整する部品を指します。(曲がる時に外側と内側では当然ですがタイヤの回転数が変わります。その差を調整する部品です)一般的にはLSDが入っていないオープンデフの車両が大半ですが・・・こうした車両は左右どちらかがスリップした場合にアクセルを踏み込んでも、空転するタイヤが早く回るだけで駆動力が伝達しなくなってしまいます。

特に機械式などのLSDが入った車両はトラクションが非常に強く、左右どちらのタイヤがスリップしても駆動力を失い難いのです。



③ AWD(4WD)車両に乗る

JAFの動画を見て頂ければ、雪道に対してAWDが強いのを分かって頂けたと思います。AWD車両はFFやFRに対してトラクションが掛かりやすいのです。前が滑っても後ろが、後ろが滑っても前にトラクションが掛かっていれば車が前に進んでくれるからです。



④ ある程度の車高

当然ですが車高短の車が雪道を走行するには適していません。フロントバンパーの除雪機能が最大限に発揮されて、除雪車に☆大☆変☆身☆してしまうからです。もれなくフロントバンパーが割れ、色んな意味で悲惨な結末が待っています。

念の為に書いておきますが、フロントバンパーなどに雪の抵抗が掛かると単純にブレーキを掛けずとも減速してしまいます。雪がパウダースノーだろうが何であろうが抵抗が大きくなれば、最終的には止まってしまいます。

SUV系が有利とされるのは、雪の抵抗を殆ど考えなくても済むという・・・この辺りが理由でもありますね。



■ まとめ

そんな訳で最強とも言える組み合わせは、機械式LSDを組んだAWD車両にスタッドレスタイヤを履かせてチェーンを付けた状態です。まさに鬼に金棒です。左右どちらかがスリップしても機械式LSDでトラクションロスが減り、前後どちらがスリップしても反対側にトラクションがかかっているからです。


これにはFFだろうと、FRだろうと、MRだろうと、RRだろうと勝ち目はありません・・・そんな無敵に思える組み合わせであっても、どうにもならない状態が存在します。

重さです。

AWD車両の大半は構造上の都合によって、車重が増えてしまいます。安全装備の義務や衝突安全時の対策などフレームに制約が無かった当時の設計で、恐ろしく軽かったGC型のインプレッサWRXであっても1220 kg付近です。

話が少し脱線してしまいますが、軽量なAWD車両としてこれを比較対象の例に考えれば、現在の制約だらけで雁字搦めにされた中で装備重量込み1280 kgで市販可能にしたGRヤリスの異常性が良く分かると思います。

ちなみにランサーエボリューションやインプレッサWRX STI系列は、上記の制約などの都合もあって重量がどんどん増えていき最終的にはどちらも1500 kg級になっています。極一部の競技モデルで軽量化を施されたモデルもありますが1400 kg級と言うには無理があり、四捨五入せずとも殆ど1500 kg級の車である事に変わりはなく、限定モデルで販売数量などが決まっている為に一般的に気軽に買える車ではありません。現在では更にプレミア価格です。

そういった意味では、最軽量なGC型WRX STIとGRヤリスでは、約60 kgの差がありますがGC型は1200 kg級・・・GRヤリスは1300 kg級というところでしょうか。それですら、同条件で設計した現行型において1500 kg級と1300 kg級で200 kgもの差が出るのは驚異的だと思います。

無理だと思うけどスバルさんも同じぐらい本気で似たような車を作ってみてはどうですかね。(三菱には既に期待もしていない)技術開発が疎かになっていて、名機だったEJ20に最後までしがみついていたメーカーには無理だと思いますが。本気だったらFA20の環境側面を改良出来たんじゃないですかね?まぁ、この辺りが資本力とメーカーの本気度合いというやつでしょう。


話を戻しますが、JAFの動画にもある通り重量が多い車には重さに見合った慣性が働いてしまいます。これはブレーキをどこまで強化したところで雪道に対しては無力です。これは車がブレーキをかけた時に減速する仕組みを考えれば、結局はタイヤと地面の摩擦力に依存するからです。それ故に軽い車ほど慣性モーメントが少なく制動距離も減らすことが可能な訳です。

雪道では路面の摩擦力が低下する為に1200 kgの車と1500 kgの車では、同条件のスタッドレスやチェーンを装着していてもはっきりとした差が出てしまいます。(1200 kgの車の方が短い距離で止まる事が出来ます)これは雪道を走る際にコーナーを曲がる時にも大きく関係してきます。特に下りのコーナーですね。


割と見かける事の多い光景ですが、雪道で事故を起こしている車には意外とAWD車両が居ませんか??・・・そうですね。もっと具体的に書くとコーナーなどで側溝に落ちていたり、ガードレールに刺さっていたりでしょうか。

上記の大半はAWDにスタッドレスだからと過信した結果です。登りに対してAWDの優位性は揺るぎませんが、下りに関しては別です。駆動形式による有意差は殆どありません。


さて、上記の内容を踏まえた上で機械式LSDが組まれたFR駆動のロードスター(1100 kg)でスタッドレスタイヤにチェーンを携帯していた場合、雪道を走行する際に何か問題になるでしょうか。僕には、特に問題を感じた事がありません。

余程の急斜面であっても、多少の助走が付いていればアクセル踏みっぱなしで登って行けます。下りも車体の軽さから慣性が少なくて済み、コーナー前のブレーキ時に4輪全てで路面を掴む事になるのでFRは雪道において曲げやすいのです。そもそも下りのコーナーでスピードを出すのは自殺願望のあるバカがやることです。


そもそも雪道を走る際に必要な事は一定以上の速度を保つことが重要です。『タイヤがたまにスリップするから減速が必要』な訳ではありません。雪道が滑るのは至極当然のことです。


話が脱線してしまいますが、これはどれほど高価で優秀なスタッドレスタイヤを履いていようが、金属チェーンを使用していようが同じことです。そして、先ほどは一定以上の速度を保つことと書きましたが、保つという事は速度を上げ過ぎてもいけません。

これも当然のことですが、スタッドレスタイヤにもチェーンにも使用する速度域という物があり、その速度域の範囲内で使用しなければ意味がありません。具体的には50 km/hまでの速度で運用するようにと書かれているチェーンで80 km/h以上で走行したらどうなるでしょうか?チェーンが切れます。

スタッドレスタイヤだからとアイスバーンが点在するような雪道を50 - 60 km/h以上で走れるか?走る事は出来ますが、何かあった時に止まれません。曲がれません。雪が降った時にスタッドレスタイヤ装着車が事故を起こしているのは、原産地不明の速度超過で走行している頭の悪い輩100 %です。(巻き込まれた場合は除きます)

各メーカーが製造しているスタッドレスタイヤの商品説明には、氷上テスト時の条件が脚注にて、しっかりと記入されています。例えばBSの新型VRX2では氷上ブレーキ試験において下記のように詳細が記載されています。

制動初速度:25 km/h
タイヤサイズ:195/65R15 91Q
リム:15×6.5J
制動方法:ABSブレーキ
車両:プリウス(DAA-ZVW55)
排気量:1797cc
駆動方式:前輪駆動
空気圧:フロント250kPa/リア240kPa
乗員:1名乗車相当

ちなみに氷上コーナリング時のテスト条件の速度は13 - 20 km/hです。実際に一般道で、そこまでスピードを落とさずに曲がる事は殆どありませんが、メーカーが販売するまでに検証した結果として最もパフォーマンスを発揮する速度域がその辺りであるという事です。

こういった事情を正確に把握した上で運転する事が重要です。
同じ条件であればFRだろうがFFだろうが問題を感じる事はないでしょう。


ただ、諄いようですが個人的には『軽量である事』が前提です。1700 kg近くあるクラウンやスカイラインで同じことをしろと言われても、ブレーキに対して車体が慣性で止まれないためにやりたくはありません。これはSUVのRAV4やX4と言ったAWD車両であっても同様にやりたくはありません。


ちなみにこの辺りの点から導き出される最強の車とは、ぶっちゃければジムニーです。ホイールハウスの隙間も十分でチェーン脱着がし易く、軽くて、降雪量の多い地域でも雪の抵抗を受けにくく、AWD車両です。フルタイムAWDではありませんが、十分過ぎるほどに走破性が高い小さな巨人です。ジムニーシエラだったら更に良いかもしれませんね。
Posted at 2021/01/16 23:58:42 | コメント(1) | トラックバック(0) | | 日記
2021年01月07日 イイね!

GRヤリスのドライビングポジション


僕と同じようにRZHPに乗っていて、ドラポジを適正化したいけれどテレスコの調整範囲が狭過ぎて調整しきれない!フルバケ入れてもハンドルが遠過ぎる!!・・・TSS付きじゃないけど純正スイッチ類があるから他車ステアリングも使えない!!!・・・と嘆いている、僕と似たような境遇のお仲間達に朗報です。(そんな人居ないかw)


Worksbellさんが、GRヤリス用のステアリングボスを開発中との事です。
それに伴う純正スイッチ移設キットも併せて開発中と伺いました。

一応、伺った内容としては以下の通りです。

① φ350 mmをベースに開発中
② 『スイッチ移設キットを併用する場合は(形状にも寄りますが)φ350mm以上を使用しないと干渉する恐れがあります。』

・・・との事でした。
この辺りは当然の内容ですね。

具体的な寸法は聞いていませんが、これは色々と捗りそうですね~。この車でDシェイブ形状にする意味は殆ど無いし※、指が掛かりやすいように凹凸が作ってあったりと純正ステアリング自体は純正と思えないほどに出来が良いのですが・・・。個人的には微妙に太めに感じており、少し握り難く感じます・・・。

この辺りはロードスターに使っていたNARDIのCLASSIC LEATHERφ340mmに10年近く使って慣れているからというのがありそうですね。(GRヤリスは純正ステアリングの外形がφ360mmぐらいでNARDI CLASSIC LEATHER φ340と比べると一回りほど太く感じる為に未だに違和感があります)

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※ 体格など個人差がありますが、GRヤリスは着座姿勢的にハンドルに足が当たるよりも膝がコラムに当たるというケースの方が多いように感じます。少なくとも僕(176-177cm)と友人(179cm)は膝がコラムに当たってしまい、フルバケに入れ替えて試してみましたがハンドルが遠くなってしまいNG・・・結局、純正シートに戻して様子見となりました。Dシェイブ形状を入れる必要があるのは極端に狭い空間で、舵角を少なくても済むレーシングカーのような車です。

最近ではミニバンとかがDシェイブ形状を採用するようになっていますが、あれは多分乗り降りする際に足が当たらない(乗り降りし易い)ようにとかそんな理由だと思います。興味ないから知らんけど。

ジムカーナなど手繰り+送りハンドルで、一気に舵角を付けようとしてもDシェイブ形状だと非常にステアリング操作がやりにくい訳です。サーキットだとコースレイアウトに寄りますが、基本的にこんな操作はしないのでDシェイブ形状でも大丈夫だとは思いますけどね。

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Worksbellさんから、この辺りの製品が出てくれたら・・・純正スイッチを移設してNARDIやMOMOのステアリングを使う事が出来ます!!大勝利である!!!GRヤリスに合いそうなデザインはNARDIよりMOMOとかOMP・・・かな?

お金貯めましょうね~(^_^;)
Posted at 2021/01/07 19:49:35 | コメント(2) | トラックバック(0) | GRヤリス | 日記

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