Juke Aピラー ツィーター埋め込み その3
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工作3日目です。
なんとかここまで削り行程がきました。
くれぐれもパテは一気に盛ってはいけません。
くぼみ部分だけとか、バッフル部分だけとかパートごとに少しずつ盛るべきです。しかも硬化が始まるまでにです。
しかし、重ね塗りが出来るのは3分以内くらいで、悠長にしていられません。
写真は修整のプラモ用パテを削ったあと、塗り行程の手前で粉じんを水で流して綺麗にしたところです。
パテ盛り部分とピラーベースの樹脂部分とは完璧とは言い難いレベルですが、ストーン調スプレーを重ね塗りしたら分からなくなるだろうと思いました。
ところが塗り行程の後で見たら、写真の状態のときよりもけっこうくっきりと堺目やくぼみなどが目立つんです。
ですから、ここでの正しい作業は、プラモ作りレベルの堺目処理が必要だった、という反省です。
2
塗り行程です。
ここで2つの選択支があります。
1)革やアルカンターラを捲く
2)塗装する
です。
ネットで調べて検討した結果は、塗装する、失敗したらアルカンターラを捲く、でした。
実際に作業した結果分かったことです。
・パテ盛りと修正の跡は塗装をしても結構目立つ。
・よって、アルカンターラ等で捲く場合は研磨行程をかなり短縮できる。
今回は塗りでいきました。
プラモ作りには下地作りは大切な行程です。
樹脂製のAピラーも同様です。
調べ見ると、染Qのミッチャクロンがサーフェイサーを吹くよりもよさそうです。
詳しくはAMAZONのレビューをご覧ください。
ミッチャクロンはスプレー後20分ほどで塗り行程に入れますし、取付けることで曲げることもあるAピラーには弾力性も塗料の密着性も備えたすぐれた製品のようです。
これと、アサヒペンのストーン調スプレー ブラック です。
実際に吹いてみると樹脂表面のざらざらした感じとよく似ています。
3,4回乾燥しては吹くという行程を重ねました。
ネットで調べたなかで、さらにもうひと手間をかけたものもありました。
・完全に乾いた後で、1000番台以上のペーパーで軽く均等に削り、さらにフラットブラックを吹くとさらに元の表面に近づくようです。
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作業4日目の朝です。
前日の塗り行程から一晩乾燥させました。
削り行程の終盤で述べたパテ盛りの境界線が想像以上にくっきりでています。完璧を目指すのならば、ここでまた削り行程に戻り、プラモレベルの隙間消しをやり、再び塗り行程に入るのですが、いいかげんにこれ以上は精神力が持続できません。
また、次に作業に取りかかれるのは月末ごろで、それまでAピラーなしなんて困ります。
さほど目立つ箇所でもないし、いい音にするのが目的なのだから、と妥協しました。
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全体像です。
スプレーのコツは対象から40~50cmほど離して、直接吹き付けるにではなく噴射の中心をちょっと外して左右に振りながらやることです。中心を当てる場合は腕が効く範囲でできるだけ離して短時間で吹き付けます。
プラモ作りの技がココで生かせました。
計画では、つや消しのトップコート(水性塗料スプレー)を吹く予定でしたが、4回程度重ね塗りしているし、見た感じも半つや以下で取り付けてもフロントガラスに反射しないようなので、これで完成としました。
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いよいよ取付けです。
その前に鉄板部の穴を塞ぎTVアンテナ、ナビの通話マイク線を新しいテサテープで留め直しました。
このとき、Aピラー裏側の構造と見比べて干渉しないか確認しておく必要があります。
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Aピラーを取付けたら、ツィーターとスピーカーケーブルを接続しはめます。
六角ネジでツィーターを固定するのですが、ベースのMDFは柔らかい木材なので、ねじ穴をあらかじめ開けます。
電動ドライバーにドリルを付けてねじ穴を開けたうえでネジ留めします。
左側はすんなりいったのですが、パテを盛りすぎた右側はピラー奥側のネジ穴とくぼみの端が干渉してちょっと苦戦しました。
この写真ではストーン調スプレーの塗装結果がよくわかります。
そのままで、もともとの樹脂の表面加工の雰囲気とかなり似ています。
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左側完成です。
肝心の音についてです。
電動リューターをコーナンへ買いにツィーターなしで運転したときです。高音部がやせたというよりも、音場がだらんとダッシュボード上に広がり、いつもの音場とは別のものでした。
なるほど、これがツィーターの機能かと実感しました。
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そして、Aピラーへのツィーター埋め込み計画が完成した後の、肝心の音についてです。
試運転を兼ねて家人とドライブに出かけました。
高速道路上では爆音で聞くことができますし、それまでの純正位置に相対して設置していたときとの比較ができます。
<効果>
・定位がしっかりしたため、音場が段違いではっきりした。
ジャシンサのジャズ・バラードの甘くしっとりとした歌声がよりリアルに感じられました。
椿姫では、テノールやソプラノの位置がよりはっきりと分かるようになり、オーケストラでは楽器の位置が、「チェロはこのあたりかな」から、「ここでしょ」くらいに明確になりました。
・ツィーターが持ち上げるのか音全域で音に深みが増したように感じる。
ツィーターは音場を持ち上げるだけでなく、インストールによってはさらに明確にすることができ、演奏のリアル感が増します。
サブウーファーを働かせると、不思議なことに再生周波数からかけ離れた高音部が妙に綺麗に聞こえた経験がありますが、この場合もツィーターが本来の機能を発揮したことで中音部、低音部にもよい影響があったのだと思います。
同乗者の意見:
・前よりも格段に音がよくなった。マライヤキャリーとかライブハウスの一番いい席で聞いているような感じがした。聞いているうちにまたライブに行きたくなってきた。
これまでのオーディオいじりで最も反応が良かったです。
<今回を振り返って>
・MZ80を使っていますが、いまはMZ100が販売されています。
カタログをもらってきて、スペックや効能にすこし心を動かされかけました。
しかし、ツィーターを適正な角度でインストールすることによって、これだけ音質が向上するのですから、MZ80の本来の性能をまだまだ引き出してはいないことがはっきり分かりました。
カーオーディオいじりは、デッドニング、スピーカーやアンプの入れ替え、ケーブル引き直し、静音化など進むたびに、ちょっとずつ音がよくなります。
その効果が顕著であれば、曲を聴きながら鳥肌が立つような軽い感動も味わえます。
しかし音楽というものは、すばらしい音であっても耳の方がじきに慣れてしまうものです。
だから、プロショップでドンとお金を積んで完成状態にしてしまうのは、感動の分割払いが得られません。
今回はスピーカー交換、アンプ交換以来、久しぶりに大きな音質向上が体感できました。
とても面倒な作業でしたが、それはパテを厚く盛りすぎたことによる削り行程が大きく足を引っ張っただけです。
私の失敗を教訓にしていただき、チャレンジしてみてください。
Aピラーは加工に失敗してもディーラーで部品の取り寄せができます。
ツィーターがある程度いい物を既にお持ちならば、付属のスタンドをダッシュボードに両面テープででも仮置きして聴いてみることをお勧めします。
(追記)
あれから3ヶ月が経過しました。
右のAピラーには上部を整形のためにプラモ用のラッカーパテを使用していたのですが、4mmほどの隙間ができてしまいました。
パテの種類を調べると、次のような違いがありました。
・ラッカーパテ
○ シンナーで柔らかくすることができる。表面処理向き。安い。
X ヒケる
・エポキシパテ
○ ヒケがほとんどない。盛りつけながらの成型ができる。
X 硬化すると削りだしが難しい
多くを使用したパテはベースに硬化剤を混ぜるタイプのポリエステルパテでした。確かに4,5分で硬化したあとは削りだしが困難でした。
今回、隙間を埋めるために使ったのはタミヤのエポキシパテです。
2種類のガムみたいな粘土状のものをよく練り混ぜてから、隙間に竹串で埋めていきました。
翌日、残っていた缶スプレーを塗料皿に取り、筆塗りで補修しました。
このパテは硬化までに5時間ほどかかりますので、こうした補修作業にはぴったりでした。
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