今年も冬のぐらい堂ツアーが開催されました。朝一番からCHRAの交換を行いスナップリングで苦戦して予定作業時間を大幅に超えましたけどギリギリ定刻に間に合いました。
今回もツアー車両は満艦号で程良い(過積載とも)重量でばねを押し付けた乗り心地は非常に良く長距離ツアーには最適です。また若いエンジンとジョンとアナコンダの組み合わせは非常に具合が良く“旨味たっぷりのダシが効いている”大人の風合いです。
この満漢号の旨味、ダシとはアクセルを踏み足すとじわっと負荷に負けずに湧き出てくるトルクであって馬力とはちょっと趣が異なります。決して今の実験号の様にモリモリ加速と言う感じは無く一見重いからマイルドな感じも仕方ないよなぁと思いつつアクセルを開けていくとどんどん旨味が出てきてそれがなかなか途切れない。
登り坂でもじわじわと来る旨味がゆったりしている挙動とベストマッチングでとにかくリラックスして何らストレスを感じる事無く走ります。それがこの車内の景色を可能にします。この状態で信州の山間部の国道をこの重量級がそれなりのペースで駆け抜ける事が出来ますので判る人には凄いと思うでしょう。大型観光バスの様な感じと言えば良いのか。
白骨温泉を目指して12時頃に本格的にツアーを開始。しかしこの季節にも拘らず雪が無く平湯の安房トンネル手前で雨が降っている始末。いやはや。白骨温泉を目指し近くまで行き外湯が有るところを探すべく本を見ていると入浴時間が14時頃までで終わってしまうので急遽変更となり木曽方面のひなびた温泉を求めて奈川村から野麦峠の入り口付近から左へ折れ木曽の国道19号へと抜けました。
この間のルートはカーブとアップダウンが多く車両の総合力が顕著に出るルートですが、現状の満艦号は旨味たっぷり、ロール殆どなしでゆったりと快適にこのルートをやり過ごしたことには正直驚きました。
BJ44でハンドルにしがみつき、PZJ77でトルク不足で憂鬱になり、TD42NA・ATでも同様に憂鬱になった道が快適に会話を楽しみながら上り勾配コーナー手前でギアホールドで減速して1000回転付近まで落としそこから踏み足すだけで旨味が溢れてくる感じは感動的。鼻っ先はゆったり上下に揺れロール感なしにすっと向きを変えます。このロング缶が倒れずにビーフジャーキーも空を飛びません。勿論ビールも噴きださない。
とある温泉を目指していたらふと目に留まった秘湯を守る会とかいう路傍の看板。ここは目的地では無かったけど気が付いたら指示器を左に出し其処を目指す事に予定変更。道も狭くなり雪が無いのが残念ですがこういった目的地が無い旅でふらっと立ち寄る事の贅沢さを満喫しようではありませんか。
到着したのがこの大喜泉なる温泉でオジサン二人にはごった煮のスーパー銭湯よりこういった静かなところが何よりでしてなかなかの好印象でした。早速入浴可能か確認してここでお湯を楽しむ事にします。番台の妙齢の奥様からいきなりのご説明があり、ここはミネラルが非常に濃くカルシウム、鉄を含み殺菌効果も非常に高いお湯で20分以上浸かると湯当たりするから気を付けてとジャブが。
なんか面白い所に踏み入れてしまったぞ。テーブルの上に源泉が入ったボトルが有りこれを飲んでからお風呂に入ったらいいよと言う事なので早速飲んでみると確かに鉄の味と後に炭酸のピリッとした感触が有りただならぬ雰囲気。脱衣所に行くと壁面には感謝の手紙がびっしりと貼ってあり、皮膚病を中心に改善したと言う喜びの声が沢山ありました。

御大とこれはこれは良い所に来たもんだと話しながら浴室へと行くと源泉は毎分5-10Lの湧出で13度。これを加温しているとの事でしたが色は能登の塩田のにがりを煮出してきている過程の褐色と緑いろの混ざった感じの色でミネラル分が豊富な感じが。
温泉マニアでないので程々に観賞しお湯を楽しむと何やら体液に浸透圧が近いのか体にお湯が沁みこむ感じで体が熱くなる。20分と言う言葉は確かにそうかもと思いながら浸かっていると女湯の方から赤ちゃんの泣き声が。恐らくアトピーのお子さんをお母さんが何とかしようと思い連れてきたんだろうなぁと思いながら浸かっていました。
これ以上浸かると確かに不味いかなと思い上がり、御大と暫くゆっくりしていると奥様がここの温泉は皮膚は勿論、髪の毛にも非常に良いと言う事でこの温泉で練った石鹸をお奨めされ、この石鹸で頭を洗い風呂から上がった後にこの温泉を頭に付けると3か月ほどすると毛が生えるとか。
そんなこんなでこの温泉を後にし余韻に浸りながら権兵衛トンネルを抜け伊那へ迎い例の時々登場するワラジカツのソーツカツどんのお店へ行きまして、伊那の地元食のローメンなるものの大盛りを一つとかつ丼それぞれ頼んで食べましたが、そのワラジかつの迫力に御大が爆笑。流石の御大も2切れ程食べきれずにローメン少しとパックに入れてお持ち帰り。
伊那を出発したのが18時前。それでは夜の部をとなり車内は歌謡ショー開始で演歌のCDを掛けながらさてこれから岡谷方面から日本アルプスサラダ街道で平湯を目指すか、いや木曽へ一旦戻り開田高原を国道362で抜け41号で高山か。今回化後者を選択することにし再び満漢号は出航。
アナコンダが奏でる野太い音は一昔前のマークツーの排気音的な音色をさらに低音成分を増やした感じで個人的には下品でなく寧ろ上品。この様な排気音をさせながら長い登坂車線でも時に気にすることなく旨味たっぷりで加速していきます。
木曽から開田高原をめざしハイペースで歌謡ショーを行いながら巡行する満艦号。何とも贅沢な時間。開田高原に上る長い登坂車線の最後らへんで不覚にも4番に落とす事態が発生しましたが、4番に落とせばそのまま巡航速度は維持できたので良しとしましょう。
カラマツの開田高原を抜け高山へひた走りますが途中、峠道が有ります。学生時代に野麦峠を抜ける際に走った記憶が甦りますが一体何年振りだろうか。これら峠もそつなく旨味たっぷりでこなしますが、強いて言えばもう一声の立ち上がりと排気温の上昇が気になるのがこのルートでの出来事。
基本旨味たっぷりだけどこの峠では600℃にヒットすることが頻繁にあり、連続登りカーブで切り込んでいく際の荷重移動の為にトルクの立ち上がりが有るともっと楽しめる要素があるのも次の課題。かさ増し、インタークーラー、アウトレットの加工だなぁ。
夏タイアになると外径が1割増しになり、外気温の上昇、エアコンの使用で排気温度は上がる傾向とトルクの要求量が増すので現状よりも10%程の旨味を出せるように眠れる野獣に働きかける事が必要かと思うのでありました。
そんなことを考えて言えると国道41号線に戻り飛騨古川から今回は国道360号線の宮川村経由で細入で国道41号に復帰し22時前に無事帰還し、総走行距離420km、使用燃料は燃料計半分より針一本上でのぐらい堂ツアーが無事に終わりました。
有り難うございました。
Posted at 2016/02/16 09:05:04 | |
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