
このお話はfictionです。
夜の生活が大分馴染んできて、速度にも少しばかり馴れてきたある日の出来事。
僕は何時ものように、走り込みに来ていた。
とはいえまだまだおっかなびっくりだけど…。
タイヤはこの頃から国産→輸入物路線に変更していた。
例えばゴムの、産地として有名処が製造しているタイヤ。
なんかの雑誌で縦はかなり良いとのこと。
確かにフルブレーキ時には凄まじい程の縦グリップが立ち上がる。コーナリング時の横はまあまあといったとこ。
現在でもKクラスでは上位陣でも使用される程の信頼性はかなり有るようだ。
路線変更をしたのは理由があって、値段が安いってのは勿論の事。
もうひとつは、僕の先輩がこの時アジアンを履かしていて、国産でなくてもこの走りが出来るのかと衝撃と技術の進歩って凄いなと感銘を受けたから。
「よー、今日も走ってるのか。」
「そーですね。もしよければとなりのせてくれません?」
「いーよー♪ちゃんとシートベルトはつけるんだよ♪」
独特の揃わないExノートが心地よい。
スタートラインを過ぎ、間髪入れずにフルスロットルにする。
凄まじい加速Gに、脳が早くもレブリミット。
(あ、やばい吐きそー…。胃が…。)
目の前にはいつもの慣れ親じんだ其ではなく、路面が、コーナーが、風景が牙を剥いて襲ってきた。
「大分暖まってきたけど喰わねーなこれ。」
(…。ッッッッ!)
僕がいつもの攻めていると思っていたのはただの勘違いで、ホントの攻めかた、本気ってこの事なのかと言うのを痛感した。
あっという間に往路(上り)が終わり、ターンポイントに差し掛かる。
「大丈夫?」
「だっ…。大丈夫です…。」
「そかそか、下りはもっと出るから速度見といて☆」
下りは都にも角にも恐ろしいの一言に尽きる。
(速度計壊れてないこれ?)
コーナーから立ち上がる瞬間の一瞬スッと来てぐっと来る感覚はかなり恐ろしかった。
「あー、あと少しだったのになー。」
頭のネジが飛んでるってこんなかんじなんだね。
先輩曰く、評判みて選べば大丈夫とのこと、あと、曲がりか制動のどちらを重視するかは好みの問題の様。
先輩は今はハイグレード、僕は同じメーカーのスポーツラジアルを選択。
(舶来品は捩れ方が国産と比べて大分緩く感じるけどタイヤを潰す練習には、ちょーどいーよー。)
聞くところによると分野は違うものの、同じ短大を卒業しているらしい。
学校もだが、走りでも先輩だった。
そのうち、同じランクで走れるようになりたいものだ。
気が向いたら続く。
今年も支払い地獄である。
Posted at 2013/10/23 21:03:27 | |
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