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キアロのブログ一覧

2016年01月24日 イイね!

マジックペンと君の名前




ペンなんてものは、100円ちょっと出せば、十分書きやすいものが手に入ります。

いや100円を出すまでもなく、家のあちこちを漁れば、コロコロと出てくる。

会社のデスクの引き出しにも沢山ある。

だのに、なぜ、何を求めて、君は買うのか、そんなにしてまで。

いや、唄ってる場合じゃなくて、欲に負けて買ってしまったのは

LAMYってブランドのボールペン。ドイツ製でございますよ。







そもそも筆記用具には、昔から少しこだわりがあって

プロでもないのに、高校生のくせに、Lotringなんて製図ペンを

少ない小遣いをやりくりして買ったりしてましたし(当時価格:2300円)

[ixi:z]ってブランドのシャープペンが書きやすくて

30年前に買ったものをいまだに使っていたりしますし(当時価格:800円)

たまに文房具屋に出向くと、むずむずと新しいペンが気になってしまう。


でも、最近は、新開発のインキを使った安価なボールペンが各社から出ていて

それこそ100円で至高の書き味を堪能できるので

まあ、なにも高いペンを買わなくても、って思っておりました。

良い世の中になったものだなあ。





そんななか、なぜに久々に物欲に火が付いたかと申しますと

このLAMY、デザインは秀逸なんですが、持ち心地も抜群なんですが

インクが悪くて、書き味がイマイチ、なんですね。

だから、国産の優秀な100円ボールペンの替え芯を取り付ける「改造」が

あちらこちらで行われている。


マニアの方たちが、心血を注いで、お金も注いで

いろんなペンのリフィル(替芯)をとっかえひっかえして、

やれ、ガタつきがあるだの

やれ、ペン先の出方が今一つだの

喧々諤々とやっている。

そして、いまだに「これぞ正解」という策がないのであります。

おお、なんか、楽しそう。



で、LAMY Safari ボールペン(赤)、ってのを買った。

純正のリフィルは、噂どおり、イマひとつ、ふたつ。

昔のボールペンはこんな書き味だったな。

役所のカウンターで書類を書くかんじ。


早速、取り替えてみようって用意したのは、パイロットの「BRFN-30F」。

これだと、純正品よりちょっと短いので、詰め物が必要なんですね。


何を詰めるか。

これを皆さん、試行錯誤している。

ノック式のペンなので、下手なものを詰めるとうまく動作しないのです。






わたしは、M3×15のメッキの丸ボルトを用意しまして

ガタつかない様に、ナットも締めました(後ろをちょっと出すのがポイント)。

でもこれだけだと、ほんの少し、長さが足りない。

なので、同じサイズのスプリングワッシャを付けた。


うん、良い感じ。

でも、なんとなく、ノックの感触がちょっと硬いかな。

それに少し、重たい気もする。





今度は不要になったボールペンの先っちょを分解して

プラスチック部分を適当な長さにきってみた。

ボールペンについてたスプリングも付けてみた(なんかカッコいい)。


うん、良い感じ。

ほんの少し、しっくりきてない感じもあるけれど

許容範囲でしょう。

これを使いつつ、これぞといった詰め物を探す旅にでよう。

旅ははじまったばかりでございます。




さて、このLAMYのSafari。

数年前にモデルチェンジしておりまして

色味がちょっと変わったり、フックが黒から銀になったりと

微妙に変わってるんだけれど、ま、些細な変更なんだけれど

マニアにとっては、その微妙さこそが重要。


旧モデルの方が、ボディの色味が良いだとか

フックが黒でよりシックだったとか

なので値打ちがある(とされている)。

ばかだなあ、マニアって。

でも欲しいな、旧モデル。





で、買っちゃった。

ネットで調べまくってようやく見つけた。

私が買ったら、SOLD OUTになった。ラスイチですよ。

ふふふ、嬉しい。





こっちは、Safariのローラーボールって、キャップするタイプ。

やっぱり、黒いフックが素敵だな。

ボディの赤も、同じ赤だけど微妙に違う。

国産車の赤と輸入車のそれの違いみたい。

やるな、旧モデル。





さて、こちらも、国産のリフィルを使えるように改造だ。

今回は、お金の力に頼ってみた。

専用の「アダプタ」なるものがあるのですよ。

マニア向けに御商売をされるメーカーは、どの世界にもある。

さすが専用品、すんなりとジャストなサイズに収まってくれました。





ペンなんて書ければいいのに、書き味の良いペンはいくらでもあるのに

こうなるともはや、そういう次元ではない。

へら鮒釣りのひとが、竿を置く万力という道具に凝って自作したり

職人が作ったものを高額で買ったりするけど、それに似てる。

竿じゃなくて、竿を「置く」道具にですよ。それに凝る。

魚を釣るための道具なのに、釣れるとか、釣れないとかとは

また別の次元の話になってる。



道具にはこういう、脇道の誘惑があって

気をつけていないと、そっちが本道になりかねない。





これも、お気に入りの大切なペン。

素敵なデザインと質感と書き味。

殴り書きみたいな絵をいくつも書いた。

買い物のメモなんかも書いた。

マジックペンではないけれど、君の名前も何遍か書いた。



大切なペンはいくつもあるけど

そのペンが書くことといえば

ほとんどが落書きなのでした。





---
♪ マジックペンと君の名前 カネコアヤノ

Posted at 2016/01/24 17:54:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2016年01月02日 イイね!

一本道







ふとうしろをふり返ると

そこには夕焼けがありました

本当に何年ぶりのこと

そこには夕焼けがありました


あれからどのくらいたったのか















ひとつ足をふみ出すごとに

影は後にのびていきます

悲しい毒ははるかな海を染め

今日も一日が終ろうとしています


しんせい一箱分の一日を

指でひねってごみ箱の中



















僕は今 阿佐ヶ谷の駅に立ち

電車を待っているところ

何もなかった事にしましょうと

今日も日が暮れました


ああ中央線よ空を飛んで

あの娘の胸に突き刺され













どこへ行くのか この一本道

西も東もわからない

行けども行けども見知らぬまちで

これが東京というものかしら

たずねてみても誰も答えちゃくれない

だから僕ももう聞かないよ







お銚子のすきまからのぞいてみると

そこには幸せがありました

幸せはほっぺたを寄せあって

二人お酒をのんでました

その時 月が話しかけます

もうすぐ夜が明けますよ









---

初日の出を見に行くつもりが

怠惰なかんじで過ごしたので

初日の入りを撮りに行くはめになりました。

まあ、夕日は夜の始まりなので

日の出とたぶん、あまり変わらない。





夕日が沈んで、夜の少し前になって

沼を渡る、生臭い風のニオイを嗅いだら

友部正人を思い出した。

いい唄をうたう人なので歌詞を載せてみました。


余り知られていないけど

吉田拓郎とか知久寿焼とか

森山直太朗とか

サカナクションの山口一郎とか

歌詞を大事にする、多くの音楽家に影響を与えた人です。








スプラウトの背中に新しいステッカーを貼って

今年が始まりました。

道中、曲がったり迷ったり、枝分かれたりするだろうけど

振り返ると一本道だ。

どんな一本道ができるのか、愉しもうっておもう。



どうぞ今年もよろしくお願いします。




---

♪一本道 友部正人



Posted at 2016/01/02 16:28:20 | コメント(3) | トラックバック(0) | カプチーノ | 日記
2015年12月28日 イイね!

見えない物を見ようとする誤解、すべて誤解だ








夕暮れの東京湾にやってきた。

今年はこれで最後、見納めです。


そこそこ風があって、空気が澄んでいて

遠くまでクッキリ見える。

向こう岸の東京の、ビルどもがよく見える。

ビルどもですよ。偉そうに建ちやがって。













その東京を妖しげな粒子の雲が覆ってる。

黄砂なのか水蒸気なのか怨念なのか、しらないけど

あの空の下に住んでいる東京人には

頭上にこんな雲があることは、きっとわからない。

こうして離れてみるからこそ、見えるものもある。























夕日を待って写真を撮った。

工場からは、独特のニオイが漂う。

ガスのようでガスではない、とてもケミカルな、ひとが作ったニオイ。

この人工の塔たちは、対岸の東京人からも見えることだろう。

でもこのニオイはわからない。

近づいているからこそ、わかるものもある。













そろそろ帰ろうかな、と思ったけど

背後の海が気になる。

いい感じに日が沈んでいる気配がするぞ。













来てみて正解でしたよ、絶景哉、絶景哉。

まさに水平線に日が沈むところでした。

夕日に逆光気味に照らされた富士がとても美しい。

















この景色は、富士山の向こう側に住んでいる人にはどう見えるのか。

順光の、橙色のあかりに照らされた富士は、美しいのか。

美しいかもしれないし、そうではないかもしれない。

もしかしたらこの景観は書き割りで、向こう側なんてないのかもしれない。

銭湯の壁絵の富士みたいに。


見えないモノを見ようとしても、それが本物かどうか確かめる術がない。

ひとの心も然りでございます。
















写真をとっていたひとたちが幾人かいたけれど

ぽつりぽつりと帰っていった。

ひとり、海をずっと見てる青年だけが残った。

この、たそがれている青年は、何を思ってるんですかね。

いろいろ想像はできるけど、そしてそれは大方ハズレないのだろうけど

所詮は、見えないモノだ。正しいかどうか確かめる術はない。













今年は、見えないモノを見ようとする機会が多かったような気がする。

勝手に向こう側を想像して、見た気になって、失敗する。

見えないモノを見ようとしても、自分に都合のいいものしか見えないのにね。













日が暮れて、湾の向こう岸に、キレイな鉛筆と分度器が見えた。

あれはきっと東京タワーとお台場の観覧車だ。

たぶんそうだ。

見えてるものだから、誤解ではない。

---

♪ 見えないモノを見ようとする誤解、すべて誤解だ。 BUCK-TICK



Posted at 2015/12/28 11:57:14 | コメント(1) | トラックバック(0) | カプチーノ | 日記
2015年12月10日 イイね!

アルクアラウンド





朝の海を撮りに出向いたんだけど

久しぶりだったものだから時間を読み違えて

しばらく真っ黒な海を眺めるはめになった。

夜の海は、どろどろ唸って恐ろしい。

恐ろしいから、外に出られない。

クルマのなかで、しらしらと夜が明けるのを待った。

夜明けの海は久しぶりだ。














久しぶりといえば、2年ぶりくらいに連絡をとったひとがいて

元気で、相変わらずで、何よりだった。

ちょっと迷ったけど、連絡してみてよかった。

何かをしないと、何も変わらないってことを

この人から学んだのに。

今度もこうして復習だ。




連絡をとった日、そのひとは誕生日だった。

はじめて知った。

あら、まあ。なんとも。

それはそれは、おめでとう。


物理的にもその他的にも、遠くはなれているので

何をすることもできないんだけども

でもまあ、何かしないとな、と思って

曲を贈った。曲というかPV。

サカナクションのアルクアラウンドって曲のPVの

その出来が出色なんですね。

最近のPVの中では、白眉だ。

だから、たぶん、伝わるだろうってメールで送った。


















久しぶりの朝の海は

12月だってのに寒くなくて、でも景色は12月のそれで

ニヤニヤしながらファインダーを覗いて

シャッターをきった。


今朝のテーマは、浅いピントだ。

老眼がすすみ、マニュアルフォーカスがしんどくなってきたけど

でも、そのしんどさが良いのだ。













ピントってのは、合焦しているのは、実は一点で

その前後は、次第にピントがぼやけてく。

サカナクションのこのPVもおなじで

ある一点に近づくと、次第に文字が読めるようになる。






連絡を取ったひととの間も、たまさかのタイミングで

薄いピントがあったみたい。

ピントが合った部分はカリッとして、文字が読めた気がした。

でもそれは、すっとぼやけていく。

残念だけど。












日が昇り切って、未明から朝になって

空の色も、オレンジからすこんと抜けた蒼になった。

貧血で倒れそうな娘の、肌の色みたいに、ほの蒼い空。


空気が澄んでいて、遠くの景色もくっきりして

パンフォーカスみたいに全部にピントが合って見える。

ピントが合うってすばらしい。










贈ったPVの感想は、思った通りのものだった。

そこのピントは外してなかった。

それが救いでした。








---
♪ アルクアラウンド サカナクション
Posted at 2015/12/10 01:25:33 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2015年11月28日 イイね!

Tears in Rain


毎日のように年老いたクルマに乗っていると

あとどれくらい走れるかな、って思う。

事情通に「25万キロはいけるんじゃない?」って言われたけど

割り算すると、そこまで走るのに4年とかからない。

え、あっという間じゃん。

それ以来、「寿命」って言葉が気になっております。







寿命には、「生理的寿命」と「生態的寿命」ってのがあって

クルマで例えるなら、いや、寿命をクルマで例えるのもどうかと思うけれども

博物館で大事にしているクルマの寿命は、前者にあたる。

一方、後者は、普通に使い続けていて尽きる命のことだ。

天然のアユは、一年でその生涯を終える(生態的寿命)けれども

海水で大事に飼うと2年生きる(生理的寿命)。


わたしのスプラウトは、「生理的寿命」を追うタイプではない。

日々使い倒してどこまでいけるか、「生態的寿命」を問うことになるんだろう。



そんな訳で、「寿命」って言葉が頭の隅にこびりついて離れないので

いっそのこと、ステッカーにして、スプラウトに貼っておこうと思った。

じゃん。デザインは、これ。





元ネタになったのは、「ブレードランナー」って昔のSF映画。

原作は、F.K.ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」って小説だ。

「寿命」って言葉から、どうしてもこの作品をイメージしてしまうのは

こんなシーンがあるからです。






映画の終盤、自らの死期を悟ったアンドロイドの男は、

自分を殺しに来た主人公にこう独白する。




「俺は、お前たちが想像もできないものを見てきた

オリオン座の近くで燃える宇宙船

タンホイザー・ゲートの闇に輝くオーロラ

だが、そんな思い出も消えていく

雨の中の涙のように


…死ぬ時が来た」


映画史上に残る名セリフだと思う(これがアドリブというのだから驚き)。



この映画で、アンドロイドたちは、人間と区別がつかないとされている。

ただ違うのは、人間よりも能力が高いことと

寿命が『4年』と短く設定されていること。

だから、アンドロイドたちは、逃亡して、創造主を探して、問う。

「おれたちは、いつまで生きられるのか」と。








ステッカーには、原作のタイトルを、映画のフォントであしらった。

「Do Androids Dream of Electric Sheep?」


そして、かの名台詞の一節も刻んだ

「All those moments will be lost in time, like tears in rain.」



ヒツジのイラストの左上が赤いのは

死んだアンドロイドへのオマージュだ。

レプリカントのロイの左顔は、血にまみれている。


ここに刻んだ言葉のように

雨の中の涙みたいに、いろんな記憶が消えていく日が、やがてくる。

だから、それまでは、スプラウトでいろんな景色を見てみたい。

オリオン座の近くで燃える宇宙船や

タンホイザー・ゲートの闇に輝くオーロラなんかは

見られないとしても。




ステッカーは、来週にはできあがる。

---
♪Tears In Rain  Vangelis


Posted at 2015/11/28 21:14:39 | コメント(1) | トラックバック(0) | カプチーノ | 日記

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