時計に目をやって、目を離して
あれ、何時だったっけってもう一遍見る。
そういうことが稀にあります。
時間が知りたいんじゃなくて、時計を見たいんですね。
お気に入りの腕時計とか、買ったばかりのときとか
殊によくある。
こないだまた、無駄な買いものを致しまして。
届いたのはこれ。
プチプチに包まれてて、その梱包の頑丈さが
精密で壊れものだって主張してる。
開けると、こんな感じ。
通電すると、埋め込まれた真空管に
ダイダイ色の灯りがともる。
ニキシー管という。
真ん中の「:(コロン)」が点滅してる。
1分経つと、隅の数字がすっと変わる。
しばらくそれの繰り返しを見てた。
もうそうなると数字には時間の意味はなくって
ただの明滅するネオンガス管のオブジェクトですね。
そういや、デジタル時計の「:(コロン)」の明滅は
セイコーが特許を持ってて、他社は使えないって昔きいた。
色んなところに発明者のシグネチャがあるもんだなあ。
ニキシー管は90年台に生産が終了してるので
今はその頃の在庫でほそぼそとやってる。
カプチーノと一緒だ。
スチームパンクっていうか
未来世紀ブラジルっぽいっていうか
なんだか昭和の未来みたいで、いい感じを醸す。
無駄な買い物なのは重々承知してるけど
コピー機でする複写だって、いつも完璧じゃつまんない。
たまに余剰にコピーしちゃって、それは一見無駄なんだけど
たまさか裏紙に使ったら、肩の力が抜けていいアイデアが描けたりして
そこから何かが始まったりもする。
人生に無駄は必要です。いや必要っている段でそれは無駄じゃないのか。
だからこれは無駄遣いなんかじゃないのであります。
そんなこんなで、暇があると卓上のひかる真空管を見てる。
時間が過ぎて数字が変わるのが、うふふ愉しい。
デジタルの時計なんて何年ぶりだろう。
なんて思ってたらSIONの唄を思い出した。
「どんなに思い続けていても
おまえの胸にゃ触れない。
街角のデジタル時計は
祝福の時描かない」
って歌っておりました。
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♪ クロージング・タイム SION
Posted at 2014/12/07 07:56:25 | |
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