先日、ロードショウを観て来ました。いつも50歳以上の夫婦割引を活用し、しかし今回は3Dにより一人1300円、勿論、3Dめがねは持参しての事です。
1ヶ月に2回の映画鑑賞をと、かみさんと決めていたのですが、東日本震災で熊谷ワーナーマイカルでは約2ヶ月間、閉鎖していました。その間、ツーリスト等の映画を見落としてしまいましたが、待ちに待ってやっと再開し「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」のご鑑賞となったのです。
洋画も日本映画も分け隔てなく、気に入った映画をドンドン観るように努めていますが、パイレーツ・オブ・カリビアン/シリーズの中で今回は一番、良かったかなと、内容は観てのお楽しみとしておきましょう。
これは少し前に鑑賞した映画の感想日記です。もう時間が経過したので「内容暴露」しても観ようとしている方の期待を裏切る事は無いと思いアップです。
『フォックスと呼ばれた男』
日本人は愛する国を守りたい、その為に彼らはどんな事があっても、あきらめないという精神性を持っている。そういう日本兵たちの名誉や忠誠心を理解したアメリカ人兵士、ハーマン・ルイス大尉と
大東亜戦争の激戦地の一つ、サイパン島。
そこでアメリカ軍の圧倒的な兵力のもと、次々と玉砕、自決していく過酷な極限状態の中で、たった47人で敵に立ち向い、多くの民間人を守り抜き、最後には敵であったはずのアメリカ軍からその勇気と判断力、行動に「フォックスと呼ばれた」男、敵から賞賛を得、誇り高き日本兵、大場大尉、その2人を中心に描写した映画です。
前回の日記で綴った「忘れ去られた美しき日本人の精神遺産」を彷彿させる、まさしくその部分を投影したそのプロセス、65年の歳月を経て、より一層、私の心を震わせました。
歴史の中に埋もれていた真実の物語。
アメリカ軍を恐れることなく正面に立ち向い、生き抜こうとした誇り高き男、口数少なく、誠実さと優しさがあふれ、決断と判断力に長け、敵であるアメリカ軍からその勇姿を賞賛される。
決して戦争映画ではありません。国が争う状況の中で、大場大尉と言う個人が、その時、何をしたかと言う単純明快さを映した人間ドラマです。真実の映画化ですがドキュメンタリーではありません、人間としてのすばらしさ、日本人としての凛とした姿を描き、感動巨編で心をを打たれます。
以下は抜粋ですが、この原作が発表された1982年、刊行に寄せて・大場大尉こと「大場栄さん」が綴った文章の一部です。
『実際の我々の洞窟抗戦の生活は、もっと暗く、不衛生きわまりなく、陰惨で、こんなに勇ましくアメリカ軍を手玉に取ったようなことではなかった。
しかし、アメリカ軍基地から食料を盗んだ事も、アメリカ軍の大掛かりな日本兵掃討作戦があった時のことも、我々の野営地に神がかりになる兵隊が現われたことも全て事実である。
その意味で我々のゲリラ戦の経過がこれほど具体的に描かれたことは今までにない。
我々が書いたら自分のことはもっとひかえてしまうであろうし、他人のこともこうは書けなくなる。そういう意味でアメリカ人だからこそ、サイパンで戦った敵だったからこそ書けた小説と言うことになるだろう。
この小説がどのように読まれるかについて私には懸念がある。
しかしこの本が、かっては敵同士だった私たちの戦後の長い交流を経て、
敵の眼で書かれた我々の戦いの記録!であることは間違いない』
原作・ダッポーチョ~敵ながら天晴れ、大場隊の戦線512日
トム・ジョーンズ著(祥伝社)文庫として2011年、復刊しています。
小学館文庫からも「太平洋の軌跡~フォックスと呼ばれた男」刊行中
洋画が映画と偏見を持つ方、決して少なくありませんがお勧めの日本映画です。
過去にラストサムライや他のアメリカ人が日本人を描写した映画は沢山ありますが、多くが「中国的、韓国的」で、我々日本人が観ると、あきらかに違和感がありました。
この映画はその違和感も無く、安心して観られ、感動を受け「ありがとう」と感謝したい。
もっとも戦後65年経って日本人、アメリカ人の両監督が話し合い、協議しながら『戦争映画を撮ったと』言う映画歴史上でかってなかったこと、その辺を感じながら見るのもこの映画の醍醐味と私は思いました。今までは一方的な思考の元での制作、話し合い、協議しながらの制作に意義を感じるのです。
これも時代の流れと、アメリカ人監督と日本人監督のコラボレートで作品が仕上がった点、違和感が少しも見られなかったのも、これが大きな要因かなと思うのでした。
一寸、場違いなブログかな?
ここではあまり興味を示す方が皆無に等しく、反省です。
Posted at 2011/05/27 08:00:51 | |
トラックバック(0) | 日記