
※カメラについては人それぞれ、色々な考え方があります。以下に説明する内容は一つの考え方であり、絶対的な価値を示す訳ではないことにご注意ください。
「一眼欲しいんだけど、何を選べばいいかよく分かんなくて・・・」
しばしばそういう相談を受けます。
みんカラには素晴らしい写真を掲載される神のような人がおりますので、小生ごときがこのような場でカメラの話をするのは大変おこがましい話ですが。
まあでもへたっぴだからこそ、カメラ欲しい人が何に困っているかもよく分かる訳で・・・。
というわけで、元カメラ販売員のやらわかが、「クルマを撮りたい!」と言う方のために、何を注意してカメラを選ぶべきか、少し語ってみたいと思います。
知識が少し古いので、今は少し状況も変わっているでしょうが、大きくは変わらないはず。
このブログが皆様のカメラ選びのお役に立てれれば幸いです。
2ステップで説明します。
【ステップ1 -カメラの種類】
まず注意してほしいのは、カメラというのは道具なので、きちんと用途や向き不向きを意識した機材を選ばないと後で後悔することになりがちということ。
つまりクルマと同じで、みんなでキャンプに行きたい人にはスポーツカーは勧めないし、サーキット走りたい人にはミニバンは勧めない。
だからこそ自分が何を撮りたいのか、というのを良く考えるようにしましょう。
世の中に氾濫しているカメラは大きく分けて以下のようなものに分類されます。
①一眼レフ(あのデカくて黒い重いヤツ)
②ミラーレス一眼(多くはファインダ(覗き穴)を持たない一眼レフより小さいヤツ)
③コンパクトデジカメ(箱から「うに~」ってレンズが出てくるヤツ)
もしあなたが、旅先でパシャっと愛車の写真を撮りたいだけと言うのならば、③のコンパクトデジカメがオススメです。
通称コンデジ。
価格も1万円を下回るモノから約3万円位までです。
操作も複雑ではありませんので気軽ですが、もし、夜景を綺麗に撮りたいとか、走っているクルマを撮りたいとかなら、出来ない事は無いですが、大変なのでやめた方が賢明でしょう。
いわばクルマで言うフィットやらヴィッツのラインですな。
何でも使えるけどサーキットでは普通GT-Rには勝てないよね。
②のミラーレス一眼ですが、コンパクトデジカメと違い少し大きいですが、一眼レフよりはコンパクトです。
一般にレンズが交換出来、機種によっては液晶だけでなく、ファインダ(覗き穴)も備えます。
価格は4万円~10万円を超えるものまで。
多くの人が、おお~ってなる写真が撮れます。
少し暗いところなどで、コンデジや携帯を超える美しさや色の奥行きを感じられるでしょう。
また、一般的に細かく撮影設定できるので一眼レフの練習用にもオススメ。
ただ、一眼レフとは構造が異なり、連写や高速で移動している物体にピントを合わせるのは苦手とします。そういう用途を考えているなら、③に行きましょう。
クルマで言うと、86やらロードスター、エクストレイル的イメージ。
ガンガン使い倒す楽しみがあります。
ただし、区間で勝てても、普通国際サーキットではやはりGT-Rには勝てません。
③の一眼レフです。
非常に高性能であり、走ってるクルマをズームして撮りたい、夜景を撮りたいという要望にある程度確実に応えてくれます。
ただし、価格帯も広く、一眼レフの中でもある程度の得意不得意が存在します。
一眼なら何でもOKではないのです。
また価格も高めで5,6万円から数十万円まで。
一般に、大きく嵩張ります。
クルマで言うと、下はISとかプラド、上を狙えばランクル、GT-R的なポジションの感じ?
【ステップ2 -カメラ選びはここを見ろ】
さて、自分の求めるカメラが分かったでしょうか。
そこまで決まれば、後はお店なりネットで探し始めることでしょう。
でも多くの人は、そこでまた壁にぶつかるのです。
「いったい何に注意して選べばいいんだ?」ってね。
一般に、使いやすさや色、デザインはその人の好みによるところが大きいのでそれ以外の注目ポイントについて説明します。
まず、カメラ本体よりも、レンズを見ましょう。
それはあらゆるカメラにいえることです。
写真の仕上がりはある程度、レンズで決まります。
クルマの走りがタイヤで決まるようなもので、レンズ選びは重要です。
その際
①そのレンズは明るいか?
②そのレンズはズームできるか?
③そのレンズの画角(画面の広さ)はどれだけか?
に注目してください。
①のレンズが明るいというとはどういうことか?
レンズのF値と言うのがり、その数字が小さい(一般に2.8以下)ものを言います。
明るいレンズ(つまりF値が小さいほど)、ボケやすく、暗所に強い半面、レンズが高価で重くなりがちです。
一眼レフだとしても、レンズのF値が大きいものは自分はあまりオススメしていません。
逆にコンデジでもレンズの明るさをウリにしてるものは十分に買う価値があります。
②ズームできるか
明るいレンズの中でも安価で、小さくて軽いものがあります。
それが、単焦点レンズです。
大変シャープな写りで、明るいレンズが多く、逆光にも強いです。
ただし、ズームが出来ません。
やらわかは昔、ミラーレス一眼に単焦点レンズで世界10カ国程歩きまわりましたが、旅のスナップ写真なら別にズーム出来なくても困ることはありません。
でも、クルマどアップして背景をぼかしたいとかなら、ズーム出来た方がいいです。
また、レンズというのはズームの端と端でF値が変わるモノが多いです。
一般に拡大すればするほどF値は大きくなりがちです。
全域で明るいレンズもありますが、大きく重くなりがちなことに注意すべきです。
③カメラって、一般に出来るだけズーム出来た方がいいと思われがちです。
でも実際に撮ってみると、ズームの先を狙うようなことはあまりなく、いかに広い視野で撮れるかっていうのも、大事になることが多いです。
レンズには○○mmみたいな感じで表記される値が書かれていますが、これこそ画面の広さです。
この辺は実際に手にとって、自分の好みを体感してほしいですね。
【復習】
色々ウンチクを述べましたが、最後に、実際のカメラ(やらわかの愛機)を例に挙げて、以上のフローを振り返りましょう。
愛機は2台ありますのでそれぞれの説明を。
やらわかは20歳の時に、一生懸命働いて
GF1と言うのを約5万円で買いました。
これは今でも良い買い物だったと思っています。
当時は世界を歩き回って色々なものを目に焼き付けてやろうという気持ちだったので、当然スナップ写真メインな訳で、コンパクトで、タフで写りの良いと評判だったこのミラーレス一眼を選んだのでした。
(ズームはコンデジに任せ、動くものは無理して撮らないつもりだった)
さて、注目頂きたいのはレンズです。20mm /F1.7 ASPHとあります。
つまり、単焦点で、F1.7という驚異的に明るいレンズということです。
20mmは丁度人間が意識的に見ている範囲を収めるくらいの広さで、しかも明るいレンズでしたのでブレ知らずで美しいボケを誇ったのでした。
薄暗い中でもこの通り明るく撮れる。
F1.7の美しいボケ味
被写体に近寄ればズームがなくても何とかなる
単焦点なので夜景なんかも三脚使えば逆光さえ綺麗ですね。
クルマを持つようになると、一眼レフを選びました。
その中で選んだのは、
こちら。
α77であります。価格は当時で約10万円。高かったですね。
キットレンズが「16-50mm F2.8 SSM」とあります。
こいつを選んだのはまず、ズームしてもF2.8という明るい状態が維持されるということ。
それから、16mmから50mmという広い視野に魅力を感じたのです。
この画面の広さと、この暗さでも手持ちで撮れるのは明るいレンズならでは。
ズームが使えると表現方法も広がりました。
そんなわけで随分長くなりましたが、カメラを選ぶ際、上記の点も注意されながら色々調べられると良いのではないかと愚行します。
正直まだまだ書き足りないことだらけですが・・・。
間違いもあるかもしれません、間違いはご指摘をお願いします。
なんかアレだな、カメラを真面目に考えている人には安易すぎる内容かもだなぁ。