
シビックRSについて、前回は
ハンドリング、前々回は
足回りについて書きましたが、今回はブレーキについて書きます。
まず、ブレーキタッチはここ最近のタイプR以外のシビックとしては最も自然で踏力にリニアなブレーキだと感じています。
RSはFL4のワンランク大きなブレーキシステムを流用して熱容量が上がったと言われていますが、私はそれほど負荷のかかるブレーキを多用しないし、サーキット走行もしないのでこの情報にはそれほど興味がありません。
むしろ、このブレーキタッチこそEK9からRSに乗りかえられた大きな要因の一つになっています。試乗した時「勝った!」と思うぐらい。
そのリニアなタッチのおかげでブレーキタッチにそこまで気を遣わずに済むため、速度調整のブレーキもしやすくなっています。
EK9もそうなんですが、スポーツ走行を目的とした車には基本的にリニアなタッチのブレーキになっています。世の中的には軽いタッチで強く効くカックンブレーキが好まれるようですが(本当に多い)、速度コントロールする際にカックンブレーキでは微調整が難しいのです。え、ブレーキが効かないと怖い?もっと踏めばいいじゃないですか?ABS効くまで踏み込んだことあります?教習所のパニックブレーキの教習で、誰もが必ず一回は踏み込んでますよね?オマエハナニヲイッテルンダ?
L15Cはエンジンブレーキがマイルドに効くため、減速時の速度コントロールにブレーキを多用します。それはフライホイールやコンピュータマッピングを変更したRSでも、他のFL1やFK7と変わりません。EK9のガッツリ効くエンジンブレーキに慣れていた私には、慣れるまでブレーキを多用することに抵抗がありました。速度調整で踏んでもブレーキランプがつくので、後ろを走ってる車、走りづらいと思うんですよね(少なくとも私はそう思う)。
ところが、乗り方が変わって助手席にはとにかく好評なんです。
「静か(エンブレで回転数が上がった時のB16Bと比べ)」
「前のめりにならない(エンブレが効かないのでブレーキだけの速度コントロールになり、きめ細やかになったため)」
「ブレーキ踏んでいることがわかって安心(ブレーキ踏んだ瞬間がわかるらしい→まだ修行が足りない)」
と。
EK9の時にはe-Powerのワンペダルよろしくアクセルのオンオフだけで結構な範囲で速度調整ができたんですが、RSでは周囲に車がいるとそれが難しい。前の車がヘタクソだと速度の増減(特に減)が唐突に発生して、どうしてもブレーキでの減速が必要になります。カックンブレーキの車だと、不意を突かれるとトンと踏み込んでカックンとなってしまうんですが、RSならそういうことは無い。それが助手席の高評価にもつながっています。
ただ、EK9はもっとリニアでしたし、FK8もそうだった気がする。踏み込んでいく際の制動力の立ち上がりがちょっと強いかなと感じます。そこはやはり公道仕様のブレーキなんですよね(←言ってることがおかしい)。
ちなみに。最新の環境性能エンジンの効かないエンジンブレーキより、回生ブレーキのほうがよほど効くし制御も良くなって変な効き方をしません。個人的には、先代の無印ノートe-Power(最終モデル)のワンペダル走行時の回生ブレーキがとてもよかった。代車で借りたフィットのe-hevも悪くなかったし、エンジンを取り巻く環境は本当に厳しいと感じてしまいます。
こうなってくると、燃費の悪いところだけマイルドハイブリッドに頼るNAエンジンに回帰したほうがいい気がしたりします。ターボだと燃焼の問題でレスポンスがどうしても悪化しますが、NAならそんなこともないので。ハイブリッドの回生ブレーキも使えますしね。
確か、マツダのスカイアクティブエンジンでこのような製品がありましたが(マイルドハイブリッドは苦肉の策のようでしたが)、スポーツエンジンでも燃費対策にマイルドハイブリッドを使う時代が来るような気がしています。
閑話休題。
というわけで、RSのブレーキはL15Cの効かないエンジンブレーキと併せて考えると割と良く出来た組み合わせだと感じています。
なお、シフトダウンをガンガンすればエンジンブレーキも効かないわけじゃないです。レブマッチのおかげでスムーズにエンジンブレーキを効かせられるんですが、それはまた別の機会に。
今日はそんな感じで。
Posted at 2025/03/28 13:48:21 | |
トラックバック(0) |
シビックRS | 日記