
このエンジンブレーキはきちんとした情報の裏付けが書けるか微妙なんですが(特に現車を街乗りしかしていないし)、触れておいたほうがいいかなと。
エンブレが効かないとコボちゃんがこぼしてましたが、その通りだと思います。正確には減速ショックを感じるほど効かない。おそらくレブマッチを切って乱暴にシフトをつないでもそこまで効かないはずです。前期型が確かそうでしたから。
これ、スポーツ走行時や下り坂ではブレーキ補助が期待できず悩みどころとなります。最近の省燃費・ダウンサイジングエンジンでは顕著なようで他の車でも同様の問題はあると認識しています。
これについては、反論はないんですよね。特に下り坂のエンジンブレーキが効きにくいのはシフトダウンでブレーキ効果を期待しにくいので、ブレーキにどうしても負荷がかかる。実はハイブリッドのe-Hevなんかでは回生ブレーキを利用したパドルシフトでのブレーキがありますし、日産のe-powerのワンペダルなんかでも回生ブレーキも結構効きます。今どきのMT車はこの補助ブレーキという点ではハイブリッド車に劣ってしまう。
もちろん全然効かないわけじゃなくて、昔のMT車やハイブリッド車の回生ブレーキに比べると効かないという話です。フットブレーキを適切に使えば問題ありませんし、そもそも車間距離を取りましょう、という話にもなる。ただ、ロードスポーツというコンセプトとして考えるともう一歩踏み込んでもよかったんじゃない?という点ではあります。e-Hev用の大きなブレーキ使ってますが、連続使用すればフェードの危険性があるのは一緒ですからね。
このエンジンブレーキが効かないという特性ですが、実は同乗者がいるときには良い面があります。それは変速ショックが少ないこと。いくらレブマッチで回転を併せても、エンジンブレーキの効きが強いとショックが発生します。ブレーキに比べれば弱いですが、頻繁に発生すると結構なストレスになる。これが緩いので同乗者に気を使わず変速を行うことができます(EK9では3→2ではバキバキにエンブレ効くので・・・)。
こういう点も前回書いた「ホットハッチ」じゃないポイントなんですよね。元気よく小気味よく、というエンジンの味付けが大人の味付けになってる。やんちゃ度が足りないのでスポーツカー所有歴がある人が乗ると、がっかりする可能性があります。
ただし、ブレーキの効きの立ち上がりがやや緩やかなのと相まって、街乗りレベルだと減速コントロールはしやすいと感じます。減速時、MT車は
①アクセルオフ(緩やかな減速)
↓
②シフトチェンジ(やや強い減速)※しない場合もあり
↓
③ブレーキ(強い減速)
という3段階を経て車のスピードを落としますが、①→②の効きの差が少なければ(③の踏力コントロールに比重が増えますが)きれいな減速カーブが描きやすいはず。エンブレ効いてないわけじゃないですからね。試乗時、RSのブレーキは街乗り位の速度だと非常に好ましいタッチで(ガツンと制動力が立ち上がらない)コントロールしやすかった。むしろ制動の立ち上がりからコントロール下におけるので、「ロード」の範囲なら楽しめるんじゃなかろうかと(サーキットはアレですが)。
そんなわけで下り坂は要注意ですが、日常使いではそこまで問題ならないと思いますし、乗り方を車に合わせればちゃんとスポーツできると思います。自分は高級スポーツカーに乗ったことが無く「合わせる必要がある」車でのスポーツが多いので(EK9除く)、そういう車と比べたら我慢できないのかもしれませんが。
まぁ、環境性能という問題でこの補助ブレーキのようにMT車のスポーツ性は既にHEVやBEVに食われ始めてるということは認識したほうがいいと思います。いつか取って代わられる。最高速の伸びすら電子制御で疑似的に作られたら、モーターにはかなわないですからね(ある意味e-Hevの駆動制御はここに足突っ込んでる)。そんな過渡期のMT車なので「もうMT車が出なくても我慢する」という人は買わなければいいし「それは我慢ならない」という人は買えばいい、という車がRSだとは思います(自分は後者)。
というわけで、既に入手した方達のエンブレインプレッション、ぜひお待ちしてます。
今日はそんな感じで。
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シビックRS | 日記
Posted at
2024/11/13 00:37:16