
よーやく、具体的な価格が出てきたようです。
本体価格は、
400万円ぐらい
(国が100万円分は補助してくれるらしい)
補助金考慮しても300万円、アイ2台分の価格です。
なんでそんなに高いのか?
それはバッテリーが高いから。
iMiEVのバッテリー容量は16kwh。
パジェロの標準バッテリー(75D23)に換算すると約18個分の容量。
べらぼうな容量をもった
リチウムイオンバッテリーを搭載してます。
そのコストは…、
プリウスはニッケル水素バッテリーを搭載してます。
この容量が1.3kwh。価格が13万円ぐらい(交換時)。
リチウムイオンバッテリーの方がコスト高かったと思いますが、
同一だと仮定して…
iMiEVはプリウスの12倍のバッテリーを積んでいます。
ということは、プリウス並みの量産効果が出たとしても、
バッテリーコストは、13万円×12倍=
156万円!
※たぶん、実際にはもっと高い(^^;
よく、電気代 vs ガソリン代でランニングコストを比較してるのを見ますが、
バッテリーの寿命と交換コスト含めて比較してる例は無いようです。
プリウスだとエンジンの補助としてバッテリー電力を使っているので、
バッテリーの寿命が近づいてきても、だんだん燃費が悪化していくだけです。
気づきにくく、寿命が近づいてもだましだまし長く乗れます。
(バッテリーが完全に死ぬとに1.5Lのガソリン車になるのかな?)
iMiEVの場合は、航続可能距離がどんどん短くなります。
バッテリーのヘタリは実走行に影響があるので無視できません。
当然、バッテリーが完全寿命になると走れなくなります。
プリウスのバッテリー保証は5年10万キロ(どちらか早い方)。
同じレベルの保証だったとすると、アイの航続距離から考えて5年が先。
その後はバッテリー寿命やトラブル時に有償交換になります。
交換費用はたぶん156万円以上…。
バッテリーは無限には使えません。
5年を保証するだけでも凄いことだと思います。
(携帯やパソコン系のリチウムイオンバッテリーで5年持った話は聞きません)
5年は保証してくれても、倍の10年は使えないでしょう。
となると10年乗れば燃料代の差額で元が取れる、なんて試算は成り立ちません。
夜間電力を使えば走行1キロで1円のコスト、
ってことになってますが、この試算も少々眉唾モノです。
16kwhのバッテリーを90%の変換効率で充電できた場合、
使用する電力量は17.6kwh。
四国電力の深夜電力Bだと1kw単価が7円82銭、17.6*7.82=137円
基本料金を日割りした21円を加えると、1回のフル充電コストは158円です。
満充電の走行可能距離は10・15モードで160km。
158/160=0.99円/km
10・15モード計算なら計算合う、って思うかもしれません。
でも、これにはカラクリがあります。
これは毎日、空っぽからフル充電する計算です。
月に4800km、年間57600km走行する前提です。
10・15モードの距離も非現実的なので現実の数値で考え直すと…、
iMiEVの実力値は通常走行で100kmぐらいの後続距離、
月に1000km走行する前提で逆算すると、月の充電回数は
空→フル充電に換算して10回。1フル充電あたりの電気基本料は63円。
となると、1回のフル充電コストは、137+63=200円です。
200/100=2円/kmが実効値に近いはずです。
(ちなみに昼間に普通の家庭用電源から充電すると電気代は3倍です)
ガソリン車のアイが15km/L走ると仮定すると1L-180円のガソリンで
180/15=12円/km
5年6万キロ走った時の燃料コスト差は、
(12*60000)-(2*60000)=60万円の差
10年12万キロ走ると、120万円の差
でも、ここまで到達する前にバッテリー寿命になるでしょうから
150万規模のコストが発生して燃料差はこの時点で消滅です。
バッテリー寿命が異常に長くならない限り、車両価格の差の150万円(
補助無しだと250万円)を回収することは現実には不可能です。
エコの為に車1台分のお金を余分に出せる、もしくは、
iMiEV自体に300万円の価値(ステータスを含め)を感じることできる、
そんな人でないと購入は難しいでしょう。
とてもじゃないですが、普通に買える車じゃありません。
連続100km走行では遠出は不可能なのでファーストカーにはなりません。
通勤専用や買い物専用のセカンドカーとして300万の車を買う前提です。
裕福な人じゃないと難しいでしょう。
※うちは絶対ムリ。今のパジェロも200万以下の中古ですから…(^^;
ブレイクするには価格が高すぎです。
技術的には現時点では限界でしょうから、電気自動車普及でCO2削減を
目指すなら国がもっと補助すべきでしょう。
国が200万円補助して、200万でiMiEVが買えるならブレイクの兆し
ぐらいは作れると思うんですけどねぇ…。
ところで…、
三菱の電気自動車生産予定は、09年で1000台、
その後1年で10倍の1万台に増やす予定だそうです。
ということは…、
09年に
10億円、その次の年には
100億円
国が補助金出すことになります。
厳しい財政なのにそんなにお金出せるの?
※すぐに補助金打ち切られるんじゃ…
って、思ったけど全部日本にまわすハズもなく、
かなりの量を輸出に期待してるみたいです。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080607k0000m020180000c.html