重み

あの震災から2年が経ち、職場でも大規模災害を想定した訓練等が数多く行われました。

私の部署内でも、様々な想定に対応するべくマニュアルなどを作成しております。

そんな最中、上司からある病院の震災記録を見せられた…

そこには、全てのライフラインは停止しているにもかかわらず、災害拠点病院として傷病者の受け入れを行いつつ、さらには病院機能の維持に努めながら、不安と苦悩の中で働く姿が記されていた。

そのような中で、非常電源用燃料の手配は相当の困難を極めたそうです。
燃料となる重油は、政府の統制下に入ってしまったため、入手は困難と県から返答されたそうです。
発電機を24時間稼動させると、備蓄分だけは3日しか持たず、万が一電源喪失となれば新生児集中治療室（NICU）などの人工呼吸器が停止し、重大な結果を招く可能性が高い。
そうならないためにも、ガゾリン仕様の発電機なども用意したが、電力途絶でガソリンスタンドの給油機が作動せず、加えて物流も停止。
救急車両優先のスタンドからの購入も、ガソリン携行缶販売が行政により規制され入手困難となったそうです。

そんな危機を救ったのは企業や取引業者で、冊子の巻末には色々な支援を行った支援団体や、物資の内容などが記されていた。
たった見開き一ページの内容だが、その重みは計り知れない…


また家族とも連絡が取れない中、病院機能を維持しようと働く職員の姿は、同じ災害拠点病院で働く医療人として、重要な役割を背負っているという重みを感じ、当院でもきちんとしたマニュアル作りをしていかなければならないと認識させられました。