体育会系のクルマ。

私の持っているクルマの中で一番体育会系度の高いのがジムニー。運転していると、とことん疲れます。なんてったって基本軽トラですから。ハシゴフレームにタイヤが四つ付いて板バネでショックいなして、その上に鉄の箱が乗っかってドンガラガッタと盆踊りの太鼓囃子（たいこばやし）みたいに走り回ります。
室内はタイトで簡素だし、疲れても小ぶりなバケットシートをリクライニングして寝るのもきついし、幌だから隙間風は無いけど夏暑く冬寒いし、エアコン無くてクーラーだし、高速走ると時速80km出せば幌がバタついてやってらんないし、風には煽（あお）られてサーッと横に流されるし、その他諸々でホント疲れる。
でもね、好きな人はハマるんですよね、このクルマに。だって、専門誌だけで三冊以上あるし、ジムニーの専門店もあるし、アフターパーツはたくさんあるし。ネ、なんか似てませんか？ポルシェに。
イメージや装備の記号性からして、ポルシェ930あたりに凄く似てます。
ジムニーに官能性は無いけど、運転する高揚感はアルファ ロメオに似ています。
ポルシェ996なんてホント安楽になっちゃって私のセルシオみたいだけど、ジムニーはポルシェよりポルシェしてます。特に空冷時代の『ポルシェを着る』と表現されていた頃のポルシェに。
運転のしづらさは、まるで柔道で自分より小さな相手と乱取りしていて、軽くいなしてやるつもりが想像以上に相手がしぶとくて手こずって焦っている様な感じです。何年乗ってもなかなか今日は気持ち良く運転出来たなと思える日はありません。そんな運転の難しさもポルシェしてます。

でもね一番の魅力は、横から見たらまんま一分の一のチョロQなところ。男の子には楽しくないはずないんです。

写真は走行中に左斜め後方を撮影したもの。ファストバックタイプの幌のために開放感が高く視界が良いので車線変更が楽です。