プチぶら日記〜ダンスパーティーの夜

今日も元気に私はプチぶら散歩しています。


今日は梅雨の時期真っ只中のゲリラ雷雨でひどく荒れた空模様でしたが、両親に頼まれた用事で出かけてきました。

そういえば、雷のエネルギーは1.21ジゴワットなので、ロータスのデロリアンが時空を超えるならば丁度いいパワーだな、と思いました。


ゲリラ雷雨の真っ只中をクルマで突っ走っていたら、私のクルマに突然雷が落ちて衝撃が走りました。

一瞬丸焦げになるかと思いましたが、不思議なことに何事もなく無事にやり過ごすことが出来ました。

そのすぐ後に、ひょんなことから竹野内豊に似た若者を、交通事故から救いました。

しかし、彼を助けた代わりに私が交通事故にあってしまい、怪我も何もしなかったのですが、加害者のおじさんが自宅で休ませてくれました。

少し休んで目が覚めるとベッドの横には藤原紀香に似た素敵な女性がいて、気立ても良く初対面とは思えないほどかいがいしく面倒を見てくれました。

ただ、その女性がネェネェとやたらにペタペタしてくるので、少し気持ち悪く思いました。

そんなわけで、サッサとおいとましたのですが、紀香に似た女性に後を追いかけられて、何やら今晩学校でダンスパーティーがあると言われて、ダンスパーティーのパートナーがまだ決まっていないから、ぜひ誘ってもらえないかと、しなをつくりながら懇願されました。

しかし、何だか肌に合わない女性だったので、助けた竹野内豊に似た若者に相談しました。

そうしたら彼に、実は紀香のことが好きだと打ち明けられて、その若者に紀香を押しつけることに決めました。

とりあえずダンスパーティーの会場まで紀香をクルマで送って行き、会場に着いたら竹野内にバトンタッチしようと思っていたら、竹野内は時間を過ぎてもなかなか現れません。


ゲリラ雷雨もひどいことですし、気持ち悪さを我慢しながらも白いドレスを着た紀香と二人きりでクルマの中で待っていたら、紀香がなんだか急にそわそわし始めて、いきなりウイスキーのボトルをあおりました。

次の瞬間、アルコールで勢いをつけた紀香がいきなり私に襲いかかり、私を押し倒しすとキスをしてきました。

その時、髪の毛に隠れたうなじに、ハートのマークに似た珍しい形をしたホクロが一瞬見えました。

いきなりのことだったので、驚いて紀香を突き飛ばしそうになりましたが、その前に紀香がパッと身を引くと、唇に触りながら不思議そうな顔をして『何にも感じないわ？ まるで弟にキスしているみたい！？』と言いました。

丁度そこにブラックのタキシードを身につけた竹野内豊がやって来て、運良く紀香を押しつけて無事に帰ってくることが出来ました。


帰る途中もひどいゲリラ雷雨に遭遇して、前が見えなくなり、雷もやたらとひどく轟いていました。

一瞬目の前に閃光が走り強い衝撃を受けました。前のクルマに追突事故を起こしたかと思いましたが、クルマは何事もなく走っていました。



自宅に戻ると両親がダンスパーティーのサークルに出かける準備をしていました。

父親はブラックのタキシードを身につけ、母親は白いドレスを身にまとい、ドレッサーの前で髪をとかしていました。

髪をとかす母親の後姿に何気なく目をやると、一瞬うなじにハートのマークをした珍しい形のホクロが見えました。

そういえば両親は若い頃にダンスパーティーで知り合い、その時にキスしたことがきっかけで結婚した、という話しを聞いたことがありました。



居間には若かりし頃、両親がダンスパーティーの時に撮った写真が飾ってあります。

セピア色をした写真の中では、タキシードを着た竹野内豊に似た若者と、白いドレスを身にまとった藤原紀香に似た女性が、幸せそうに微笑んでいました。