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Michael Delaneyのブログ一覧

2020年06月20日 イイね!

ごきげんサイドビーチライフ〜蜘蛛の糸

今日も元気に私はサイドビーチでごきげんよ🏖


今日の帰り道、対向4車線の国道の左車線を軽自動車で走っていた。

私の右側を軽自動車と国産大型SUVが連なって追い越して行った。そして、二台はすぐに左車線に戻った。

そこから突然始まった。

私を追い越した軽自動車を、SUVが後ろからあおり始めた。

後ろにぴったり張り付いてあおり、追い越しながら横からあおり、鼻先をかすめるように直前にはいり、スピードダウンしてパニックブレーキを断続的に二回踏んだ。

浅ましいものを見てしまった。

その時、芥川龍之介の1918年に発表された児童向け短編小説『蜘蛛の糸』を思い出した。

あらすじは、

釈迦が地獄の罪人カンダタを慈悲で救おうとして蜘蛛の糸をたらす。昇り始めたカンダタが下を見ると無数の罪人が昇ってきた。

このままでは重みで糸が切れてしまうと思ったカンダタは、「この蜘蛛の糸はおれのものだぞ。下りろ、下りろ!」と怒鳴った。

その途端、蜘蛛の糸がカンダタの真上の部分で切れ、カンダタは再び地獄の底に堕ちてしまった。

無慈悲に自分だけ助かろうとしたカンダタの行いを見ていた釈迦は、悲しそうな顔をして立ち去った。

というお話しだ。

さて、この軽自動車と国産大型SUV、いったいどっちが釈迦でどっちがカンダタなのだろうか。

また、何が慈悲で何が無慈悲なのだろうか。

ただ確かなことは、今日も日本中のいたるところで、蜘蛛の糸がプツンプツンと切れているということ。

この二台の車と帰り道が同じ方向だと気が付いた私は、次の交差点で別の道へとステアリングを切った。





Posted at 2020/06/20 20:55:58 | コメント(0) | トラックバック(0)
2020年06月20日 イイね!

ごきげんサイドビーチライフ〜心霊団地

今日も元気に私はサイドビーチでごきげんよ🏖





私は物心ついた時から団地住まいをしていました。だから、ふつうの人々は団地住まいがあたりまえだと思っていました。

クラスメートのほとんども団地住まいで、一戸建てに住んでいる人々は、裕福な家庭に育った何か特別なお金持ちなのだと思っていました。

団地は社宅なので、父親の転勤のために定期的に友達が転校していきました。そして、替わりに新しい友達が転校してきては、次から次へと友達が入れ替わっていきました。もちろんその中には私も含まれていました。

だから、子どもの頃の何も考えていない自分を思い出すと懐かしくなる。

そんな何も考えていない子どもたちの好きな遊びが団地の七不思議。

小学生の背筋を凍らせる怖い話は、怖いくせに怖いものみたさで、放課後は怖い話やお化け屋敷の探検に、夏休みは肝試しと遊び方は無限にありました。

当時流行った読み物が、江戸川乱歩の『少年探偵団シリーズ』。私達はいつしか、自称小林少年が率いるにわか少年探偵団員になっていました。

子どもの頃は、あっちこっちに幽霊が出て、あっちこっちで写真にお化けが写り、空き家は、住人が引っ越した翌日から幽霊の出るお化け屋敷になりました。また、小学校は、夜になると巨大な幽霊屋敷に豹変しました。


あの頃はテレビ番組で人捜しが流行っていて、私の住む団地でも次から次へと人々が蒸発しました。

子どもにはよく分からない大人の事情で、働き盛りのおじさん、おばさんが病気でよく死にました。しかし、今考えてみるとあれは自殺だったのでしょう。

しかし、それは子どもたちに知られてはいけない、大人たちだけの秘密でした。


よく飛び降り自殺の起きる団地の13号棟は、日中は屋根にたくさんのカラスが集まって薄気味悪かったが、夜はもっと怖かった。

夜は暗闇にカラスの群れが集まっているのか、と思ってよく目をこらして見ると、そこには今まで飛び降りた人々の黒い影がもやもやと折り重なりあう様に群れをなしていた。

そして、その下にはいつも黒くて大きな外車が停まっていました。それを子どもたちは地獄の霊柩車と呼んで怖がりました。


その13号棟の下を、夜毎午前0時に通りかかる人が決まって見かける光景がありました。

この世のものともあの世のものとも知れない人形(ひとがた)をした黒い影が暗闇に静かに身を放ち、しばし後に重い地響きを立てて地面に激突しました。

そして、しばらくして自ら起き上がり、隣りに駐車している黒い外車の助手席に乗り込んだ。すると正装をした無表情の大柄な黒い影のような運転手が一つうなずき、クルマを静かに暗闇の彼方に滑らせて行った。

いつしかそんな噂がまことしやかに子どもたちの間で流れ飛び、学校中から児童が怖いもの見たさで集まって来た。

しかし、見ることが出来たのはカラスの大群と壊れて打ち捨てられた錆にまみれた大きな黒い外車だけだった。

でも、子どもたちにはそれだけで充分だった。


大人になった今でも、私は団地に行くとついつい屋上に集まっているカラスの大群に目がいってしまう。

本当はそれが、ただのカラスの大群ではないと分かっていながら。





Posted at 2020/06/20 10:50:28 | コメント(0) | トラックバック(0)

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「ガソリンモデル・ゼロの2040年までに何台乗れるか…準備はいいか?
https://carview.yahoo.co.jp/news/market/20240623-11037607-carview/
何シテル?   06/24 18:35
BAR THE LIVING DAYLIGHTS へようこそ。 オーナー・バーテンダーの、キャシー中島です。プロフィールの写真からわかると思いますが、チャ...
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