
今のホンダはつまらない。
ホンダに縁もゆかりもない私から見ても、そんなことは分かります。
確かに、レジェンドのSH-AWDはなかなか面白そうだし、同様のシステムを用いるNSXも、それなりの注目を集めている。
確かに、レジェンドもなければ、NSXの発売予定すら不透明で、どころかセダンすらラインアップしていなかった少し前の「軽・ミニバン+フィット専業メーカー」みたいな状況にあった頃よりは、それでも面白いのかもしれない。
けれど、車好きに夢を見させる車はない。
ハイブリッドのNSXに、夢はあるか。
「次世代技術」の誇示、環境性能の誇示以外に、主張が、ホンダらしさが、あるのか。
エンジン屋としての、誇りはあるのか。
私みたいな外野、それも日産党全開の人間が言っても、説得力など皆無かもしれないけれど。
でも、かつて、NSXに、S2000に、タイプRに惚れ込んだ人間たちが、ホンダに惚れ込んだ人間たちが、同様に新しいNSXに惚れ込むだろうか。
近年のホンダ車の日本展開には疑問符がつく。もちろん、近年の日産の日本展開には私も、そして私以外も、多くの人が疑問を投げかけているが、ホンダだって同様におかしい。
グレイスはコンパクトセダンとして素晴らしい車だと思う。別に格好良いとまでは思わないけれど、カローラとかラティオとか、デザインの根本的なバランスがおかしい車よりはよっぽどマシだ。
でもこの車、日本に限ってはハイブリッドしかない。
ジェイドはよくわからない車だ。Vスライドとかいう何の意味があるのかいまいちよくわからない機構を付けてみたり、首のない人間用の3列目シートを付けてみたりした、272万円~の車だ。
この驚きの高さの理由も、日本にはハイブリッドしかないからだ。
確かにプリウスは売れている。アクアも売れている。けれど、日本人皆揃いも揃ってハイブリッドを求めていると勘違いしていないか。
若者の車離れとか、最近の日本車はつまらないとか、近年色々なことが叫ばれているけれど、でもその要因には確実に自動車メーカーが絡んでいる。自動車メーカーの痛い勘違いが絡んでいる。
かつて、若者たちは、スーパーカーに憧れた。スポーツカーに憧れた。エンジンを唸らせ、轟かせ、加速していく車に憧れた。
では、今の若者達はどうだろうか。
ホンダはきっと、ハイブリッドスーパーカーに憧れていると考えているのだろう。
けれどそれは事実だろうか。
確かに、ハイブリッドカーを好む若者は多い。けれどそれはエコ志向ゆえのものだ。憧れなんかでは、決してない。
じゃあ、今の「車好き」の若者は何を求めているか。
次期型NSXはハイブリッドカーだ。次期型GT-Rもハイブリッドカーになるという噂だ。
けれど、本当にそれでいいのだろうか。
それが、憧れになりうるだろうか。
若者の夢になるだろうか。
Posted at 2015/03/11 01:54:15 | |
トラックバック(0) |
雑感 | 日記