空色のカモメのブログ一覧

こんばんは。
最近、工場の古くなったり、時代遅れになった機械を廃棄するため、
機械を分解してスクラップ業者へ渡す準備をしていました。

少し前に緩和ケアを受けている患者と担当医師との話で、
「お迎え」というものが本当にあるんだという話題を読みました。
亡くなる寸前に、自分の親や誰かが枕元に迎えに来る。
「昨日、母が手を握ってくれたんです。先生、私は大丈夫です」
その後、血圧が低下し、その患者さんは亡くなったそうです。

そんな話を読んだ跡に、廃棄される機械の部品やケーブルを外しながら
「お前は死ぬ覚悟ができてるのかい？」と聞いてしまいました。
作業を進めていくと、どんどん寂しくなり、悲しい気持ちになりました。
修理のときなど、俺は機械に声をかけます。
「おはよう」「今から治してやるからな」「頑張って動いてくれよ」
以前からお話しているように、機械には魂があります。心があると思っています。
それは工作機械でも車でも、自転車でも、傘でも、すべてのものに魂はあると思うのです。
廃棄される機械は、電線や鉄と分けられて、リサイクルされると思います。
そして、どこかで新しい工業製品になるのだと思います。生まれ変わりですね。
機械も人も、命が、魂がつながっているんだなって思いました。

工場から送り出す日まで、そして送り出す日にも、
いつもと変わらず声をかけてあげます。