ガッチガチやぞ！ゾックゾクするやろ！！

とまではいきませんが、かなりの突き上げがあるのは事実です。装着したのは本国仕様（並行輸入品）のクラブスポーツバージョンです。本国仕様のＰＡＳＭ対応品は、正規輸入品と違ってＣ４／Ｃ４Ｓ用とターボ用の区別がなく、クラブスポーツとコンフォートの２種類から選べます。

まずビルの"ＰＡＳＭノーマル"では、純正ショックの"ＰＡＳＭスポーツ"に近い乗り心地となります。具体的には路面の細かな凹凸を全て伝えます。ただし、それほど角が立った感じではないので、"ガツンガツン"ではなく"コンコン"程度です。純正の"ＰＡＳＭノーマル"があまりに乗り心地が良いので、それと比べるとかなり硬めですが、前に乗ってた９９３のスポーツシャーシもそれなりに突き上げてましたし、硬め好きな方には許容範囲と思われます。

次に"ＰＡＳＭスポーツ"にすると、純正ショックの"ＰＡＳＭスポーツ"をさらに超えて"ポンポン"と跳ねるようになります。はっきり言って街乗りでは全く不快で、高速でもかなり跳ねます。アウトバーン的スピード域まで車速を上げればいい感じなのかもしれませんが。良い面としてはヨーの立ち上がりが早いのでスパッと切れ込む感じで曲がっていき、高速コーナーでの姿勢も安定しますが、ノーマルタイヤとの組合せでは役不足かもしれません。しかもチューニングサスの常套手段として縮み側以上に伸び側の減衰力を上げているようなので、高速でのうねりや低い段差を降りるような場合でもボディが"ストン"と落ちてヒヤリとします（汗）。

最後に車高ですが、これまでＨ＆Ｒのスプリングで初期的に－２５ｍｍだったものが、スプリングのヘタリもあって最終的には－３５ｍｍ程度落ちていましたので、これを＋１５ｍｍしてトータル－２０ｍｍを狙いました。本当はもう少し落としたいところですが、行けないお店が多くできたしまった反省からこれで良しとします。もちろんもっと下げたい場合はいつでも変更可能ですしね。

結論としては、サスペンションを極力ストロークさせない古典的な足回りになってしまった気もしますし、トータルで考えれば最初からスポーツシャーシにしておけば良かったのかもと思う今日この頃ですが（笑）、街乗りからサーキットまで楽しめる足としてこれはこれで気に入りました。でもそこまで硬いのはちょっとと思われる方にはコンフォートバージョンのほうが良いのかも。先日、空冷知りたい氏の日本仕様（正規輸入品）に試乗しましたが、ここまで硬くありませんでしたので、正規品はコンフォートベースかもしれません。

思えば純正ショック＋Ｈ＆Ｒのスポーツスプリングのバランスが悪く、高速道路の継ぎ目でボディが"ドスン・ドスン"と揺れていたのが、"ドスッ・ドスッ"となっただけでも納得です。夜の高速を走っていると、後ろから迫ってくる車のライトが継ぎ目で揺れるとき、"ユラユラ"か"チカチカ"かでどんな車が来るか想像できますよね、そんなあなたにお勧めの逸品です（爆）。