2020年10月11日
SVXとコスモは90年代初頭に登場、商品企画はバブル期。コスモはネタ満載だ。エアコンは左右、上下の温度設定が可能。車内LAN,GPSユニット、マルチモニター、内装の皮革は耐候性が無い、つまり野外に放置では無く、光の当たらない車庫 to 車庫、大袈裟に言えば、舞踏会の革靴であって、ヘビーデューティではないから高価な皮革は炎天下では逝かれる。バリバリ、傷み易く擦り切れる。分かり易いバブルだ。
他にも幻としては、液晶シャッターを利用して暗明をコントロールできるサンルーフが企画されていた。ヒューズのみが残存だ。
SVXは派手なものは無いが、いかにもスバルらしい記事が過去にあった。当時の車両課長?がインタビューに答えていた。
SVXはフラッグシップとして作ったからエンジンのハウジングの厚みが充分取れている。
ランカスター6と比べても充分厚みがある。
スバル史上最高のシャーシだ。
測定しても分からないが、乗った時の何とも言えない感性が違う。
SVXの話しを聞くとオーディオの世界でダイキャストの削り出しの発想にも似たような感じがする。
物量を投入するのは古くからの基礎技術で20世紀で終了している。何方もフラッグシップの元生産された貴重な車である事は確かだ。
Posted at 2020/10/11 13:06:01 | |
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2020年10月11日
コスモには80年代後半の最先端技術である車内LANが導入されている、多重伝送システムで電子機器を統合管理するTWSユニットのCPUで制御している。従来の物理的な配線を半分以下に抑えている。
所がTWSユニットは
運転席足元の熱が厳しい場所に直付けされている為、SVXのエアコンアンプ以上にアルミ電解コンデンサの液漏れで基盤を侵食し不動となる。SVXのABS ECUのように固体電解を使っていなかったのが惜しまれる。
分厚い樹脂コートが災いし、漏れた液が銅箔をかなり溶かしているので修理の成功率が低い。
電装屋さんは単品の不良を治す事は出来るかも知れないがPWM符号方式のマイコンがパーキングブレーキ スイッチを入れた時から出るエラーが熱に依るコネクターや配線の抵抗なのか、機器の故障なのかを解明しなければならない。何をやるにしてもメチャクチャ時間が掛かる。機器に到達する迄内装剥がしたり。もはや経済的に現実ではない。極めて低走行の個体以外は維持が難しいだろう。内容はバブル期フラッグシップに違いない。
Posted at 2020/10/11 12:04:54 | |
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2020年10月10日
3ローター車 20Bエンジンは静粛性に富むとあるが、普通の中古車は結構な振動があるはず。僅か5年で3600台余りを生産中にエンジンマウントを3回変えている。つまり4種類もあった。初期の物は2/3位迄潰れてしまう。その後も採算度外しで変えなければ行けなかった。排熱が原因だけでは考えられない。謎、最期の一年半位は殆ど売れていない。最後は過去の余ったパーツを組み合わせた訳の分からないグレードを作り格安で販売だから初年度で直ぐ問題発生、2年間で3回も作り直した事になる。ボールジョイントも5万キロで擦り減りガタガタとなる。開発費用と生産台数を割ると2000万円以上になるそうだ。かつての親会社フォードから派遣されていた役員はこぞって程度の良い中古車を持ち帰ったそうだから、最高の中古車はアメリカにあるかも知れない。
博物館に飾って欲しいね。20世紀の混迷した技術遺産として。
Posted at 2020/10/10 14:26:42 | |
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2020年10月10日
3ロータエンジンは静粛性に関しては12気筒に匹敵する。日本の税法上は排気量の1.5倍、つまり3000ccだが
理論的にはほぼ2倍の4000ccのターボエンジンだ。レシプロに比べ熱効率が悪いので、それ以上なのかも知れない。これを象徴するように標準でインタークーラーが3基ある。ATFクーラー、エンジンオイルクーラー、ターボ用吸気クーラー。油冷エンジンと言われる程排熱が多く高い。マップを変えただけでも400PSになる。
それ故故障に依る不調を招く。コネクターの金属は伸び縮みを繰り返して、錆びて抵抗を持つ。セルは動かなくなるし、新品のバッテリーでもハザードを点けると暗い。負圧を利用したバキュームホースはカチカチになり裂ける。熱に対するノウハウがなかった。
一方、配線はLANだし、CDチェンヂャーとGPSユニットのあいだは光ケーブルだ。モニターはブラウン菅でこれ又熱のせいで電源基盤がいかれ、垂直回路が行かれる。なんせぎゅうぎゅうに押し込んである。
LANでタッチパネルなのにブラウン菅で消費電力も大きい。
後輪にはサブダンパーがあり、ショックアブソーバーは
左右で4本あるのにボディー剛性が低い。
全てがチグハグと言うか、過渡的な要素満載だ。
ECUの能力も低くて制御はアナログ主体、しかも熱源の近くに直付け。圧縮がロータ毎に下がる方向なのに負圧を利用した制御。定格通りであれば全て素晴らしく機能するのだろうが、劣化すると原因はブラックホールとなる。
生き残る訳無いが技術遺産とすれば最も貴重な車かも知れない。
でも魅力は十分ある。同乗者は言う、
この車 飛ぶんじゃない?
Posted at 2020/10/10 09:07:58 | |
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2020年10月09日
ユーノスコスモは80年代に多く採用された負圧を動力とした制御をとり入れている。コスモの生存枢密院が少ない理由の一つだ。コスモは可変廃棄でマフラーから排気弁が付いている。エンジンから最高部迄負圧を引っ張っている。マフラーは水蒸気で錆びやすい。こんな所へ排気弁を設計したら固着してしまう。シーケンシャルターボの切り替えにもソレノイドだらけで、その分負圧ホースだらけで交換が必要。排熱が半端ないからもう何処が悪いか良く分からず全部交換となる。
こうして不調は整備士のメカ修理の範疇を超える作業になる。一方SVXはECUに依る電動だし、基盤も複雑ではないし修理もしやすい。基本設計移り変わりの谷間のよいな存在に見える。現行の車じゃ複雑、緻密な基盤で修理できないのが大部分だろう。アッセン毎の交換しかない。
結局、SVXは70年代、80年代の車と共に生き残るチャンスが大きい車だろう。現行車は将来的にスクラップしか無い。
Posted at 2020/10/09 20:08:23 | |
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