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JIN.JINのブログ一覧

2006年02月27日 イイね!

LAP5 デビュー

兵庫県 西脇市。東海地方で生まれ育った自分にとって
多分一生訪れることは無かったであろう町。
2002年シーズン、レース活動を開始した私とチームのメンバーは
幾度と無く深夜の高速を乗り継ぎ、この町の健康ランドに泊まり
宿のすぐ前の居酒屋で沈没することになるのである。

セントラルサーキットは、2本の直線をアップダウンのある
タイトコーナーで繋いだコースだ。最高速からの
フルブレーキングで飛び込む1コーナーがパッシングポイント。
アットホームな雰囲気でレース初体験の自分には丁度いい。
なーんて余裕かましてられたのも前日練習まで。予選が始まり
コントロールタワーに「計測中」の看板が出るとみんな
殺気立って迫ってくる。
「ひえ~!ごめんなさーい」てな感じ。
それでも真ん中あたりの10位のポジションは上出来だ!
フォーメーションラップからグリッドに付くとき、マーシャルが
イエローフラッグをグルグル華麗に回転させてるのが
カッコいい。
息を止めてグリーンランプを待つ。(この年までグリーンが
点いた。)
スタート!軽いホイールスピンから1台かわしてなおも前の車に
迫る。「いける!」
前車のブレーキランプが点いても1呼吸待ってからブレーキ!
アウトから一気に並びかける。
「わきゅきゅきゅきゅ~!」
当然曲がりきれるわきゃあない。かろうじて後続車が
避けてくれたもののコースアウトギリギリからフラフラ復帰。
世の中そんなに甘くないと実感したのでした。
デビューレースのリザルトは13位。
この年、結局第3戦までは13~14位辺りをウロウロするの
でした。

ところが、軽自動車のレースでさえ思うようにいかない新米
レーサーは、無謀にも新たなチャレンジをすることに・・・。
そう、あの日1300㏄のエキゾーストサウンドで魂を揺さぶられたフォーミュラカーレースのエントリー締め切りが迫ってきて
いたのでした。
                    つづく

Posted at 2006/02/28 00:54:11 | コメント(9) | トラックバック(0) | 日記
2006年02月26日 イイね!

LAP4 チャンス!

3回の筑波詣でにより、2001年シーズンは無事終了した。
ヤレヤレと思う間もなく、再び召集。
「来年は担当地区の先頭に立ってレースを盛り上げるべく
各社所有のレース車両を活用し、どうしたこうした・・・。」
はいはい、わかっておりますよ。この日のために幹部会議
で熱弁をふるって社内チームの結成を承認させたり、
ひそかにA級ライセンスを取ったりしてたんだから!
流れはこちら側、あとは2002年シーズンの開幕を待つばかり。
華麗に最終コーナーを抜ける自分が目に浮かぶ!
ここでハタと気が付いた。「ヒール&トウ出来ないや」
レースに出ようなんて人は大抵、峠や港に通った経験が
あるんじゃなかろうか?
幸か不幸かそういった経験を一切持ち合わせていない私は、
大慌てで筑波通いを始めた。
片道4~5時間をものともせず、可能な限り通いつめた。
すると、ひとりで来て軽自動車でヨロヨロ走ってるのが
気になるのか、アドバイスをくれる人が現れた。
筑波でのタイムアップのポイント、FF車の走らせ方、
レースでの駆け引き、彼の言うとおりに走るとぐんぐん
タイムがあがった。
この出会いがなかったら今は走っていなかったかもしれない。
なにも知らなかった1営業マンが少しだけレーサーらしく
なってきた。

自分のタイムをシーズン中のリザルトに当てはめる。
「おおっ!結構いけるじゃん」
悲しいかな、ターボ車のラップタイムが冬場には大幅に
短縮されることはまだ知らない。
それでも筑波はバッチリとなったころ2002年の概要が
発表される。
「東海地区以西のディーラーは兵庫県で開催される西日本
シリーズに出てちょーだい!」
「へっ?セントラルサーキット?どこよ、それ?」
                        つづく
Posted at 2006/02/27 00:26:50 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2006年02月25日 イイね!

LAP3

自動車関係の仕事に就く者は大きく
2種類に分かれる。
車が好きで好きでたまらない、自分の愛車には
うんと手をかけるタイプと、できれば休みの日には
運転すらしたくないタイプである。
自分は後者であった。バイクこそ乗ったりいじったり
はしていたが、こと車に関してはあくまで商売の対象
でしかなかった。
当然、自動車雑誌も熱心に読んだりはしない。(特に
X氏がどうしたこうしたいうのは!)
そんな自分が自動車雑誌チームのピットクルーとして
レースに参加することになった。クラスは市販の
軽自動車を最小限のレース仕様にした入門クラスだ。
当日やってきたドライバーは若手編集部員。彼は
着くなりおもむろにバッグからあるものを取り出した。
「初心者マーク!?」
「ボク今度の企画でAライ取ったばっかなんですよ。
サーキット走るのも2度目かなあ。」
はいはい、遠慮しなくていいですよ。あなたの乗る車の
ホイールナット締めたのも初心者マークのメカニック
ですからねえ、とはもちろんこの時は言わない。
8月の太陽のもと、真新しいレーシングスーツを
着込んだ彼がマシンに乗り込み、4点式のベルトで
ガッチリ締め上げる。
ピットロードに整列した各車は陽炎にゆらいで
やる気マンマンだ。
で、実際こっからが長い!ちっともコースインにならない。
そのうち彼のヘルメットのシールドが曇り始めた。
「大丈夫っすか?」「あっ、暑いっすねえ」
ここではたと気付いた、「この車エアコン付いてんじゃん」
「コースインになったら切って下さい。忘れずに!」
「ありがとう」
そして彼は快適にコースインを迎え、快適に予選を走りきりました。そう戻ってきた車のエアコンスイッチはしっかり「ON!」
予選にのぞむドライバーがいかにテンパッてるのか、この後
自分もイヤというほど体験することになるとは、この時は
思いもよらないのでした。
                     つづく
Posted at 2006/02/26 01:09:33 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2006年02月24日 イイね!

LAP2

ジューンブライドと言う言葉のとおり6月は結婚式が多い。
2001年のその日も私は同僚の結婚式で奈良にいるはずだった。
「美味いもん食ってたんと飲むぞー」という思いは、くだんの
上司の一言で崩れ去った。
「研修で出張、今度は筑波な」
バイクに乗っていた私は「筑波サーキット」という名前位は
知っていた。しかし、それがどこにあってどうやって行けばいいのか?そこで一体何をやらされるのか?不安一杯で茨城の
とあるローカル駅に降り立った。
「フォーミュラ?」「ワンメイクレース?」「ピットクルー?」
???なまま、否応なしに刺激的な3日間が始まった。

分からないながらも教わりながらレースメカニックの真似事を
する。ドライバーも真剣だ。そりゃ200キロ以上で走るのは
自分なんだから素人にまかせっきりには出来ないよねぇ。
でも3日目になるとこっちもいっぱしのレースメカ気分で
「エアOKです」なんて調子。すると相手もきっと錯覚しちゃうんだよね。

ドライバー「ダンロップ下でリアが落ち着かないんだけど
      セットどうしよう?」
 私   「あ~ダンロップ下ですか。う~ん」

おいおい、そりゃ無理というものです。だって今だから
言えるけど、この時点じゃダンロップ下が右に曲がってんのか
左に曲がってんのか知らないんだもん!

でも、そんな自分のチームの車が全開のエンジン音を響かせて
最終を立ち上がってくるのをピットで見てると、ほんとゾクゾク
を通り越して涙が出そうだった。
思えばこのとき自分の中で何かが変わり始めたのかも知れない。

更に私は、同時に開催された軽自動車のレースを見て
「これなら自分にも出来そうやん!」と思ってしまったので
ある。
会社に戻ってから真剣に眺めるワンメイクレースのパンフレット
にはこうあった。「見るレースから参加するレースへ!」
完全に乗せられてるやんオレ。
                       つづく

Posted at 2006/02/25 00:15:25 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2006年02月23日 イイね!

LAP1

なりゆきで始まったこのページ、車やレースのこと
思いつくままに書いてゆけたらいいなぁと思ってます。
まずはこの世界にはいるきっかけから・・・。

今をさかのぼること5年前2001年のある日、自動車販売会社で
営業をする私に上司がひとこと、「おまえバイク乗るから
ヘルメットあるよな、それ持ってメーカー研修な」
え~、退屈な研修かよ、勘弁してよ~。という気持ちを
見透かしたように「なんか面白い車乗っけてくれるらしいぞ」
ん~、なんじゃそりゃ、と思いつつ向かった浜松駅前には
スーツ姿にヘルメットを抱えた怪しい集団がウロウロ。
そしてバスに押し込められて連れて行かれたテストコースに
そいつらは並んでいたのでした。
「うわ、F1みたい」(そのときは本気でそう思った)
技術者とおぼしき人が「バイクの隼の1300㏄のエンジンが
なんたらかんたら・・・。」
誰も聞いちゃあいない。みんな自分がF1パイロットになった
気分で遠い目をしちゃってる。そして直後の試乗で自分が
シューマッハで無いことを思い知らされるのでした。
「まともに発進出来ん!」リヤウイングを押してもらって
やっと走り出しても、肩に力が入って直線でさえフラフラ。
同時に試乗した軽自動車のレース仕様では見慣れたインパネ
周りに妙にホッとしたのを覚えています。

新しく何かが始まろうとしている、退屈でない何かが、
そんな思いで全国に散った我々に再び召集がかかるのでした。
次の「研修」の場は、筑波サーキット。

Posted at 2006/02/24 00:39:34 | コメント(4) | トラックバック(0) | 日記

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35歳を過ぎてからモータースポーツに目覚めました。 今でも走るたびに新たな発見があります。 さぁ、次はどこ走ろう!
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