ATF&フィルター交換
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1.今回の役者
●工具
①ソケットレンチ、エクステンション(40cm位)、各サイズソケット
・・・メートル規格サイズで 8、13、15、18、19mm
②メガネレンチ・・同上サイズ ギヤ付きラチェットタイプがベター
③ヘキサゴン・・メートル規格で8、10mm
④トルクス・・・40# *ビットタイプで別途ビット対応ミニラチェットと組合せるのがベター。
⑤ジャッキ、ウマ
*当然D3の重さに耐えうるもの。ウマは一点の実荷重が0.5t以上掛かるので、呼称1t以上がベター。ジャッキは車載ジャッキでも可。
⑥サイフォンガン
*シャンプー等の空ボトルを洗浄して、ホムセンで5Φ程度のビニールチューブと組合せても良いです。
⑦廃油受け
●有れば便利且つ交換精度向上
①温度計
*細長いもの、出切ればセンサー部と表示部が分かれているモノが便利
②水平器
③ブルーシート
*アタシの例のように油で汚すことは恥ずかしい・・・、大事なガレージの床を養生しましょう!大きい段ボールでも可
●材料
①純正ATF 5リットル(5リットルだと、作業中のロスが多いと足りない場合あり・・。いっそうの事6リットル準備して、残ったらその残量分だけを更に更新するのも良いかも)
②純正オイルパン 1個
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2.車輌水平確認
水平器でクルマの水平状態を確認。
・・・と言っても・・・、何処の部分が水平ならば良いのか?
悩んでも仕方が無いので、フレームを基準としました。
*シャシーフレーム長手のメーンバー中央部と幅方向のクロスバー中央部の双方を確認。
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3.補器類の取外し
ATFとフィルター交換作業に取り外しが必要となったパーツ群。
作業の所々で取外しが必要と判明したパーツも有り、これから出てくる写真の一部に、これらのパーツが未取外しの風景も有ります。
マニュアルが無いから仕方が無いか・・。
①クロスメーンバー (レンチサイズ 15、18mm)
*クロスメンバーに固定されている排気センサー配線ブラケットを8mmレンチで事前に取り外します。
②マフラー右側中間パイプ(エンジンシリンダー右バンク側分) (レンチサイズ 13mm、マニホールド接続部はエクステンション必要)
*2箇所の排気センサーを予め取り外します。
③トランスファー 支持固定ブラケット (レンチサイズ 13mm)
④マフラーウェイト (レンチサイズ 19mm)
⑤ATオイルパンカバーとそのステー(レンチサイズ 8mm)
⑥エンジンアンダーカバー(レンチサイズ 13mm)
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4.廃油
AT廃油状況の図。
ドレンは10mmの六角穴(ヘキサゴン)ボルトを開放。
*写真中央に、丸い形をしたトランスファーのブラケットが残っていますが・・・、後工程のオイルパン交換作業に邪魔になる事が判りました。予め外しておきましょう。
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5.フィルター内蔵オイルパンの交換
トルクス穴ボルト。40#のトルクスレンチを使用。
ボルトを全て外した後、オイルパン本体を外すのは少々コツがいります。
直下に降ろそうとすれば、フレームに干渉し、横に引き出そうにもオイルパンの「サクション筒」がAT内で引っ掛り・・、非常に困難です。
*写真に写っているマフラー中間パイプは作業に干渉する事が判明、後になって取り外す事になります。
ジャッキでトランスファーを持ち上げると、AT部も一緒に持ち上がり少しは楽になります。そして知恵の輪みたいにして取り外します。
まぁ、古いパンはもう使わないから「サクション筒」を”バキッ”と折っても良いかも。
但し、この場合後戻りは出来ませんので。
新しいオイルパン取付けは、この逆の手順で。
取付けには、この「サクション筒」をフレームの隙間を潜って、AT内部に押し込まなくてはなりませんが、折らないように気をつけて。やはりトランスファーをジャッキで持ち上げたり下げたり良いポジションを見つけて・・。いいとこにきたら、この「筒」は若干弾力範囲内でやさしく指で押し込んでしまいましょう。但し、やさしく、やさしく、折らないように・・。
オイルパン取付け後、マフラー中間パイプを復旧。
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6.ATF給油
必至で撮ったATF注油の図
フィラーは六角穴付ボルト(ヘキサゴン)の8mmを使用。
エンジン停止状態でフィラーから溢れるくらい迄ゆっくりと給油。
その後エンジンスタート。ATFがポンプに吸われ、パン内のレベルが下がるので、エンジンアイドリング状態で再度溢れるまで給油。
この時火傷に注意!
アイドリング状態で、各シフトに5秒以上保持しながらシフトチェンジする。ブレーキは確実に踏んでいる事!
再々度、ATFを溢れるまで給油。
*エンジンスタートの前に、中間パイプの復旧を忘れずに
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7.ATFレベル最終調整
温度計の先端をフィラー内のATFに接し、油温を監視。
40℃以上になるまで待つ。
40℃~50℃の油温で膨張したATFが、少し溢れ垂れてくればOK!
50℃を越えても垂れてこない様であれば、再給油し油温低下を待って再度同じ手順を繰り返し。
ここで50℃以上に高める事は不適だそうです。
この時、オイルパンからボコボコ聞こえます。
エアが噛む様です。
ですから一度、ココでレベル合わせた後、数km慣らし試運転によるエア抜き後、再度この方法でレベル合わせ&補給が必要です。試運転の際には、クロスメーンバーとトランスファーの固定復旧を忘れずに!
因みに、今回のアタシの例だと
1回目暫定レベル調整で3.7リットル、エア抜き慣らし後の2回目で約1.3リットルを追加、合計約5リットルを使用しましたが、こぼれや注入ポンプ内に残留してしまうロスを差引けば、実質4.7か4.8リットル程度の給油充填量だと思います。
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お約束の新旧ATF。
下抜きで3.8リットル、オイルパン残留が推定1リットル、計4.8リットルの廃油量。
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