ガラス窓ヘッドカバー その① 再鏡面仕上げ&取付け

去年までスプリンターに搭載していたエンジン。ヘッドカバーは鏡面仕上げ・・だった。今は腐食が進み、白い粉を吹いたようになっている。このままではドンドコと艶消し仕上げになってしまう。外して磨き、カローラに取付ける事にした。

腐食がひどい所はサンドペーパーで磨き、その後はピカールなどの金属磨き剤で全体を磨いていく。

お気に入りの金属磨き剤はこれ。アメリカのマザーというメーカーの物で、アルミを磨くのに特にイイ。ピカールより暗い、深い輝きが出る。

最後の決め手は酸化クロムによるバフがけ。更に深みのある鏡面になる上、表面に皮膜が出来て鏡面状態が長持ちするようになる。

磨き上げてカローラのエンジンに取付けた。このヘッドカバーは鏡面なだけではない。カムの上になる部分を切取り、ガラスをはめ込んであるのだ。10年以上前から去年まで、スプリンターで使い続けてきた。ガラスが割れたり、オイルが滲んだりのトラブルはまだ無い。構想5年、制作に4年を費やした・・4年と言っても、はめるガラスが粗大ゴミに出るのを待っていた期間が殆どなのだが。結局、いいガラスは出なかった。40cmの大きさがいるので、粗大ゴミで出た食器棚等にハマっている物では小さかった。ホームセンターで水槽のフタとして売られている物を買い、切って使った。

カムの回る様子を直接見る事が出来る。いつもながらその光景は感動的で見惚れてしまう。規則正しくシャフトが回り、カム山がリフターを押す。リフターは微妙に回転しつつ上下し、その下のバルブが絶妙のタイミングで開き排ガスが流れる。圧送されてきたオイルがカム内から各ジャーナル0.03mmの隙間を通ってヘッド内にあふれ出し、そのオイルはカム、リフターを潤して再びオイルパンに落ちていく。
自称、車好きの人がこのヘッドカバーを見て一言。何の意味があるの?、と。しかし、メカ好き、エンジン好きの人なら私の気持ちが解る人が少なからずいると確信している。

ヘッドカバーを交換したら、他の部分が汚れているような気がしてくる。実際、汚れているのだ。とりあえずプラグコードとディスキャップだけ、洗濯洗剤のアタックで綺麗にした。油汚れも酵素のパワーでよく落ちる。車をいじった後、ドロドロになった手をいつもアタックで洗う。ちょっと皮膚が溶ける感じはあるがさっぱりする。