5代目レガシィ(セダン)の写真が公開されました(関連情報URL参照)。
いよいよもって私のB4が(一応)現行型から
旧型にクラスチェンジする時期が近付いてきたわけです(笑)
新型が出るたびにお決まりのように拒絶反応を示して頭ごなしに叩きにかかる一部の偏屈な自称
スバルファンの方々はどう思われるのか分かりませんが、
世界的なライバル車と比較するとまずまず妥当な路線のモデルチェンジかな、という感じですかね。
エクステリアデザインは大きく釣り上ったヘッドライトとオーバーフェンダー状の処理が目立ちます。
プロトタイプのときはショーカーならではの過剰装飾もあってイマイチでしたが、
生産型はそれほどの違和感はないですね。
リンク先にある、走行シーンを斜め上から捉えたショットなどを見ると
全体的にはなかなかスタイリッシュにまとまっていると思います。
細かいところではレガシィセダン伝統の6ライトウィンドウをやめていたり、
最近のスバル車の例に倣ってサッシュレスドアから通常のドアに変更されていたり、
ドアミラーウインカーを廃止していたり、
ドアハンドルがグリップ式になっていたりするなど
新しい試みが見られます。
ただ、「どこかで見た臭」が結構漂っているのがちょっと残念かも(笑)
フロントグリルは現行モデルから引き継がれたデザインですし、
ヘッドライトも現行インプレッサの拡大解釈と見られるので間違いなくスバル顔なのですが、
サイドビューはV35/V36スカイラインセダン、リアはレクサスGS、
テールランプデザインはBMWをそのまま引用したように見えて仕方ありません。
リアバンパー下端部の処理も現行BL型の方が高級感があるような気がします。
もっともBL型(特にA~C型)のリアデザインは個人的にかなり気に入っていて思い入れがあるので、
余計にそう見えてしまうのかも知れませんが。
個人的な意見をもう一つ言わせてもらうと、最近のアコードやアテンザもそうなのですが、
フェンダー周りをオーバーフェンダー風に膨らませて
わざと目立たせる処理はあまり好きではないですねー。
特にレガシィのそれは余りにも張り出しすぎていて後付けオバフェンのよう。
今回全幅も大きく拡大しているわけですが、
そのうち結構な部分をこのフェンダーが占めている気がします。
機能的に何か意味があるのならともかく、デザインだけが理由なのだとしたらちょっと残念です。
デザインはある程度機能に基づいていてほしいと思います。
(別の懸念も生じてきますが、それは後述。)
それと、私のように若い人間はともかく年配の層がどういう反応を示すかが心配です。
年代が進んである程度耐性ができつつあるのかも知れませんが、
それでもダイナミックな新型レガシィのデザインに拒否反応を示すオジサンは
少なからずいるのではないかという気がします。
2代目は当時にしては比較的目立つデザインだったと思いますが、
レガシィは伝統的に落ち着いた、いい意味で地味なデザインを貫いてきていますし、
それが老若男女問わず受け入れやすかったからこそヒット作になったのではないかと。
それゆえに新型に対する年配層の反応が若干気がかりです。
あくまでも日本市場に限った心配事かも知れませんが。
ボディサイズは現行モデルより大幅に拡大されました。
現行モデルや、競合すると思われる同セグメントのライバルと比較すると…
(単位mm、WB=ホイールベース)
新型レガシィセダン:全長4735×全幅1820×全高1505、WB2750
現行B4(日本仕様A型2.0GTspecB):全長4635×全幅1730×全高1435、WB2670
アコードセダン(日本仕様):全長4730×全幅1840×全高1440、WB2705
アコードセダン(北米仕様):全長4940×全幅1845×全高1475、WB2800
アテンザセダン:全長4735×全幅1795×全高1440、WB2725
新型アベンシスセダン(日本未発売):全長4695×全幅1810×全高1480、WB2700
カムリ:全長4815×全幅1820×全高1470、WB2775
日産アルティマ(日本未発売):全長4820×全幅1795×全高1471、WB2776
アウディA4セダン:全長4705×全幅1825×全高1440、WB2810
VWパサートセダン:全長4785×全幅1840×全高1475、WB2710
BMW3シリーズセダン(本国仕様):全長4540×全幅1815×全高1440、WB2760
メルセデスCクラスセダン:全長4585×全幅1770×全高1445、WB2760
プジョー407セダン:全長4646×全幅1811×全高1445、WB2725
大雑把に抽出してみましたが、大体こんなところだと思います。
こうして見ると、新型レガシィは現行モデルに比べると確かにかなりの大型化ですが、
世界的に競合する車種と比較するとおおむねクラスの標準サイズであると言えます。
(北米アコードやカムリ、アルティマは完全に北米狙いのため全長が大きめ、
3シリーズやCクラスはこうして見るとコンパクトな部類になりますね)
新型レガシィで目立つのは全高の高さ。
今回抽出したモデルのなかで唯一1500mm台に突入しています。
全長およびホイールベースの延長によりリアシートの空間は大きく増しているであろうことが
写真からも読み取れますが、そこにこの全高ですから、室内空間の広さで勝負するのかも知れません。
現行型オーナーの個人的意見としては、
今のボディサイズは日本においてはジャストフィットなので
大型化されるのはやや惜しまれるところではありますが、
世界的な市場で戦うことを考えれば、クラスの潮流が大型化傾向にある以上
それに追随せざるを得ないでしょうし、仕方ないことと思います。
トヨタのように国内向けには5ナンバーのプレミオ/アリオン、
欧州向けにアベンシス、北米向けにカムリなどと作り分けることが出来れば理想的でしょうが、
スバルの企業体力を考えれば難しいでしょうから。
しかし日本市場に限って言えばこれは結構大きい問題だと思います。
というのも日本では全幅1800mmというのはひとつの壁みたいなものだからです。
立体駐車場で制限されるケースがあるのはもちろんのこと、
数値上のイメージで抵抗感を覚える人も
おそらくは年配の人を中心に少なからずいるのではないかと思います。
BMWがマイチェン後の3シリーズのドアハンドルを改良して全幅1800mmに抑え込んできたり、
トヨタがクラウンの全幅を頑なに1795mmで抑えたりしているのもそういった事情があるからでしょう。
先にオーバーフェンダー風の処理による懸念があると言ったのは、
こういった事情も含めてのことです。
ただ、今回発表されたのは北米仕様ですが、
レガシィの北米向けはすべて現地工場生産らしいので、
このボディは北米専用で日本仕様は小型化される可能性も考えられます。
実際、そのような噂もあります。
その場合はオーバーフェンダー部分を削り取った形になるのでしょうか。
それだとフェンダーが完全に無駄ということになって、それはそれで釈然としませんが…(笑)
北米仕様のエンジンは2.5リッターのNA(170hp)と同ターボ(265hp)、
および3.6リッターNA(256hp)。
3.6リッターは完全に北米狙いの排気量ですが、日本仕様には載るのでしょうか。
日本仕様はこのほかに2リッターを用意しないと販売がキツいかも。税制上。
ターボも2リッターに抑えるのか、インプAラインのように2.5にするのか気になるところ。
トランスミッションは2.5のNAに新開発のCVTが載るようです。
さすがにデュアルクラッチとはいかなかった(笑)
私の車の使い方のスタイルを考えるとおそらく新型レガシィは次期愛車候補には入らないと思いますが、
スバルの屋台骨を支えるモデルなので頑張ってほしいですね。
日本仕様は5月デビューとのことです。