2010年03月13日
ブレーキオーバーライド
北米でのトヨタ車暴走問題がいつの間にかだいぶ大きな騒動になっていますね。
個人的にはこの件はアメリカ側の政治的な意図が
多分に含まれているように思えてならないのですが。
特にわが国の現政権は割とアメリカ様にケンカを売ってる(と思われても仕方ない)ような
態度をとっている感じですし、それに対する報復と警告の意味合いが果たしてゼロかどうか。
その現政権の国土交通相は一緒になってトヨタ叩きまがいの発言をする始末。
日本の基幹産業の最大企業が半ば言いがかりじみた非難を浴びているところで
日本の政治家がその尻馬に乗ってどうする。
間違いがあったなら正すにしても、フォローには回るべきではないのでしょうか。
まあ政治的な分野は得意ではないのでそういう話はここまでにして、
タイトルのブレーキオーバーライドです。
ざっくり言うとスロットルとブレーキが同時に操作された場合にブレーキが優先される、
つまりアクセルとブレーキを同時に踏むとスロットルが閉じて制動が利きやすくなるというもの。
フォルクスワーゲン・アウディはかつて同様にアメリカで暴走事故を起こすとして
ボコボコに叩かれた経験があるので早期から搭載しているそうで、
他にも採用しているメーカーがいくつかあるようです。
実家のゴルフGTIにも恐らく搭載されているはずですが、
体感したことはないのでどんなフィールかは分かりません。
要するに普通に走っている分にはまずお世話になることのないシステムでしょう。
左足ブレーキを多用する一部ジャーナリスト等からは
瞬間的にエンジンがストールすることによる不満の声もあるようですが。
左足ブレーキの是非はここでは置いておくとして、
このブレーキオーバーライドは今回の件を受けて採用車種もどんどん増えることでしょう。
確かに万が一のことを考えればあるに越したことはないシステムかもしれません。
しかし「あればそれでOK」なのでしょうか?
今回の問題では、電子制御そのものに問題があるというのがアメリカ側の主張です。
しかし、ブレーキオーバライド自体が電子制御スロットルに依存するシステムです。
極端なことを言ってしまえば、万が一スロットルとブレーキオーバーライドの
双方のプログラムに問題が生じてしまうとまったくの無効になってしまうはず。
その時に車を止める術を知らなければ結局は同じことです。
つまり、ブレーキオーバーライドが装備された車であっても、
それが機能しなくなる可能性(限りなく低いと思いますが)を考えれば
セレクターをNに入れるなどといった手段は
依然としてドライバーは知っておかなければいけないはずです。
ブレーキオーバーライドを導入すればそれでOK、みたいな論調はNGだと思います。
よくあるアクセルとブレーキの踏み間違いに対する事故についても有効ではない気がします。
この手の事故では、ドライバーはブレーキであると信じたままアクセルを踏んでしまうと
よく言われており、ブレーキペダルにはかすりもしないようなので。
アメリカで取り上げられている暴走事故にはこういうケースも
相当数含まれているのではないかと思われますが…。
こうなるとブレーキオーバーライドが有効なのは
かなり限られたケースでしかない気がしてきます。
それよりフロアマット巻き込みなどの対策で最も有効なのは
アクセルペダルをオルガン式にしてしまうことでしょう。
オルガンのペダルのように床に支点があるタイプのアクセルです。
以前どこかのイベントに来ていたクラウンのパトカーの車内を見たところ
思いっきりゴム製のフロアマットがペダルに被さっていたことがありました。
クラウンのアクセルはオルガン式なのでそれでも大丈夫だったのでしょう。
もっともVWなどはオルガン式にした上でブレーキオーバーライドを導入していますが。
更に最も有効な手段があります。
それは3ペダルMT車に乗り換えることです(笑)
万が一スロットルのプログラムがいかれて車が急加速を始めても、
左足でクラッチペダルを踏むだけでOK!
なんて安全で分かりやすいんでしょう!
というわけで暴走が怖い人は今すぐ3ペダルMT車に乗り換えましょう(笑)
もっとも以前みんカラで電制スロットルMT車が狭い交差点を曲がっている途中で
急加速して壁にぶつかったという記事を見かけたことがありますが…。
ブログ一覧 |
雑記 | クルマ
Posted at
2010/03/13 18:42:17
今、あなたにおすすめ