
日本車、いや世界最強クラスの自称スーパーカーが実家に来てから半年が過ぎました。
走行距離は3000kmを越えたところ。
メーカーが「毎日使える」といったところで実際の使用頻度としては
やはりこんなところではないでしょうか。
納車直後にも色々と感想を書き連ねましたが、
それから半年、3000kmを経ての印象の変化などを書きたいと思います。
・Rモードを試す
GT-Rにはトランスミッション、サスペンション、
およびVDCにそれぞれ「Rモード」というものがあります。
これは最もハードな走行に適したモードで、
トランスミッションは変速スピードを最優先、
サスペンションはダンパーの減衰力がハードになり
VDCもスポーツ走行向きの制御に変わります。
このうちVDCは、万が一姿勢をくずしたらなまじ限界が高い車なだけにシャレにならないので
(FSWで盛大にスピンするR35を映した車載ビデオをYoutubeで見たので…)
それ以外の2つをそれぞれRモードに設定して高速道路を走ってみました。
感想はただただ「すごい!」の一言。
サスペンションのノーマルモードでも少なかった車体の無駄な動きがほぼ完全に消え去り、
高速でのレーンチェンジを行ってもブレずに狙い通りのラインをトレースします。
ほとんどスラロームのような動きをしてもまるで危なげない磐石の挙動。
さらに、ある一定以上の速度ではダンピングがしっかり効くRモードの方が
快適性が高いことが分かりました。
どれくらいの速度域なのかは秘密です(笑)
一度高速でRモードの走りを味わってしまったら、もうノーマルモードには戻せません。
トランスミッションのRモードはまさに電光石火。
左右の手でパドルを引けば瞬時にシフトチェンジが完了します。
サスペンションのRモードと合わせて使えばまさに無敵。
R35GT-Rがデビューした当時にインプレで「モビルスーツ」と表現していたのは
河口まなぶ氏だったでしょうか。
日本人なら誰もが一度はその名を聞いたことがあるであろう、ロボットアニメの代名詞
「機動戦士ガンダム」シリーズに出てくるロボットの総称がモビルスーツなわけですが、
たとえば世界中のスーパースポーツカーを全てモビルスーツとするならば、
GT-Rは間違いなくその中でも「その時代で最先端あるいは最高レベルの性能を持つ」(Wikipediaより)
とされる「ガンダム」の称号こそが相応しいと思います(GT-Rは量産車ですが)。
おそらく他車の目線からGT-Rの挙動を見れば「日産のGT-Rはバケモノか!?」と
驚愕するのではないかと思いますが、一方で
「(速いのは)そのGT-Rの性能のおかげだと言うことを忘れるな!」
と言われても私は何ひとつ反論できません(笑)
真の「ガンダム乗り」になるにはサーキットという戦場に出向かなければならないのでしょう。
しかしそのためにかかるコストがバカにならない気がするので(自分の車ではないし)、
私はせいぜい「B4式戦車」で頑張ることにします(笑)
・シフトショック
上記の通り高速に乗るたびに父も私もRモードを使うようになったせいか
単に距離が伸びたせいかは分かりませんが、
新車当時に比べてシフトショックが明らかに増大しています。
特に停止状態からの発進でクラッチが繋がる瞬間に「ドカン!」という感じの
ショックが出るようになりました。
恐らくクラッチ板が少し減ってきてクリアランスが変わったとかそんな所でしょうか。
そういえば5速から4速へのシフトダウンで微妙に何かが鳴くようなノイズも聞こえる気がします。
NHPCに持ち込めばトランスミッションの調整をしてくれるらしいので、
あまり酷くなるようだったらそれも検討した方がいいかも知れません。
やはり最高のコンディションをキープするにはDSGほどメンテフリーとはいかないようです。
・フロントリップ
みんカラユーザーでもある自動車評論家の五味康隆さんがご自身のブログで
「GT-Rのリップスポイラーは擦りまくる」的なことを書いていたのである程度覚悟していたのですが、
現在のところフロントリップは無傷のまま過ごしております。
とはいえ段差やスロープに対して気を使うのは相変わらずですが(笑)
・街行く人の反応
納車直後からそうでしたが、やはり注目度はなかなか高いですね。
特にスポーツ系のモデルに乗っている人はすれ違いざまにこちらを見ていたりします。
初回点検の時にディーラーの担当氏が引き取って自走していたら
下校中の高校生の集団が見るや否や「GT-Rだ!」と騒ぎ出し
携帯で写真を撮られたとか、父がガレージからGT-Rを出したところで
家の前を通り過ぎた小学生が引き返してきて目を輝かせていたとか、
「若者の車離れ」が叫ばれるこの時代に嬉しくなるようなリアクションを掘り起こす力もあるようです。
やっぱり男の子はそうでなくてはいけません(笑)
かと思えば、この前給油しに入ったGSで若い男の店員さんが
先輩と思しき店員さんに「これGT-Rっすか?」「速いんですか?」とか質問してるのが聞こえて、
「おいおいGSで働いてる若い男がGT-Rを知らんのかい」と悲しい気持ちになったりもしましたが…。
・余談:GT-Rから自分のB4に乗り換えると…
まるでB4がライトウェイトスポーツです(笑)
実際200kgは重量が違いますし、車体も全幅にして約15cm違うので
体感的にはかなり小さく軽い車に乗り換えたようです。
重さをものともしないGT-Rではありますが、重さが消えるわけではなく
動きそのものにはやはりどこか重量感が付きまとう事を実感します。
やっぱり「モビルスーツ」だ(笑)