2009年06月30日
今どきの車は慣らしなど不要と言われるようになり始めてからもう結構経ちますが、
そうは言ってもやはり新車でいきなり全開にするのは気がひけます。
それに、これは父が某高級輸入スポーツカーの正規ディーラーマンから聞いた話だそうですが、
同社の代表車種の標準エンジンと高出力版エンジンの比較をした雑誌のインプレでは
標準版の方がスムーズで気持ちいいといった書かれ方が多かったそうです。
件のディーラーマンもテストに使われた広報車に乗って同じ感想を抱いたとか。
ところが後日、長年同社のスポーツカーに乗ってきたオーナーが
丁寧に慣らしを行ったハイパワー版に乗ったところ、
慣らしも済む前から不特定多数の人間にブン回された広報車より
断然エンジンの回転フィールが滑らかで吹けが良かったとのこと。
これなら断然ハイパワー版の方がいい、と思ったそうです。
インプレを多数掲載しているcarviewのブログサービスでこんな事を言うのもナンですが、
雑誌などのインプレにはこういう裏がある可能性がありますので鵜呑みは危険だと思います(笑)
ジャーナリストそれぞれの好みによるバイアスも完全には除去できませんからね。
やっぱり車は自分で走らせないと分かりません。
というわけで、前置きが長くなりましたが慣らしがてら走らせた感想を個人的につらつらと。
・エンジン
以前乗った時は少々騒音の侵入が大きめに感じましたが、思ったより静かです。
場面によってはポテンザRE050Aのロードノイズにかき消されてほとんど聞こえません。
音質はB4のそれより乾いた感じで、消えたはずのドコドコ音がわずかに混じっている気がします(笑)
低~中回転のトルクはB4がいじってあったことに加え
圧縮比もB4より落ちているので少々細めという感触がぬぐえません。
慣らしで徐々に回転を上げていくにつれて元気になりそうな雰囲気が増すので
基本的には高回転型とみて間違いなさそう。早く上まで回したいです。
回転自体は慣らしていなくてもスムーズな感触。
・シャシー
B4と比べて一番大きく進歩したと感じるのがここです。
乗り心地は良好で、荒れた路面でもサスがよく動き、突き上げも十分抑えられています。
ワインディングを軽く流した程度では特にリアサスが印象的で、
4輪がバランスよく仕事するようになった感じです。
以前乗ったGDBFと比べてもまったく違います。
ステアリングギア比が速めのためヨーが出るのは速いのですが、
リアサスの横剛性が高められているのか、
リアが負けずしっかり追従してきて全体的にスタビリティが高く、
コーナリングスピードも段違い。
タイヤが245サイズなおかげもあると思いますが、
ネオバAD07を履いていたB4よりRE050のGRBの方が安定して速く曲がれると思います。
高速でのリアの落ち着きもB4よりよく、ダンピングが効いてフラットな乗り味です。
あらゆる場面でB4より安心して速く走れそう。
強いて言えばアクセルオフ時のタックインが結構明確に出るので最初はちょっとびっくり。
とはいえ前述の通りリアの安定性が高いので急激に巻き込むような動きは出ず、
DCCDをAUTO-に設定すればかなり低減します。
さらにB4にはなかったVDCもついているので安心感さらにアップ。
・トランスミッション
ライバルが最新のツインクラッチを搭載しているのにこちらは古典的な3ペダル6MT(笑)
とはいえ、MTとしてはかなり良いと思います。
節度感があり、短いながらも適度なストロークがあるため操作しやすく、フィールも良好。
B4のときより速めのシフト操作がちょうどいいようです。
・ブレーキ
ブレンボの4ポットですが、初期はそんなに立ち上がりません。
でも力を入れればかなりグっと効きます。ペダルタッチもしっかり。
サーキット行くときはさすがにパッドくらいは交換しないとダメでしょうか。
・SIドライブ
まだIモードとSモードしか試していませんが、低回転ではほとんど差がありません。
3000rpmあたりからSモードの方が力強くなる感じです。
アクセルをベタ踏みするようになればスロットル開度も絞るというIモードと
Sモードとの違いもよりハッキリするのでしょうか。
電制スロットルのフィールはB4より新しい分洗練されているように思います。
S♯モードはどうなるやら。
・DCCD
これもまだ本領発揮するような走り方をしていないのでよくわかりませんが、
AUTO-に設定するとタックインが弱まるので山間部の高速道路をダラーっと流すときは
この方が精神的に楽ちんかも知れません(笑)
慣らしが終わったらいろいろ試してみたいですね。
・室内
内装の質感は正直言ってレガシィにはかなわないですが、
もともとそんなに内装にこだわるタイプではないので…。
しかしステアリングのホーンパッドの「STI」マークはちょっと大げさですし、
周りのプラスチックの質感もあまり高くないので微妙…。
センターコンソールのSTIマークも別にライトアップしなくても(笑)
シートはオプションのレカロにしました。
純正とはいえさすがレカロ、ホールド性もよく長時間乗っても疲れません。
助手席によく乗る友達にも好評でした(笑)
シート高もノーマルながら低めでスポーティ。
ステアリングにテレスコがついてB4より自分好みのポジションに合わせやすくなりました。
リアシートはB4の方が快適性高そうですが、その辺は割り切った選択なので気にしません。
不満点はドアミラーの折りたたみ操作スイッチに夜間照明がないことと
スマートキーのスロットがないことです。
キーの置き場はいずれ何らかの形で考えたいところ。
・取り回し
B4より200mmほど短くなりましたが、全幅は65mmほど広くなり、
最小回転半径もわずかに増えたため大差ない感じです。
今までセダンだったのがハッチバックになったためリアの感覚が未だに掴みきれません(笑)
・その他
試乗車で鳴らした純正ホーンがあまりにもショボい音でガッカリしたので
BL/BPレガシィ純正のホーンを納車前に取り付けてもらいました。
ちなみに新型レガシィのホーンもかなり残念な音色です(笑)
任意の回転数でランプが点滅するとともにブザーが鳴る(切るのも可能)
レブインジケーターがついているので慣らし中の回転数制御も楽?
B型よりカット機能がついたというヒルスタートアシストですが、
今のところカットの必要には迫られていません。
ひとまずこんなところ。
少なくとも走りに関してはB4に負けない質感とSTIらしい性能を併せ持っていそうな雰囲気です。
慣らしが終わったあとがとても楽しみです。
Posted at 2009/06/30 22:52:30 | |
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