2010年03月18日
CR-Zはデビュー直後の試乗では普通の走りしか試せませんでしたが、
その後そこそこスポーティな走りを試せる機会がありました。
また、MTモデルにも少しだけ乗れました。
試乗車は前回と同じくCVTで、ヨコハマのアドバンA10?を履いており
BSのRE050Aを履いていた前回の試乗車とはタイヤ銘柄が違うだけでした。
まず前回試せなかった全開・高回転域のフィールですが、
レブリミットまで一応キッチリ回るものの、SOHCエンジンのため
DOHC VTECのような高回転域の痛快な吹け上がりやサウンドはさすがにないですね。
また、パーシャル時や低中回転ではトルクフルでツキの良さを感じますが、
全開にするとやはりスペックなりの速さでしかないかな、という印象。
日常走行で感じられる力強さから期待されるほどには全開時は速くないという感じです。
とはいっても一般的な1.5リッタークラスよりは速く、
2リッターNAの非スポーツモデルと同等くらいの加速はしてくれます。
コーナーではロール感が少なく、視点の低さとトレッドの広さから
しっかり踏ん張る感じがあってそこそこ楽しめる感じです。
ただ、少し横Gが残った状態できつめのブレーキングを敢行すると
ややリアの接地性が失われ気味で流れ出しそうな雰囲気がありました。
やはり速く走るというよりはそこそこのペースで流す走りが合う車のようです。
ところでCVT仕様のアイドリングストップにはやはり違和感があります。
信号待ちなどでエンジンが停止した後、しばらくして再始動したと思ったら
一瞬だけエンジンがかかってまたすぐにアイドリングストップが作動するといった
よくわからない現象が何度か見られました。
また、発進時にブレーキから足を離した後すぐにアクセルを踏み込むと、
エンジンが始動して実際に走り始めるまでに一瞬のタイムラグが生じます。
実用上問題になるほどではないと思いますが、たとえば右折待ちをしていて
対向車が途切れた一瞬のうちに曲がろうとする時などにこれが発生すると
ちょっとドキっとしそうです。
次にMT仕様。
クラッチペダルはGRBに比べるとかなり軽めで、ミートポイントも分かりやすい感じ。
繋いだ瞬間の動き出しにはやはりGRBより300kg軽量なだけあって明らかな軽さを感じます。
ハイブリッドとMTの組み合わせですがこれといった違和感はなし。
発進も回転あわせも普通にできます。
シフトフィールは軽めで、適度な節度感があり、
妙な引っ掛かりなどもなくスムーズかつ素早いシフトチェンジが可能。
低中回転域の力強さはCVTでも感じられますが、
MTはよりダイレクトなので力感もちょっと上回る感じです。
SPORTモードにすると更にパワー感は割増で、
停止状態から発進して、全開にせずそこそこの回転で
ポンポンとシフトアップしていくような走りでも割とすぐに80km程度まで達します。
最近欧州車で流行の小排気量直噴過給エンジンと加速フィールですね。
ディーラーの方が言うには高回転まで回してもあまり速くないそうで、
やはり低中回転のモーターアシストが効いている領域を中心に使うのが
CR-Zの正しい走り方のようです。
狭いワインディングなどでは意外と速いかもしれません。
いずれにせよ、CVTよりMTの方が少なくとも体感的には速いです。
MTに乗れる人だったらMTの方が多分楽しめるのでは。
アイドリングストップの違和感もMTでは特に感じませんでした。
全体的には「走りに行くぞ!」と意気込んで乗る車というよりは
ちょっと出かける時の道のりをちょっと楽しんで走るための車という感じですね。
低中回転重視のセッティングもそう考えると納得ではあります。
ただ、やっぱりDOHC VTECの痛快の一言に尽きる高回転フィールを思い出すと、
エンジンがちょっと寂しいという思いは消し去れないところがありますねぇ。
いずれにせよGRBからCR-Zに乗り換えるようなことはないですけど(笑)
Posted at 2010/03/18 16:39:41 | |
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