東電の電力供給制限による交通機関の乱れで本日、自宅待機になってしまいました。
一応、駅まで行ってみたのですが、入場規制&すさまじい混雑で会社に辿り着くのいつになるやらと言う状態でした。(途中で連絡が入って撤退)
被害の大きさからみて、この1週間ぐらいはこんな混乱が続きそうな予感がします。
さて、私は東電と関係の深い会社に勤めておりますが、原発は想定外とは言っても柏崎刈羽の後だけに非常にマズイなと思っています。柏崎の後、福島でも耐震強度を引き上げて見直しを図っていたハズですし、絶対安全と言い切って結果がこれなので・・・。今のところスリーマイルまでにはなっていないようですが、正直完全に冷やせていない状態ですからまだまだ判らないです。
1号機、3号機とも炉心を覆う容器が剥き出しになってしまいましたから、ここが破壊ないし漏れにつながるようなことが無いよう、祈るばかりです。(鉛と鉄、コンクリートに囲われたここが最後の砦)
既にソーラーや風力に切り替えろなどと言う論調が出ているようですが、冷静に考えると現実問題としては今すぐには難しいでしょう。
日本の場合、国土が狭く、設置できる場所が限られています。これらで電力を賄うには発電効率が悪いため、大量に設置する必要がありますが、諸外国でこれらを設置している場所は砂漠とか人がいなくて広大な場所。日本にそんなところはありません。ソーラーは面積喰いますし、風力は風切り音の問題があって人家の近くには設置が難しいです。これらを海に設置しろと言う意見もあるようですが、台風銀座の日本列島でこれまた難しい問題といわざるを得ないです。雪国だと降雪対策をどうするかもありますし。
これらで原発一基と同じ発電量を得るには風車なら数千基、ソーラーなら山手線内を埋め尽くすぐらい必要。何より自然エネルギーなので天候によって発電量が変わると言う不安定さがあります。安全でクリーンなものであると判っていながら進まないのはこれらが障害になっている為です。
個人的には火力には戻れませんし、仮に原子力も止めるとするなら昔に立ち戻って「水力」か、日本の場合は「地熱」の有効利用が有望株かなと思っています。ただ水力も火力や原子力に比べるとかなり出力は落ちますから、結構な基数が必要ですし、地熱は本当に火を噴いた時、大丈夫かと言う課題も。だってマグマの噴出し口近くに作るってことは、その山は生きてるってことなのでいつ「ドカン」と来てもおかしくないですから。
原発と同等規模の発電量を得るには、現実問題としてはいずれも相当な数が必要になりますから、「コストが異常に高くなる=電気代UP」になって、我々の懐にも影響が出ます。理論でしかないですが核融合炉なら放射能汚染は無く、放射能廃棄物なども出すことなく、膨大なエネルギーを得られるらしいのですが、まだ理論上の話でしかなく、瞬間では発生させられるらしいですが、連続して発生させられないのだとか。
私の会社としては東電が儲からないと仕事が無くなってしまいますが、そうは言っても電気を効率的に使う見直しは絶対に必要ですね。
あと日本国内で周波数が50Khzと60KHzに分かれているの、いい加減何とかしろって!
これ、明治時代に東がドイツ、西がアメリカの発電機を使ったと言う過去の遺物の産物なんですが、未だにそれを引きずっていると言う笑えない現実だったりします。
今回、コイツの障害がモロに出た格好で、地震の影響の無かった西の方からほとんど融通供給が受けられない為、このような供給制限を行わなければならなくなった一因になっています。
50が北海道・東北・東京。60が北陸・中部・関西・中国・四国・九州・沖縄の各電力なのですが、周波数が違うとモーターとか電化製品の中には切り替え対応ができないものがあって、たとえば50のところに60の電気を供給するとモーターなどは回転数が、電化製品は発熱などが規定値より上がってしまって焼き切れたりする為、周波数を変換しないと使えません。一応、変換所がありますが確か最大で200万キロワットしかなかったかと。
北海道の最大発電量では東北と東京で不足している分は賄いきれませんから、損害が無かった西から提供してもらえればこの事態は避けられた可能性もあります。
この地震、様々な教訓を色々な方面に残しましたね。
今後想定される東海沖の地震でこれらが活かされて欲しいと思います。
Posted at 2011/03/14 14:05:46 | |
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