
試乗してきました!VMAX1700!
第一印象:「パワーと鉄の塊感」
YSPのお店に入る前に、デーンと展示してある試乗車を発見。
デ、デカイ…。ロー&ロングで車高は低いのですが、横幅、特に印象的なエアスクープ部分の幅が凄いです。 全体的に見ると先代MAXと同コンセプトで、「エンジンはデカく、他は小さく」。なんというか、「塊感」があります。「なるべく小さくギュッと圧縮しましたけど、この大きさになってしまいました」という印象。 逆にエアスクープ部は「これでもか!」というぐらい強調されています。(先代MAXのデザインをさらにわかりやすくディフォルメした感じですね)
ヘッドライトは単純な円形ではなく、横から見るとスラントされた形状です。でも前から見ると先代MAXのイメージが強く残っています。
先ほどから「先代MAX」と何回も書いていますが、これは個人的に(いや、Vmaxマニアなら皆そうか?)とても大事な事です。
ただしまず気になったのは外装色。 2012年モデルから「マットブラック(つや消し黒)」になったのですが、個人的には(あくまで「個人的」な感想ですよ!)気に入りません。
ヨーロッパの高級スポーツカー等で流行っているのかもしれませんが、昼間見ると黒というよりガンメタ、たまにブラウンっぽく見えます。 当然マット系の色はワックスも掛けられませんし、手入れも特殊なテクニックが必要とか… あとライディング中のダミータンクカバーに写りこむ流れる雲や木々も楽しめません。(これがけっこう好きなので 笑)
かといって塗装するのもイヤなので、(純正の、ヤマハが塗った塗装がいい!)2011年モデルまでの「メタリックブラック」色の外装セットを購入する事になります。
これは更なる出費になってしまいますが、仕方ありません。 まぁ車やフルカウルのバイクと違って「F・Rフェンダー」「ダミータンクカバー」の3点が外装なので、すべて替えても10万円ぐらいです。…って高っ! ヤマハさん、ここは選択式にしてもらっても良かったんじゃないの? 完全受注生産なんだし…。
しかしマットブラックはダミータンクの造形もはっきりわかりやすくしてくれます。
デザイナーが「金剛力士像にインスパイアされた」という通り、金剛力士像の筋肉表現、いわば「静の中の動」といった「力」を感じさせる造形です。エアスクープと共にムッキムキです。
説明が難しいのですが、この造形には確かにマットブラックが適している部分もありますね。
(質感も仏像っぽいかも。)
試乗の感想:「まさにインテリジェント・モンスター」
さて、いよいよエンジンをかけ、先導車とともにさいたま市内を走ります。
と、その前に跨った感想。
「よ!」っと車体を起こします。 車体のバランスがいいのか、あまり重く感じません。(重量は300Kg越えてます。) しかし、シート部の横幅がかなりあり、身長168cm、足の長さは決して長くはない部類の私(短足と認めろ)ですと、両足をつこうと思うと、つま先立ちになってしまいます。
片足ならなんとか保持できますが、かなり不安です。 これは私ですとローダウンシート(38,000円)が必要です。あぁ、また出費が…
では跨ったままサイドスタンドを外し…あ、あれぇ?サイドスタンドどこ? え?こんな場所? よいしょ、よいしょ、う~ん……すいません、サイドスタンド上げてください…。
結局店員さんにあげてもらいました… これはサイドスタンドを跨ったまま出し入れしやすくする「サイドスタンドエクステンション」(6,300円、どんどん購入額が増えていきます)が必須です。 お願いしますヤマハさん、国内仕様なんですから、日本人にあわせた設計をしてください。(これはワガママか)
排気音(アイドリング)は厳しい国内規制を(当然ですが)クリアしたモノで、先代MAX逆輸入と比べてしまうと非常にジェントル、言い換えれば外見に比べ迫力はありません。 でもやっぱりV4感はあります。 「ガルルルルルル!」という感じです。
先導車に付き実際街中をライディング。
「!?」 見た目とは裏腹に、非常に乗りやすいです。「10年振りのライディングがVMAX1700」という緊張感はすぐになくなりました。
3速にいれておけばオートマチック感覚ですし、ブレーキもよく効きます。 コーナリングもヒラリと(先代MAXに比べればですよ)楽にこなせます。 特に車体の重さも感じません。 意外でした。
これをどう捉えるかは微妙な所です。私のイメージする「VMAXらしさ」はこの時点では薄いです。
まぁ先代は「エンジンに車体・ブレーキ・タイヤが追いついていなかった」事からくる偶然ともいえる奇跡の乗り味でしたから、現在のテクノロジーではこれが正解なんでしょうね。
あと排気音もライディング中はいい感じです。 V4エンジンの鼓動もしっかり出ています。 「ドゥルルルル…」といった感じで、とても心地いいです。
さぁ、これからが一番体感したかった所。「加速」してみます。
道路状況を確認、先導車から距離を取り、加速体勢へ。
「クイッ」 たいしてアクセルは開けていないです。4000回転ぐらいでしょうか、しかし…
「グオォオオオオオオオオオオオオンッ!」
フワッとした感覚、まっすぐになる腕、狭まる視界、一瞬で近づく先導車のテール。
はい、ワープしました…。
思わず「ヒッ!」と声が出てしまいました。(恥
アクセルを戻し、よく効くブレーキで減速。
ヘルメットの中で笑ってしまいましたよ!
正体を現しました。これぞモンスターバイク、「VMAX」です!
「現代に蘇った魔神(マシーン)」です。
購入を決めた瞬間です(笑)
アクセルという手綱でこのモンスターに指令を下す。
指令を下すのは主であるライダー。自制心が試されます。
キャッチコピーの「インテリジェント・モンスター」、言い得てます。
注目度:「勘違い? いや、やっぱりこっちを見てる」
試乗は20分間ほどの短い時間でしたが、その間でも街中のドライバー、ライダー、歩行者の視線を浴びていました。
「あ、バカがいる!」といった感じの視線が気持ち良かったです。
当然の如く店員さんにサイドスタンドを下ろしてもらい、試乗終了。
エキサイティングな時間でした。
まだ契約のハンコは押していませんが、YSPの方と金額的な話も進み、購入が具体的になりました。
「荷物の積載性がない」とか「燃費が悪いうえにタンク容量15L」とかネガティブ面もありますが、先代VMAXもそうでした。実用性は捨てられているバイクです。
でもいいんです、それが「VMAX」なんですから。
Posted at 2013/06/22 22:36:53 | |
トラックバック(0) | 日記