2018末:90,701km。3,764km走行。
2017末:86,937km。2,892km走行。
2016末:84,045km。5,838km走行。
2015末:78,207km:2,207km/2ヶ月
2015年10月末、納車時76,000km。
移動オフィス。常に乗っています。
この手のクルマは中古で買うリスクが多いので、日常ユースの実態こそ安心材料かと。
滅茶苦茶お気に入りなのですが、色を変えたいこと、もう少し古い形式も乗ってみたい願望も芽生えているので、乗ってみたい方がいらっしゃればお譲りします。(整備してくれるガレージも紹介します)
1998年に登場したル・マンサーキットの名物コーナーの名を持つ「アルナージ」
1980年から長きに渡って生産されていた「SZ系」モデルの新型後継モデルである。
ベントレーは、「アルナージ」、ロールスは、「セラフ」。双方ともに、当時、買収先と決まっていたBMW製のエンジンを積んで発売される。
発売当初の「アルナージ」は、BMW製V型8気筒4398ccツインターボ付きエンジンを搭載していた。
過去の事例に基づけば、このモデルは、10年ほど生産されていたはずであるが、実際には、2000年で生産中止となる。
その理由は、ロールス社の買収にVWグループが勝利したからだ。
最終、ロールスの商標だけは、BMWが買収することになるから、話がややこしい。
まず、ベントレー・ブランドとクルー工場及び従業員を手に入れたVWグループがしたことが、BMW・エンジンを積むベントレーの生産中止だったわけだ。
そうして、「アルナージ」には、急遽、一旦生産中止となっていた、元のロールス製V8、6.75Lシングルターボ付きエンジンが積まれる。
これが、1999年10月に発表、2000年から発売された「アルナージ・レッドレーベル」である。
同時にBMW「アルナージ」は、「グリーン・レーベル」として改名、区別できるようにして2000年までオーダーは受け付けていた。
それも、2000年末には完全に生産中止となり、ベントレー4ドア・サルーンモデルは、なぜか、1959年から使い続けている伝統のV8を積む「レッド・レーベル」のみのラインナップとなる。
これは、一般的には、前代未聞なことであろうが、結果、「レッド・レーベル」は、「グリーン・レーベル」より売れた。
そう、、ベントレーファンは、多くの場合、あのV8エンジンのファンでもあったのだ。
一方、「セラフ」は、BMWの取り決めにより、2002年で生産中止、聖地「クルー」工場で、ロールスが作られることは、その後、なくなる。
これにより、「クルー」工場で生産される車、つまり、ベントレーの方が正道という気運が高まる。
更に、2002年、エリザベス女王が歴史上初めてベントレーのステート・リムジンに乗りパレードしたことによって、決定的に今後は、ベントレーこそ本流であることを世界中に知らしめた。
VWの大資本をバックに、2002年3月には、レッドレーベル(シングルターボ)をツインターボ化、「アルナージ・R」に進化させる。
翌4月には、スポーツモデル「アルナージT」を追加。
これにより、「アルナージ」は、2つのコンセプト分けされたモデルを持つことになる。スポーツ・サルーンの「T」と、ラグジュエリー・サルーンの「R」だ。
このモデルは、単にモデル名の変更のみならず、大幅な改良が施されており、それは、
・エンジンは、総計で50%が新設計、残り50%のうち、80%に見直し。つまり、それまでのエンジンの90%に改良が加えられている。
・「レッド・レーベル」に比べ、ボディ剛性が、57%向上
・エンジン・パワーは、「レッド・レーベル」の405馬力から「T」の場合457馬力/4300rpm89.29kgm/3250rpm
最高速:257km
0-100km:5.7秒
と、劇的に進化!
この時点で、「アルナージ・T」は、「世界最速4ドア・サルーン」の座に君臨する。
そして、2005年:フェイスリフトヘッド・ライトがボディ一体型にボディ剛性は、さらに、65%UP。
2007年:最後の改良
・排気量が、6747ccから「6761cc」に!
・4速ATからZF6速ATに!
・ターボ・タービンが「ギャレット」製から「三菱」製に!
・馬力は、457馬力から怒涛の「507馬力」に!
・トルクは、89.3kgmから怒涛の「102kgm」に!
・最高速は、257kmから怒涛の「288km」に!
・0-100km加速は、5.7秒から怒涛の「5.5秒」に!
2007年以降モデルは、見た目で分かる。
グリルに下に降ろすことのできる「フライングB」マスコットが付く。
このマスコット、新デザインで、以前と「B」の向きが逆になっている。
逆にしたのはある種正解で、本物「ベントレー」=1920年代の「WOベントレー」時代の「B」と同じ向きとなった。
これが、2009年で生産中止となった「アルナージ」の最終進化系モデルである。
その後は、「ミリュザンヌ」にバトンを渡すが、人気と評価は、未だに当モデルの方が高い。
「アルナージ」は、この「6速AT」となった最終モデルで、その集大成を見る事ができるが、07’~09’この間に新車を購入された方は極端に少ない。安価な「フライング・スパー」の全盛期であったからだ。