圧着した端子を過大な力で引っ張った場合どのようになるかを試してみました。
先ず、私自身が専門的な教育を受けている訳ではありませんので、誤った解釈をしているかもしれません。
その際は、ご指摘を頂けるとありがたいです。
また、取り急ぎの検証のため掲載写真のホワイトバランスの不揃いなどありますが、ご了承ください。

問題のハーネスから抜けたケーブルはこの状態でした。
コチラのケーブルを使って端子に圧着してみます。
ケーブルの先端は、一旦カットして皮膜を剥き直しました。
使用した端子はこちら。

社外アクセサリーライナー取り付けの際に、予備として多めに購入していて余ったものを使用します。
サイズはほぼ同じです。
しっかりと圧着します。
写りが良くはないですが、しっかりと導線に圧着した端子が食い込んでいるのが分かると思います。
また、導線の先端が端子を圧着した部分より先に出ている事が確認できると思います。
コチラの圧着工具メーカーさんの圧着サンプルを見て頂ければ正しい圧着がどのようになるのかは確認いただけると思います。
上記圧着サンプルでは更にの先端を折り返して圧着されてる様です。
横から。
防水ゴムキャップは通していますが、皮膜の部分は圧着していません。
この時点で引っ張って抜けないかのチェックを行います。
正常に圧着できていれば、先端部分の圧着のみでケーブルが抜けることはありません。
抜けるのであれば、圧着失敗です。
本来は違う意味もありますが、皮膜部分(今回は防水ゴムキャップも)の圧着は、皮膜自身の抜け防止のためと考えてもいいと思います。
それでもかなりの力で無理やり引っ張れば当然引きちぎれます。
今回は、ケーブルをそのまま引っ張っても無理だったので、電工ペンチのグリップにケーブルを書き付けて、引っ張りました。
文字通り引きちぎることになりますので、皮膜を剥いて圧着した導線の部分はこの様になります。
問題のハーネスから抜いた端子です。
見ての通り、圧着部分の先まで導線がありません。
圧着自体が不十分の様にも見えます。
当人が示しているカシメ状態の写真も同様です。
また、カプラ部分より端子を外そうと作業をしている際に、2本ケーブルが抜けました。
皮膜部分を圧着している部分を起こして防水ゴムキャップをずらして、導線部分だけで圧着している状態にします。
この時点で、導線部分を圧着している部分に影響が出ている可能性はあると思います。
その状態でケーブルを引っ張ります。さほど強くない力で抜けます。
導線部分もほぼ無傷です。
ケーブル部分を引っ張っていますので、皮膜が引っ張られ剥いている長さは実際に圧着した時よりも長くなっていると思います。
私が既に提示している写真も、当人が思いっきり引っ張ってもらったとされる写真のケーブルの導線部分にも大した損傷はありません。
この事から、ケーブルの加工を含め圧着作業自体に問題があると考えます。
パーツレビューでは、単に圧着不良としていますが適切な表現ではなかったかもしれません。
抜けてしまったケーブルに皮膜を剥いた部分と、実際に使用されていた端子です。
圧着部分と皮膜を剥いた導線部分を比べてみると長さが足りていない事が確認できると思います。
導線部分の圧着に問題がある場合でも導通テストはパスします。
導線部分を圧着していない状態でも、皮膜部分の圧着さえ出来ていれば引っ張りテストもパスします。
完成した後の引っ張りテストで問題が無いので、製品自体が問題ないとは言い切れない事も分かると思います。
Posted at 2020/09/10 17:12:32 | |
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