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2015年07月24日 イイね!

【必殺】ファンキー♪スタンド  第2話 『接客の極意』

【必殺】ファンキー♪スタンド  第2話 『接客の極意』皆、それぞれが情熱的に生きていた昭和末期。


そんな時代を忘れる事ができない男が、昔を懐かしみつつ書いてみました。
尚、内容には一部不適切な部分がある為、フィクションとしてお読み頂ければ幸いです。


ストーリーの概略としては、自分が16歳の頃、バイクを所有する為に働き始めたガソリンスタンド。。。
そこでの人間関係により、その後の人生が大きく変化するというお話しです。


舞台は今から約30年前の昭和60年。
場所は大阪市内の某所。
世の中の景気はこの頃から一気に加速し、2年、3年後にはバブル絶頂期を迎えます。



◆主要登場人物(今後 登場予定の人物も含む)

・所長

ガソリンスタンドのオーナー所長
髪型も七三分けの超真面目人間。
性格は非常におとなしく、温厚。

・奥さん

所長と対照的に活発で気が強い。
そして、性欲も旺盛。。。
若い従業員との不倫も・・・

・大木先輩

当スタンドの正社員
当時の年齢は20歳
かなりのヤンキー気質で、気が短く、暴れやすい
しかし、DCブランドの服を着こなし、常時数十人の女性を連れていたモテ男
愛用ブランドは、Y’s
東通商店街で女性に声をかけ、即ホテルに連れ込む事が出来るぐらいの『ナンパの達人』
10代の頃、無茶をした為、当時は免許取り消し状態



・松三郎先輩  

大木先輩と同じ中学の同級生であり、当時の年齢は20歳。

昼間は土木作業員をしており、夕方から夜までガソリンスタンドでバイトしていた人物。
中学を出て、すぐに土方の世界に入った為、言葉使いが悪く、見た目もパンチパーマで人相が悪い。
しかし、気が弱い側面があり、喧嘩が発生したりすれば、仲間を見捨てて逃げる事も多い。
女にはモテない。
非常にミーハーで、峠を攻める走り屋が流行ってると聞くなり、S130ZからEP71へ乗り換えるが、
実際にヤマを攻める事は無かった。

・デビル

当時16歳の私。
当時乗っていた、バイク(GSX-R400)の費用を捻出する為に、このスタンドで頑張って働いていた。
バイトが入っていない日は、平日夕方の六甲(芦有ドライブウェイ)や茨木サニータウン攻め・・・
土曜日の深夜から日曜日の早朝は、毎週の様に阪奈道路を攻めていたバイク大好き少年。


・西沢

デビルと同じ年齢(16歳)のアルバイト。
当時は真面目でバイクは原チャリすら所有していなかった。
ただ、数年後には所長の奥さんとの不倫・・・また店のレジ売上金着服が発覚し、クビになる。
【大阪】走り屋伝説の第2話に登場するジェミニ・ディーゼルに乗る男と同一人物。


・ナマちゃん

このスタンドの常連客。
当時19歳 大木先輩、松三郎先輩の1つ下の後輩(隣りの中学の1つ下)。
当時、スカイライン・ジャパンから、新車のAE86に乗り換えたばかりであり、
走る場所も環状から箕面へ移行・・・。
名前の由来は、ナマズのような髭。
血の気が多く、気に入らないとすぐに人を殴る。


・かっちゃん

このスタンドの常連客。
大木先輩、松三郎先輩の中学時代の親友。
当時は反社会的勢力の現役構成員。
見た目も非常に恐ろしく、会話するだけでも恐怖を感じるレベル。



・ジーコ

このスタンドの常連客。
大木先輩、松三郎先輩の中学時代の親友。
外車専門の塗装工場で働く職人。
しかし、客のフェラーリやランボルギーニーを無断で乗り回し、ナビオ前でナンパを繰り返す極悪人。
ギャンブル好きで、常に金が無く、あちこちで借金を重ねる借金大魔王。
だまされた女性は数多く・・・。
愛車はフルスモークの430セドリック。


・タオ

このスタンドの常連客 。
そして、大木先輩、松三郎先輩の中学時代の親友。
仕事帰りに原チャリ(ジョグ)で給油の為に登場する。
車には全く興味が無い男であったが、当時の大阪ディスコ業界では有名なダンサーであった。
ミナミにあった某ディスコの女性DJと同棲しており、デビルの人生を変えたキーマンの一人でもある。
29年経った現在でも付き合いがある人物。


・ユウ

このスタンドの隣りに住む、大木先輩、松三郎先輩の友人。
年齢20歳。
当時、別のガソリンスタンドで働いていた人物。
バイクで箕面を攻めていた過去を持つが、車では走り屋の世界に無縁であった。
女好きでディスコでのナンパはプロ級。
彼女が5人いてる状況でも、ナンパを続ける執念がある人物。
しかし、気が短く、一緒に行動すれば良くトラブルに巻き込まれる。
世の中の渡り方を私に教えてくれた、大切な先輩。


・ナリカミ

このスタンドの常連客。
大木先輩、松三郎先輩の2つ下の後輩(同じ中学の2つ下)。
この時、デビルの1つ年上の17歳。
当時の職業は、自称ホスト。
後輩から没収したFZ400Rに乗っていたが、転倒により全損になった為、どこかでパクってきた原チャリ(チャンプ)に乗っていた。
血の気が非常に多く、当時から彼の周囲には喧嘩やトラブルが多発。
しかし、ヤンキー女には非常にモテる。
この2年後、デビルと共に走り屋の世界に突入し、その後自らレーシングチームを立上げ、会長となる。
その後も非常に関わりが多く、デビルの歴史上における重要人物の一人。


・オギ

このスタンドの常連客。
当時30歳。
表向きは高級自動車専門のブローカー・・・。
しかし、反社会的勢力とのつながりが深く、この人が店に来ると必ずトラブルが発生する。
非常に厄介な存在であったが、数年後 妙なきっかけで再会し関わる事になる人物。
当時の愛車はカマロ。
ポケベルすら普及していなかった時代にショルダータイプの携帯電話を所有していた。

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第2話 『究極の接客』



ファンキーなガソリンスタンドで働きはじめて数週間が経過し、仕事にも余裕が出てきました。

 
余裕があると言う事は、仕事中であっても、つい余計な事を考えてしまうんです。

実は、この時期、ガソリンスタンドでの仕事に於いて、自分はささやかな楽しみを見つけていたのでした。


それは・・・


原チャリに乗ったギャルの給油をする事でした!


今から約30年前のこの時期・・・
まだ、原チャリはヘルメットが不要でした。
※1年後にヘルメット着用義務が発生


よって、髪をなびかせながら、ギャルが原チャリで疾走するシーンに強く好感を持った訳です。


ヘルメット不要のメリットは大きく、世の中は50CCスクーターブームでした。



この時代のCM特集↓を見て頂ければ、メーカー各社がどれだけ原チャリに力を入れていたかわかります。


特にスズキのCMなんて、とんでもなく金がかかっていましたよ。。。




どうですか?

ズズキのLOVEなんて。。。
スーパースターのマイケルジャクソンですよ。




 
あのマイケルが原チャリのCMに出てるって・・・ネ!

その他、元キャンデーズ伊藤蘭や、明石家さんま・・・

当時、1番ウケたのは、LOVE・スリーのCMですね。

TV見てたら、急に『ソイヤ・ソイヤ!♪』と聞こえ、何事かと思ったら原チャリのコマーシャルなんですよ・・・(爆)

たかがスクーターのコマーシャルやのに、一世風靡が大暴れですからね・・・
この時代の【アツさ】が良くおわかり頂けるかと思われます。

しかし、TVCMだけで判断すると、ホンダはあまり金かけてませんでした。

DJ・1なんか、太った無名の黒人が、『DJ♪DJ♪』と叫ぶだけです・・・



BGMはそこそこインパクトありましたけどネ。
けど、歌ってたのは無名のアーティト、アニー・・・ 
曲名は、DJ in My Life ♪ 当時はソニーのレーベルからレコードが発売されていたはずです。

けどネ。

もし・・・

スズキが同じCMを作ったならば。。。
オリビア・ニュートン-ジョンあたりに歌わせてたでしょうネ。(笑)



・・・・・・・
って。


少し話がソレてしまいましたが、元に戻します。。。



そんな空前の原チャリブーム?の中、自分が働く、このファンキースタンドにも1名の可愛いギャルが来てたのです。


彼女の原チャリは、発売されたばかりのクレージュタクト・・・


 
いやぁ・・・ 良いセンスの車種選択です。


この時代は、この様にファッションデザイナーが、車体デザインに参加したクレージュタクトのような車種から、ヤンキー御用達のパッソルが、街中に入り混じって走ってましたからね。




 
 

何故、ヤンキーはパッソルなのか???


そっ・・・ 
そんな、基本的な事・・・


万一、知らない人は、この歌をボリューム全開でじっくり聞いて勉強して下さい!(爆)






再度、話がパッソル方面に脱線しましたが、そんな訳で、クレージュタクトで疾走するギャルの好感度が高かったって事なんです。


もちろん、そのクレージュギャルに好意を持っているのは自分だけで無く、スタンドスタッフほぼ全員でした。


よって・・・


全員がライバルだったのです!


給油に関しては、店に入るのを(ウインカーの点等を)1番早く見つけて、走って出迎えた従業員が給油する暗黙のルールになっている為、クレージュギャルが来そうな時間帯はスタンドが異様な緊張感に包まれます。


そして、ある日の夕方、クレージュギャルが店に来ました。


運良く、雑巾を洗濯機の場所に持って行く途中、自分が偶然発見した為、彼女の原チャリへの給油権を確保しました。


せっかくの機会なので、ゆっくり・・・♪じっくり・・・♪給油していると。。。



背後から忍び寄る従業員の気配。。。


振り返ると、気持ち悪いぐらい満面の笑みを浮かべた、松三郎先輩でした。


そして・・・


なんと・・・


『汚れてますから、拭いておきまぁ~す♪』と上ずった声で彼女に話しかけると、クレージュタクトのヘッドライトを拭き始めました!(爆)


な・・・


なんと言う・・・ 姑息な手段!


給油権を手にした自分より、松三郎先輩の方が彼女との立ち位置が近いじゃないですか! 


走り去るクレージュタクトを眺めながら、松三郎先輩が一言・・・



『これからのガソリンスタンドはなぁ。。。 あれぐらいサービスしたらなあかんでぇ!』


それを聞いた時、この人は下心では無く、接客業にかかわるプロとして、あの様な行為を行なったのか。。。
と、一瞬は思いましたが、それは完全に間違いである事が数日後に判明しました。


数日後の夕刻、1台のバイクがスタンドに接近してきました。


バラバラバラ・・・♪と乾いたチャンバーの爆音を立てています。


ナンバー無しの競技用モトクロッサーに2ケツ(2人乗り)のノーヘル金髪少年でした。





年齢は私と同じぐらいでしょうか???
 

実は、このスタンドは淀川の河川敷に近い為、モトクロッサーが良く給油に来るんです。


モトクロ金髪少年は私に言いました。


『混合満タン♪』


混合・・・ マンタン・・・って?(汗)


タンクが空の状態ならイケるけど、このバイクのタンクの中には半分ほどガソリン入ってる状態やし・・・



頭の中でどうやって計算しようかと考え始めた瞬間、松三郎先輩が割って入ってきました。。。


そして、モトクロ金髪少年に対し・・・


『おいワレ・・・』
『混合で満タンにせぇってなぁ~ そんな無茶言うたらアカンやんけ~』
『計算、メッチャ難しいやんけ~』
『オマエらでも計算できへんのちゃうんかい・・・ワレ』


この接客トーク・・・


もはや、会話の内容は完全に『河内のオッサンの唄』レベルになっています。



※この歌は当時のスナックで歌うカラオケの大定番曲でした
 知らなかった人は、是非この機会に覚えてください
 巻き舌で歌うのがコツです



そして、最後にダメ押しの一言。



『おい! ところで。。。 お前ら・・・』



『どこの中学出身やねん?』。。。



いやぁ。(汗)


ガソリン入れに来て、中学を聞かれるスタンドってあまり無いですよね(爆)


モトクロ金髪少年は、困り果てた表情で、
『あ・・・もう、混合は適当でいいです!』と回答。。。



そして、松三郎先輩は気を良くして給油をはじめました。


まず、2サイクルオイルの1リッター缶を【全て】モトクロッサーのタンクに注入・・・(汗)


そして、その上からガソリンをタンクへ給油します・・・
『お~っ! ええぞ! ちゃんと混っとるやんけぇ!』等と大声で叫びながら・・・(爆)


モトクロッサーのタンク容量なんか20リッター程度ですから、あきらかに濃いです。


しかし・・・


まぁ。。。


松三郎先輩は・・・


自分より弱いと思われる人間に対しては、必要以上に強気なお方でしたからネ・・・。。。(汗)



この時、デビル16歳・・・



給油完了後、異常と思える白煙を撒き散らしながら、淀川の堤防へ戻るモトクロス少年を見送りながら、この2つの事を学びました。



1つは。。。


『お客様は神様である・・・等と言う常識は、時と場合と【相手】によっては全く通用しない事がある。』


2つ目は。。。


『お店で気持の良い対応をしてもらった場合、またその逆の仕打ちを受けた場合・・・その原因の大半は、【客側】にある。』



ちなみに。。。



この事件の後、モトクロッサーの客が激減しました。



まぁ 自分的には混合ガソリンを作るのはめんどくさいので良かったんですけどネ。
 
 
 
今回は色々と突っ込みやすいネタを入れたブログとなっています。
素敵なコメントをお待ちしております。
 
2015年07月22日 イイね!

【必殺】ファンキー♪スタンド

【必殺】ファンキー♪スタンド
皆、それぞれが情熱的に生きていた昭和末期。



そんな時代を忘れる事ができない男が、昔を懐かしみつつ書いてみました。
尚、内容には一部不適切な部分がある為、フィクションとしてお読み頂ければ幸いです。



ストーリーの概略としては、自分が16歳の頃、バイクを買う為に働き始めたガソリンスタンド。。。
そこでの人間関係により、その後の人生が大きく変化すると言うお話しです。


よって話の中心はバイクや車の話題になりますが、それに関連して、当時の女性へのアプローチ(ナンパ)等にもふれていきたいと思います。


舞台は29年前の大阪市内。。。
世の中の景気はこの頃から一気に加速し、2年、3年後にはバブル絶頂期を迎えます。


当時の大阪的ヤンキー文化と、梅田やミナミの繁華街での華やかな遊びを紹介できれば・・・と思います。


当時、大阪の若者は車に何を求めたのか・・・
大阪では走り屋と呼ばれる人種にはどんな人が多かったのか?
走り屋以外の車の楽しみ方は無かったのか?


また・・・


同じ時期に大阪の中心部である梅田やミナミではどんな遊びが流行り、若者は何をしてきたのか。。。


当時、ミナミや梅田の人気のディスコはどんな様子???
クラブが大阪に誕生した時は???
当時、遊び人が好んだファッションは???
当時のナンパ手法とは???



そんな話を交えながら、書いていけたら良いかな?って思っています。


しかし、これは結構、時間がかかる作業なので、この企画・・・人気が無ければ、即打ち切りますよ(笑)



それでは、【必殺】ファンキー・スタンド

第一話 『給油の満タン男』


時代は今から遡る事、約29年・・・

私は16歳になったばかり。。。
当時、バイクが欲しく、働く必要があり、ガソリンスタンドで勤務する事になりました。
 


生憎、家の近所のスタンドには求人が無く、隣町のスタンドで働く事を決めました。
隣町と言っても、バイクで10分もかからない距離です。


面接に行った時の印象ですが、当時のガソリンスタンドとしては規模も小さく、設備も古く・・・ そして、先輩従業員も非常に恐そうな感じでした。


皆さん、制服は着用してるのですが、帽子は被らず、髪型もパンチパーマが多かったと記憶しています。


ただ、オーナーでもある所長が非常に温厚な感じで優しく、働きやすそうな印象でした。


そして・・・

このスタンドで働く事が決まりました。


今、思えばこれが人生の【転機】でした。




まず、本日は先輩を2人、同僚1人を紹介します。


1人目は、大木先輩。


この人は当時20歳の正社員・・・

18歳の頃、無茶な運転をして運転免許が取り消しとなり、失効中。
しかし、免許が無いはずなのに、普通にスタンドで勤務していたのは当時の謎でした・・・。

気が短く、常に好戦的で、気に入らない事があると勤務中であっても見知らぬ第三者を平気でシバくようなお方でした。

しかし、女性には非常に人気があり、女にモテたければ免許とエエ車が必要との定説を覆す人でした。

免許が無い=車が無い為、ファッション関係への投資が半端ではなく、Y’s等のDCブランドをカッコ良く着こなす超イケメンでした。


そして、もう一人・・・


先程紹介しました、大木先輩の中学時代の同級生でもある松三郎先輩です。

この方は昼は土木作業員をしており、その仕事を終えた夕方からスタンドに勤務していました。

その行動からわかると思いますが、素晴らしい体力の持ち主でした。

15歳から土方をしてる為、顔は真っ黒で、頭髪はパンチパーマー・・・
そして、言葉もありえないぐらい下品でした。

まぁ 大阪の人間でも使わないような、コテコテの大阪弁です。

まるで、『河内のオッサンの唄』の歌詞みたいな・・・(爆)
※標準語に翻訳された字幕付き




しかし、実際は見た目と性格は異なっており、かなり小心な側面がありました。
仲間と遊んでいる時に他のグループと喧嘩になった状況では、すぐに逃げだしたとの噂があり、松三郎先輩といてる時に喧嘩になっても彼は戦力にならない・・・って言うのが当時の常識でした。


あと、西沢。

彼は私と同じ年齢(16歳)のアルバイト。
丁度、同じ時期にバイトを始めた奴でした。
非常に真面目でバイクどころか、原チャリすら所有していなかった人物。
そして、当時はかなりの世間知らずでした。



では、このファンキースタンドで勤務する事になった数日後のエピソードです。


ある夜、1台のハイエースが給油の為、入ってきました。


 

その車は常連客で、建築関連の仕事をしている色黒で大仏みたいなパンチパーマのオヤジでした・・・


軽油を満タンとの事なので、窓を拭いて後、給油が完了したノズルを戻そうと思った瞬間、運転席より、どなり声が・・・


大仏パンチ 『おい! 満タンにせえって言うてるやんけ!』


デビル 『満タンになってますけど・・・』


すると、大仏パンチは車から降りてきて、私に向かってえらそうに言いました。

『ちゃんと満タンにせえ!って言うてるやろ?』

『ほら・・・ こうやって車を揺すったら、まだ入るんじゃ!』
 
と言いながら、自分でハイエースを軽く揺すり始めたのでした・・・

 この一連の流れを静観していた、大木先輩がこの時点で反応し、寄ってきます。
何か思いついたのでしょう・・・

 大仏パンチは大声で怒鳴った後で、ハイエースの運転席に戻りました。

そして、大木先輩は、全員に集合をかけます。

その時、メンバーは4人。

大木先輩、松三郎先輩、西沢、そして私。

大木先輩に指示により、ハイエースの両側へ2名づつ配置につきます。。。

そして、号令と共に、4人でハイエースを揺すり始めました。


すると、ハイエースはすごい角度になって揺れはじめました・・・


さすがに運転席の大仏パンチも表情がこわばっています・・・
そして、『もう、そのへんで十分よ・・・』と気弱な発言をしています。


しかし・・・


その大仏パンチの訴えを聞こえないフリをし、大木先輩がダメ押しの一言・・・


お前ら!もっと気合入れて押さんかい!


その瞬間、ギュィっ♪ ギュィっ♪とサスが軋む音を伴いながら、左右のタイヤが交互に浮き上がりはじめました。



そして、掛け声は、いつの間にか・・・
『オラオラ~♪・・・もっとイカんかい!』等、仕事中とは思えない言葉に変わっていました。



当然・・・


ハイエース給油口からは、軽油が激しく噴き出し、スタンドの床面は濡れまくっています!


このままいくと・・・
この車、横転するかも?って思いかけた頃でしょうか・・・



大木先輩が、必死でハンドルにしがみつく大仏パンチに満面の笑みを浮かべながら話しかけました。


お客様・・・ お車のゆすり加減はこれぐらいで宜しいでしょうか???』


その言葉を聞いた瞬間、自分が働き始めたこの職場は、非常にファンキーでアツいメンバーが揃っていると確信しました。


しかし、まだこの時点では、このスタンドを舞台に、数多くの事件が勃発し、自分自身の人生の中に大きな影響を与えていく事になるとは思いもしませんでした。


また、自分が勤務した数年後・・・
このスタンドは倒産する訳ですが、今ならその理由もわかる様な気がします。(爆)


                                          第一話<完>


◆主要登場人物(今後 登場予定の人物も含む)

・所長

当スタンドのオーナー所長
髪型も七三分けの超真面目人間。
性格は非常におとなしく、温厚。

・奥さん

所長と対照的に活発で気が強い。
そして、性欲も旺盛。。。
若い従業員との不倫も・・・

・大木先輩

当スタンドの正社員
当時の年齢は20歳
かなりのヤンキー気質で、気が短く、暴れやすい
しかし、DCブランドの服を着こなし、常時数十人の女性を連れていたモテ男
愛用ブランドは、Y’s
東通商店街で女性に声をかけ、即ホテルに連れ込む事が出来るぐらいの『ナンパの達人』
10代の頃、無茶をした為、当時は免許取り消し状態



・松三郎先輩  

大木先輩と同じ中学の同級生であり、当時の年齢は20歳。

昼間は土木作業員をしており、夕方から夜までガソリンスタンドでバイトしていた人物。
中学を出て、すぐに土方の世界に入った為、言葉使いが悪く、見た目もパンチパーマで人相が悪い。
しかし、気が弱い側面があり、喧嘩が発生したりすれば、仲間を見捨てて逃げる事も多い。
女にはモテない。
非常にミーハーで、峠を攻める走り屋が流行ってると聞くなり、S130ZからEP71へ乗り換えるが、
実際にヤマを攻める事は無かった。

・デビル

当時16歳の私。
当時乗っていた、バイク(GSX-R400)の費用を捻出する為に、このスタンドで頑張って働いていた。
バイトが入っていない日は、平日夕方の六甲(芦有ドライブウェイ)や茨木サニータウン攻め・・・
土曜日の深夜から日曜日の早朝は、毎週の様に阪奈道路を攻めていたバイク大好き少年。


・西沢

デビルと同じ年齢(16歳)のアルバイト。
当時は真面目でバイクは原チャリすら所有していなかった。
ただ、数年後には所長の奥さんとの不倫・・・また店のレジ売上金着服が発覚し、クビになる。
【大阪】走り屋伝説の第2話に登場するジェミニ・ディーゼルに乗る男と同一人物。


・ナマちゃん

このスタンドの常連客。
当時19歳 大木先輩、松三郎先輩の1つ下の後輩(隣りの中学の1つ下)。
当時、スカイライン・ジャパンから、新車のAE86に乗り換えたばかりであり、
走る場所も環状から箕面へ移行・・・。
名前の由来は、ナマズのような髭。
血の気が多く、気に入らないとすぐに人を殴る。


・かっちゃん

このスタンドの常連客。
大木先輩、松三郎先輩の中学時代の親友。
元ボクサー。
当時は反社会的勢力の現役構成員。
見た目も非常に恐ろしく、会話するだけでも恐怖を感じるレベル。
この時の愛車はクラウン・・・
しかし、この数年後にはベンツ560SELに乗る事になる。



・ジーコ

このスタンドの常連客。
大木先輩、松三郎先輩の中学時代の親友。
外車専門の塗装工場で働く職人。
しかし、客のフェラーリやランボルギーニを無断で乗り回し、ナビオ前でナンパを繰り返す極悪人。
ギャンブル好きで、常に金が無く、あちこちで借金を重ねる借金大魔王。
だまされた女性は数多く・・・。
愛車はフルスモークの430セドリック。


・タオ

このスタンドの常連客 。
そして、大木先輩、松三郎先輩の中学時代の親友。
仕事帰りに原チャリ(ジョグ)で給油の為に登場する。
車には全く興味が無い男であったが、当時の大阪ディスコ業界では有名なダンサーであった。
ミナミにあった某ディスコの女性DJと同棲しており、デビルの人生を変えたキーマンの一人でもある。
29年経った現在でも付き合いがある人物。


・ユウ

このスタンドの隣りに住む、大木先輩、松三郎先輩の友人。
年齢20歳。
当時、別のガソリンスタンドで働いていた人物。
バイクで箕面を攻めていた過去を持つが、車では走り屋の世界に無縁であった。
女好きでディスコでのナンパはプロ級。
彼女が5人いてる状況でも、ナンパを続ける執念がある人物。
しかし、気が短く、一緒に行動すれば良くトラブルに巻き込まれる。
世の中の渡り方を私に教えてくれた、大切な先輩。


・ナリカミ

このスタンドの常連客。
大木先輩、松三郎先輩の2つ下の後輩(同じ中学の2つ下)。
この時、デビルの1つ年上の17歳。
当時の職業は、自称ホスト。
後輩から没収したFZ400Rに乗っていたが、転倒により全損になった為、どこかでパクってきた原チャリ(チャンプ)に乗っていた。
血の気が非常に多く、当時から彼の周囲には喧嘩やトラブルが多発。
しかし、ヤンキー女には非常にモテる。
この2年後、デビルと共に走り屋の世界に突入し、その後自らレーシングチームを立上げ、会長となる。
その後も非常に関わりが多く、デビルの歴史上における重要人物の一人。


・オギ

このスタンドの常連客。
当時30歳。
表向きは高級自動車専門のブローカー・・・。
しかし、反社会的勢力とのつながりが深く、この人が店に来ると必ずトラブルが発生する。
非常に厄介な存在であったが、数年後 妙なきっかけで再会し、関わる事になる人物。
当時の愛車はカマロ。
ポケベルすら普及していなかった時代にショルダータイプの携帯電話を所有していた。
目つきが悪く、見るからにカタギでは無い容姿・・・
良く新地のお姉さんを連れていた。

プロフィール

「明日の朝は箕面かなぁー😁」
何シテル?   04/07 18:49
大阪、北摂在住のデビルです。よろしくお願いします。 刺激的な昭和末期が忘れられない人種です。 過去の愛車写真を見て頂くとわかるとは思いますが、 今...
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