こんにちわ。久しぶりにブログを書いてみたくなりました。
やっぱしツイッターは字数制限もあるし、時間が経つと読めなくなるので不便です。
テーマはバイクに乗る時の防寒です。
結構語りつくされたお題かもしれませんけど、20年以上バイクに乗ってきて学んだこと、考えたことなんかを書いていきたいと思います。
1、はじめに
バイカーの防寒は「格好よく快適に」なんだと思ってます。
僕はショットの革ジャンを20年近く愛用してます。バイクに乗るってことは、この革ジャンを羽織るということと強く結びついてます。

寒さを我慢するのは苦痛ですが、自分で格好悪いと思う服を着てバイクに乗るのもまた苦痛。バイカーってそういうものだと思ってます。
エアコンの効いた4輪を選ばず、身体むき出しの2輪で寒い中走る時点で頭おかしいので、そういうバイカーのために暖かさと格好良さをどう両立するのかをつづっていきます。
(外観を気にしないなら、イージス着て全身電熱ウェア着れば無敵です)
気温は2度程度まで耐えられればよしとします。それ以下は路面も凍るし、雪もちらつくし、僕のハーレーはオーバークールを起こします。そういう環境でバイク乗ることを推奨しません。
2、アウター
アウターについて言えることは「専用品を買え」です。もー、これにつきます。
なんだかんだ言ってバイク用ジャケットは防風性能がケタ違いです。ジーンズショップで売ってる冬物アウターとか、ホームセンターで売ってるドカタジャンパーは、袖や裾がばたつく、首元が緩い、前ボタンのスキマから風が入る、などでたいてい役に立ちません。
僕は昔、アルファ・インダストリ社のN-3Bを普段着として着ていたのですが、オーバーサイズでスキマ風がひどいし、フードのファーが視界をさえぎり車線変更なんかも恐かった思い出があります。
ノースフェイスなどのモッコモコのダウンジャケットも暖かさはいいんですが、耐久性や防水性の面でバイク乗りのアウターには向いていないと思います。
結局、クシタニ、RSタイチ、HYOD、コミネ(安物メーカーみたいなイメージがありますが、実際には写真のような高品質モデルが大半です)などのちゃんとしたメーカーのライディングウェアが鉄板かなと結論に達しました。今はタウンファッションに溶け込むデザインも多いですし。

または、硬派に革ジャンで行くのもいいと思います。(僕はこっち派です)
コツは0.5サイズ上を買って重ね着の余裕を作ることですかね。
革ジャンも安物を買うと悲惨な目にあうので、極力よいものを試着して買うようにしてください。
アウター以外は安物を組み合わせても何とかなるので、がんばっていいものを買いましょう。
3、レイヤーウェア
ブログやSNSなどで防寒のためにたくさん着込むような記事をよく目にしますが、これは間違いだと思ってます。
重ね着は本当に効果のあるものを3~4枚までで十分です。
コットンのスェットやウールのニット、ナイロンのウインドブレーカーなどをいくら重ねても大した効果はありません。
ダウンジャケットをなるべく素肌に近いところで着るのが効果的だと思います。

写真はGOLDWINのものです。これでなければダメということはありませんが、このくらいの厚さがアウターの下に着るにはちょうどいいと思います。
僕はポロラルフローレンの同程度の厚さのダウンを革ジャンの下に着てます。
ユニクロのウルトラライトダウンではちょっと頼りなかったです。(あとすごく毛が抜けた)
暖かさは重ね着の量に比例しません。暖かい空気の層を作ることで決まります。
サウナの中では裸でも暖かいのをイメージしてもらえるとわかりやすいと思います。
ダウンを薦める理由はこの暖かい空気を溜め込む力が高いためです。
逆の例で言うと学ランとかレインコートは空気を溜め込む構造になってないので、重ね着しても暖かくないですよね。
意味のない重ね着は暖かい空気の層を押しつぶしてしまったり、ムレたり、血行を悪くしたりしてかえってマイナスの効果を生みます。
中綿じゃダメです。ダウン1枚で勝負です。
どうしてもそれでは不安だと言う方は毛足の長いフリースを追加することをオススメします。
フリースは乾きやすく、軽く、肌触りがよく、安くて手に入りやすいと、重ね着ウェアにはもってこいです。
4、インナー
僕はダウンの下にサーマル(ワッフル生地)Tシャツを使ってます。
本当に寒い日は、肌に当たらない側に使い捨てカイロを貼り付けます。電熱ウェアを持ってないのでその代わりです。
胸板、わき腹、肩甲骨の下辺り、腰と背中の境目あたりに貼ると効果的です。
暑ければ出先で外して保存しておき、寒くなればまた貼ります。カイロはミニではなく大判のものがいいです。
もう少し防寒性を高めたいなら画像のようなぴったりとした厚手起毛のタイツがオススメです。

これはおたふく手袋というメーカーのものですが、似たものはいっぱい出ているので探してみてください。上下1000円程度ですが効果はものすごく高いです。
5、アンダーウェア
直接肌に触れる下着についてはユニクロのヒートテック一強のようにとられがちですが、僕はオススメしません。
ヒートテックは一度汗にぬれると乾きが遅くメチャメチャ不快です。
またぴったりとした肌感がいかにもあったかいような錯覚をさせているだけで、そもそもそんなに暖かくないとも思ってます。このへんの感じ方は個人差があるかもしれませんが、僕はヒートテックと普通のコットンであまり保温性の違いを感じません。
僕は1年中、どんなに寒くても下着はユニクロのエアリズムです。
これはものすごく早く乾くので、汗冷え知らずで快適です。
6、パンツ
アウターと同じ考え方でオーバーパンツを履くという発想は僕にはありません。いつもジーパンかチノパンです。
秋冬はこの下に厚手の起毛タイツをはいてます。
さらに寒くなった場合にはどうするか。長らくスェットパンツを重ね履きしてましたが、最近いいものを見つけました。

アルファ社のキルティングパンツライナーです。
これはヤバイ。本当に寒さ知らずです。画像ではちょっと厚手のカーゴパンツ程度にしか見えませんが実際には1センチ近い厚みです。お値段4000円。1サイズ大き目のパンツを買い、こいつを下にはけば極寒の環境でもまったく気にならずツーリングを楽しめます。(見た目的にはややもたつきますが)
絶対にスリムな着こなしを譲りたくない、という人には革パン+厚手タイツの組み合わせになるでしょうか。
革パンはかっこいいし風も通さないし、好きな人にはたまらないとおもうのですが、素材として熱を蓄える要素はかなり低いのであまり暖かくありません。昔履いてましたが重いし、動きにくいし、重ね着しにくいので捨ててしまいました。あと革ジャン、革パン、エンジニアブーツと全身革っていうのも、ヘビーすぎて日本人にはあんまり似合わないですね。
どうにも膝が寒い。と言う方にはこういうアイテムもあります。

プロテクター兼レッグウォーマーです。やりすぎ感満載の見た目ですが、楽天で2000円程度なのでお試し感覚で買うのもアリかと思います。
7、頭部~首
「防寒は三首だ」ってよく言います。「首、手首、足首」は太い血管が多く、ここを暖めることで効果が高いとかなんとか。
頭部についてはちゃんとしたフルフェイスメットを買うのが大前提。ジェッペル、半ヘル、オフヘルとは別世界です。できれば試着して自分の頭にあったものを選ぶと安定感が全然違います。
また顔から首にかけてはいわゆるネックウォーマーを使ってください。

僕はマスクタイプでなく、右側のふんわりタイプを愛用してます。これを鼻まで上げてヘルメットのアゴヒモでずれないよう固定すればOKです。コンビニなどで売っている裏地のないフリース1枚ものは風を通して使いものになりません。きちんと裏地がついた風を通さないタイプのものを購入ください。
マフラーは万が一、ほどけたときに危険なのでバイクでは使わないでください。
8、手先~手首
「バイクの防寒は手先がすべてだ」という方も多いです。
実際僕もそう思います。たいていの場合、体が冷え切るよりも手がかじかむほうが先です。
グローブについて言えば、厚手の革のウインターグローブを強くオススメします。
ゴアテックスが最強みたいな評判もありますが、そうでもないです。水蒸気を通すことと保温することは別ですし、ゴアテックスは一度濡れてしまうとすごく不快です。
インナーグローブ、アウターグローブと重ね付けは操作性が落ちるのであんまりオススメしません。
ちなみに僕はデザインに惚れて決めました。10000円くらいでした。

なぜ革か?理由は簡単です。エンジンに触って手を温めることができるから。
信号待ちとかでこれやると本当にほっとしますね。化繊とかは恐くてできません。
じゃあ、グリップヒーターじゃダメなのかって話ですが、実は今年の車検の際にディーラーにグリヒの取り付けを相談したんですよ。

整備士の方から「じわーっとあったかくなる程度で大したことないっすよ」と言われ、定価5万円の価値を見出せず結局付けませんでした。
ハーレーの純正グリヒはよく壊れると言われます。ブログなんかではたいがい2~3年でぶっ壊れたと書かれてます。ディーラーの方が遠まわしに薦めなかったのもそういう事情があるのかもしれません。

結果、グリップは下の画像のものを選びました。これ2万もするんですけど、アルミ削りだしなんでめっちゃ冷たくなります。あとで失敗したなと思いました。ゴムとかのグリップのほうが確実に快適です。
そしてもうひとつ、今年から投入したのがレバーカバーです。画像でも到着してる黒いスポンジ状のパーツです。
冷たいレバーやグリップを握っているだけでどんどん手先が冷えていくんです。グローブ越しだとわかりにくいのですが、握るたびにじわじわを熱が奪われる。それを和らげてくれるのがコイツです。
(ちなみに付けてすぐに裂けてきました。ハーレーのレバーは太いので仕方ないかも)
過去にカイロを握って走ってたこともありますが、グリップをアルミ削りだしに変えてから効果なくなりました。じんわりともあったかくありません。グリップ冷えすぎ問題については、グリップを換えようか、冬の間だけ何か巻こうか真剣に悩んでます。
バイクの種類によってはナックルガードをつけるもアリかとは思います。

気休め程度にはなりますよ。
あとは風防やカウルを変えて手に冷風が当たらないようにするのもアリかと思います。ハーレーで言えばヤッコカウルの装着ですね。
手先の防寒で最強なのはハンドルカバーを使うことです。

「あー、もう付けちゃおうかな」と毎年誘惑と戦ってます。(結局ずっと付けてないんですけど)。
やっぱり操作性とかっこよさを考えると。。。。というところです。
これとグリヒ組み合わせると走る炬燵だとか言います。別の意味で恐くて使えません。
手がかじかむのは本当に危険です。咄嗟にブレーキが握れないで、ひやっとした経験は誰にでもあると思います。そういうリスクを避けるためにも手先の保温はしっかりしましょう。
(それとアルミグリップはやめましょう笑)
9、足先~足首
足首までしっかり隠れるブーツを選んでください。ローカットのスニーカー、皮靴はダメですね。
僕はレッドウイングのエンジニア(2268)を15年ほど使ってます。

正直重いし、硬いし、歩きにくいんですが、高かったのでもったいなくて使い続けてます。左側はシフトレバーでボロボロなので普段はトゥーカバー付けてます。
チペワやホーキンスのブーツも使いましたが防寒性という意味では大差ないです。
いくら寒いからといってボアブーツみたいなものは操作性と安全性に難ありです。
スクーターでないかぎりやめときましょう。(ボアブーツは大体ソールも弱いです)
ブーツも1サイズ上を買い、厚手の靴下を履いてればどうにかなります。
もしブーツの中にカイロを使う場合には必ず靴下用を使ってください。通常のものを使うと温度が高すぎて低音火傷します。
10、電熱ウェア
僕は電熱ウェアに否定的です。理由として
1、車体バッテリーに負担がかかる。
2、モバイルバッテリータイプのものは利用時間が短い、重い。
3、耐久性に不安。
4、高い。(5000円以下で売ってるものは初期不良品が多い)
5、なんか、負けた気がする。
負けって何だよって話ですが、こんなところです。
2018年現在、電熱ウェアはバイカーの必需品にはなっていません。まだ少数派です。
でも、たとえば10年前、かなり多くの人が「バイクにスマホくっつけてるとかダセぇ」と本気で思ってました。今ではスマホのナビアプリを見ながら走るのが当たり前になってます。
もしかしたら、あと10年たったら電熱ウェアももっと当たり前な商品になってるかもしれませんね。
11、体質について
最後に。
僕は若いころ、本当に寒さも感じず1日中バイクに乗り続けてました。
俺もそうだったと感じる人も多いと思います。
なぜ人は寒さに弱くなるのか。
それは血行が悪くなってるんです。年をとって体を動かさなくなり血行が落ちるのです。
すぐに手足が冷たくなる方は試しに10分早足歩きでもしてみてください。
きっと手足の冷えは解消します。普段から体を動かすことが寒さ対策なんです。
そんなの面倒くせえ、という人はココアを飲んでみてください。
血行が良くなる、熱を産む(カロリー)糖分が多い、利尿作用は低いと寒さ対策にはもってこいの飲み物です。
あと地味なところでハンドクリームをたっぷり塗るというのもあります。
これは寒さ対策というより痛み対策な部分もありますが、これはこれで効き目があります。
春先まではまだまだ寒い日々が続きます。
みなさんのバイクライフに少しは参考になればと思います
長文失礼しました。