ここにしか咲かない花 ここにしか吹かない風
ここでしか読めない黒連星ブログです こんばんわ。
さて、みなさん、ご存知のとおり僕は車屋なんですが、商品車を洗車していると、結構な確率で小銭を拾います。
思えば3年前、そういった小銭をあつめて、GT-Rを買おうと始めた洗車貯金。
拾っても拾っても10円玉以上の硬貨はみんなが缶ジュースを買うのに使ってしまうので、なかなかたまりません。すなわち・・・・
1円玉と5円玉しか残りません!!
いつになるんだGT-R!34の生産終了からすでに5年ですよ。
貯金する速度よりもプレミア値段の上昇のほうが早いんじゃないだろうか・・・
まあ、それでもこんだけ溜まったのはえらいことです。
チリも積もれば山になる、ですね。
そういった視点から考えてみたいのが
バイオガソリン。
4月27日から販売が開始されました。石油原料に過度に依存する現状への打開策として期待を集めています。
しかし、期待感が高まり、実際には正確に伝えられていない部分もあるので、ここでおさらいをしましょう。
①バイオガソリン、といっても
100%植物原料ではありません。日本では現在既存のガソリンに3%のバイオエタノールを混合しているだけです。ちなみにバイオバソリン先進国といわれるブラジルでも混合率10%です。
②環境対策、と言われていますが、
実際には燃費も発生するCO2も既存のガソリンと変わりません。原料となる植物が成長する過程でCO2を吸収するので、その吸収量を計算に入れてトータルで見たらプラスマイナスゼロだ、という論法です。(こういう考え方をカーボンニュートラルといいます)
③ただし、原料となる植物の輸送、肥料の精製、農耕機の稼動などにもCO2は発生するので、バイオガソリンは本当の意味でのカーボンニュートラルにはなりません。
④燃費、価格も既存のガソリンと一緒、と言われていますが、既存のガソリンに比べると
バイオガソリンでは計算上数パーセント出力は落ちます。実際にバイオガソリンを使ったレースではレーサーのほとんどが「出力は落ちてる」とコメントしてました。価格については1リットルあたり10円ほどコストが上がりますが、国と石油会社が負担しているのが現状です。
⑤バイオエタノールのガソリンへの混合法は2種類あります。バイオエタノールをガソリンに直接混ぜる「E3方式」と、バイオエタノールを石油ガス(イソブテン)と化学反応させたETBEと呼ばれる液体燃料を、ガソリンに混ぜる「ETBE」方式です。直接混合式といわれるE3方式のほうが混合率を上げやすいので、海外では普通E3方式が採られています。日本では施設費用や脱税目的の混合を防ぐため、現在ETBT方式になってます。ETBT方式では今後、混合率を上げていくのは限界があり、
このままではガソリンそのものの使用量をそれほど下げることはできません。
⑥かつて「バイオガソリンは燃料タンクを痛める」といわれましたが、一応政府がその危険性はないと保証しました。
⑦世界のガソリン消費量と原料となるサトウキビの生産量を考えれば、バイオエタノールを輸出できるのはブラジルだけです。要するにまだまだ
サトウキビの生産量はガソリンの消費量においついてはいません。サトウキビ畑を増やすことで地域によっては食糧危機にも陥る危険性も指摘されてます。
とまあ、こんな感じでまだまだ問題点は山積みです。
盛り上がりムードに水を差すようでアレですが、結局のところバイオガソリンという手法は次世代エネルギーへの移行における時間稼ぎにしかなりません。
しかし、です。
僕は地球温暖化を恐れるのと同様に石油原料の枯渇も恐れています。
たとえ、3%でも石油の消費を抑えられるならドンドン使ってほしいところです。
言うまでもなく、燃料としての使用以外にも、世の中の至るところで石油原料はプラスチック樹脂となり生活を支えています。
あなたが叩いているキーボードも着ているシャツも、石油原料からできているという事実を忘れないでください。
そして、もしもこのまま代用ガソリンが開発されないままでいたら、いつかはガソリンを手にする事ができない日がきます。
きっとそのころには次世代エネルギーで走る乗り物が開発され、ガソリンで走る今ある車やバイクや飛行機は「旧世代の遺産」となっているでしょう。少し悲しい話ですが、100年続いた今あるモーターサイクルの歴史はガソリンの枯渇とともに一度幕を下ろすのです。
僕は死ぬまでハーレーには乗っている予定なので、僕が生きている間はそんな日は来ないで欲しい。
もちろん次世代エネルギーの開発は一日も早いほうがいいです。
けれど、今ある車も50年前の車も同じ燃料で走れるこの素晴らしい時間が少しでも長く続くことを祈ってます。
→すばらしき車たち++++
世界の名車 フォトギャラリー(現在1024台)
→愛車のお手入れ++++
洗車のコツと知識ブログ(連載21回)
→カーサウンドUP++++
初心者のための音質向上ブログ(連載20回)
Posted at 2007/04/28 22:08:14 |
トラックバック(0) |
日々精進 | 日記