こんばんわ。
今日はアンプについて説明します。
「アンプ」と言いますが、大概の場合、「後付アンプ」をさします。
画像左はカロッツェリアXの
RS-A9X 右はアルパインの
MRA-F355です。
後付アンプの例としてこんなのがあるんだ、と思ってください。
実際にはほとんどのカーオーディオユニットには最初からアンプが内臓されています。
「50W×4」といった表記を良く見ると思いますが、これが内臓アンプの出力を表しています。
しかし、この内臓アンプの出力では必然的に容量が不足します。
後付アンプを加えることにより、容量不足は解消され、音に迫力と繊細さが加えることができるのです。
アンプって非常に複雑で覚えなきゃならんことの多いユニットです。
取り付けに際しても、配線の取り回し、接続、設置などにそれなりの技術がいりますし、音質の調整も複雑になります。
もともと内臓されているアンプを、わざわざもうひとつ後から追加するわけですから、必ずしも初心者向けな作業とはいえないと思われます。
07年1月現在、僕の車には後付アンプはついてません。
なので、突っ込んだ説明はできません。
僕の説明はこれからアンプを付けようと思っている方への説明と思ってください。
①アンプの役割
アンプは送られてきた音の信号を増幅させる装置だと思ってください。
以前書いたように、ヘッドユニットからスピーカー線を通じて出る音の信号は電気信号です。50Wなどという出力は電力だと思っていただいてもいいでしょう。後付アンプはたいてい50W以上に設定されています。出力が100W、150Wと上がることにより音の伝達に余裕がでます。
②アンプ装着のメリット
アンプ装着のメリットとして分かりやすいのはヒップホップなどのダンスミュージック。音がパワフルになり、文字通りケタ違いの迫力を手にすることができます。ただ音が大きい、という意味でなく、音量をあげても歪まない、ひずまない、盛り上がる場所ではきっちりと盛り上がる音楽になります。
また、細かい音も拾いやすくなる、音がキメ細かくなる、ツヤがでる、といった働きも期待できますが、どこまでそういった効果が出るかはアンプそれぞれの性格によります。
③アンプの働き
こうして容量に余裕を持ったオーディオシステムはとても伸びやかな発声をします。文章でそれを表現するのは難しいのですが、例えば、排気量とトルクと馬力に置き換えると分かりやすいかもしれません。
排気量660CCでも4000CCでも時速140キロで走れます。
しかし実際に140キロで走る軽自動車のエンジンは一杯一杯。エンジンの「おいしい所」で走っている感覚は微塵もありません。トルクはスカスカで、気を緩めればスピードが落ちるか、オーバーヒートでもしそうなかなり危うい状態です。
一方4000CCのエンジンであれば、丁度120キロ~140キロあたりがエンジンの「おいしい所」に当たることが多いです。車体が無理をしている感覚はなく、アクセルが気持ちよく走りに反映されます。
ちょうどこれとよく似た感覚で、アンプの容量に余裕があれば低音から高音まで不安定な部分がなく音楽を奏でることができます。
④アンプの性格
アンプには大きくわけて「ナチュラル系」と「パワフル系」があります。
その名のとおり、ナチュラル系は自然で伸びやかな発音を得意とし、パワフル系は重低音やダイナミックな発音を得意とします。このあたりはオーディオ雑誌や比較サイトなどで情報を収集して判断しましょう。値段が高ければいい、というものでもありません。自分がどんなジャンルをよく聞くのかを考え、好みにあったアンプを選びたいところです。
⑤アンプでシステムアップ
外車や純正マルチナビ付きの車両はヘッドユニットが交換できないことがあります。このとき、後付アンプを装着して音質を上げるという手段がよく使われます。
また最近ではカーシアターシステムの構築のためにアンプを投入することが多くなってきました。これは音質を上げるのが目的ではなく、5・1チャンネルに対応できる出力の調整のためにアンプを持ちいる方法です。

近年はアンプそのものにお金をかけるよりもナビやモニターなどに予算を割いて、車内エンターテイメント性をあげるのが主流となりつつありますね。
⑥アンプ装着のデメリット
最大の難関はやはり出費でしょう。入門クラスのものでも購入のために3万円は必要になります。上級クラスになると1台数十万というものも。加えて接続のためのケーブル代も少なく見積もって1万円くらいします。必要ないと思う方はそのぶん、ヘッドユニットやスピーカーにお金をかけるほうがよいかと思われます。
他にも取り付けが完全でないとノイズの元になる、車内でスペースをとる、設定や調整がおかしいと音に品がなくなり、まとまりのない音楽になる、といった不安もあります。
またアンプ装着は大掛かりにケーブル類を取り回す必要があるため、ほかのユニットと比較してかなり時間がかかることも覚えておいてください。
ということで外付けアンプとはどのようなものなのか、ざっくりと説明をしました。
僕のつたない文章でも興味を持たれた方は導入もご検討されてもいいんじゃないでしょうか?
本音で言ってしまえば、一般ユーザーで後付アンプを入れてても「失敗例」のほうが多いような気がします。
中古車屋で働いている僕ですが
「僕のクルマ、アンプも入ってていいですよー」
とジマンされた車に実際に乗ってみても、違和感を覚えることは多いです。
高音~中音がほとんどつぶれてしまってボコボコ鳴ってるだけ車や、ノイズが激しい車、セッティングがあっていないので発声そのものが歪んでしまっている車もあります。またケーブルが適正でないため、全体的に一枚モヤがかかったような不明瞭な音楽になっているものも珍しくありません。
このあたりが僕がアンプ導入を手放しで勧めない理由でもあります。
けれど、もし、ショーやコンテストなどで視聴の機会があれば、未体験の方は是非一度、その足を運んでいただきたいと思います。
プロショップが予算に糸目をかけずインストールしたアンプでの音楽は圧巻の一言です。カーオーディオに対する価値観が変わると思います。
ということで、いつになるかはわかりませんが、次回はアンプ装着の方法を説明したいと思います。おたのしみに~。
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