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2015年01月22日 イイね!

C4 グランドピカソ 試乗インプレッション

「ミニバン大国」とも言える日本では、ミニバン市場は激戦区。日本メーカーはありとあらゆる価格帯において、隙あらば(無くても)さまざまな付加価値を付けて新モデルをも投入して来る。特に今日のトレンドは「推し」のあるミニバンか。そんな中、ヨーロッパ製のミニバンの販売台数は決して多くは無いものの、日本のそれとはまた異彩を放った個性派モデルを選択肢として提供し続けている。そのロングセラーとも言える1台がシトロエンの「C4 ピカソ」であろう。昨年秋にフルモデルチェンジされた新型「C4 ピカソ」が日本にも上陸した。新型では「C4ピカソ」「グランドC4ピカソ」の2種類のボディ形状が用意され、前者が5シーター、後者が7シーターのモデルとなる。今回の試乗車は後者の最上級モデル、「グランドC4ピカソ エクスクルーシブ」である。



 ボディサイズは全長×全幅×全高=4600×1825×1670mm、ホイールベース=2840mmであり、国産ミニバンでは現行ホンダ「オデッセイ」よりも全長がやや短いくらい、トヨタ「アイシス」よりもやや横幅が広いくらい、である。エクステリアデザインは、メッキを多用し厳ついフロントマスクがトレンドの日本車ミニバンとは対照的で、丸みを帯びた前代のデザインを踏襲し、優しく穏やかな表情をしている。LEDヘッドライトやLEDテールライトなどを採用し、先進性を感じさせつつも、先代のイメージを彷彿させるエクステリアデザインの進化は、インテリアデザインの進化でも同様の事を感じた。インストゥルメントパネルの中央上段にデジタルメーターを配した、センターメーター方式のレイアウトを採用し、速度計やエンジン回転計、車両周辺のカメラ映像などが表示される。インパネの中央にはエアコンやオーディオ、ナビゲーションなどを表示、操作する7インチのタッチスクリーンが配されるが、同様にエアコン操作系をタッチスクリーンに集約したプジョー「308」のそれより、操作性は格段に高いと感じた。車両の情報を提示したり操作したりする大型スクリーンを2つも備え、そこに所狭しとさまざまな情報を提示してくれるのは、現代のスマートフォン・タブレット時代としては普通かもしれないが、運転中に瞬時に必要な情報を判別して認識するにはやや困難ではあるが、これもトレンドか。とは言え、インパネ全体から受ける印象は紛れもなく「C4 ピカソ」であるし、パノラミックガラスルーフや大型のウインドウも相俟って、360°ビュー、パノラマ。運転しやすい環境だ。



 面白いのは前席に左右非対称のシートが用意されている点だ。それはデザイン上の話だけではなく、実際の形状もそうで、座るとやや身体が中央に向くようになる。3列シートミニバン故、後ろに子供たちが座ることもあり、後ろまで振り返りやすいようにということらしいが、ここまでシートにこだわるのは、流石フランス車だ。全座席独立式のシートで、2列目はやや横幅が狭いと感じはするものの、足回りのスペースは十分以上であるし、シートのホールド性も2列目、3列目であっても高い。特に3列目までしっかりシートを造り込んである国産ミニバンは高級ミニバンくらいで、このクラスでは3列目のシートはなおざりになっているケースが多々あるから、これはC4 グランドピカソのアドバンテージである。



 イグニッションをオンにして走り出した瞬間、感心したことがある。シートベルトの弛みを防ぐために、一瞬キュッと締め上げる「アクティブシートベルト」が採用されていた。この手の機能は、例えばメルセデスの「Eクラス」以上に採用されていて、「流石は安全性には一家言あるメルセデスだ」と乗る度に感心していたのだが、新型C4 グランドピカソでも採用されていたとは驚きだ。



 エンジンこそ先代からのキャリーオーバーとなる1.6リッター直列4気筒ターボであるが、プラットフォームは新開発の「EMP2」。組み合わされるトランスミッションもシングルクラッチのEGSからトルコン式となった。滑らかな加速と共に、ゆったりとした乗り心地はやはりシトロエンであると感じるが、全体的な乗り心地の印象としては「硬い」と感じた。「硬い」と感じる要因の1つがシートだ。クッションもたっぷりとしてホールド性も良いのだが、思いの外に体重での変形が少ない。そして2つ目の要因としてはリアのエアスプリングが金属バネに変更されたことであろうか。とは言っても、乗り心地が悪いと感じるシーンはなく、むしろ「キビキビ」感をも感じた。高剛性を感じる走りに対して、ロールスピードがゆっくりで、ふわりふわりと揺られる感覚は正に「シトロエン」だ。



 これまでは先進装備では一歩遅れを感じざるを得なかったフランス車であるが、スマートキーやブラインドスポットモニター、アクティブクルーズコントロール、前走車への接近を警報で知らせるディスタンスアラート、レーンデパーチャーウォーニングなど国産高級ミニバン顔負けのフル装備が用意される。更には、自動操舵技術を用いたパークアシスト、車両周辺の状況を「鳥瞰図」「後方映像」「前方パノラマ映像」の3タイプで表示できる「360°ビジョン」まで用意される。「全方位SUV」ならぬ「全方位ミニバン」、新型シトロエンC4 グランドピカソ。好き者向けのニッチなミニバンから、「らしさ」を失わず、より万人向けのミニバンに進化していた。

Posted at 2015/01/22 16:26:59 | コメント(5) | トラックバック(0) | 日記

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