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　ピストン・リングを割ってしまい、挙げ句の果てにハローの純正より厚みのある他車種のリングを買ってきて、取り付けよう等という話を昨日記して、呆れた人も沢山居るだろうというのが容易に察しが付く訳なんですが、とりあえず、“安く維持する”という大前提がスローガンな僕にとって、やってみることに意義が有る訳です。

　そういう訳で、兎にも角にもリングの厚みを、約0.2mm薄くする加工をしてみました。加工といったら恰好は好いけれども、そんな精度のある機械なんてものは無いので、ほぼ平らであろうと思われる人工大理石のタイルの上に耐水ペーパーを敷き、手でピストン・リングを成る可く均一にゴシゴシ研磨するだけです。

　こんなアナログな方法を採り約30分。画像の様（解り難いけれど）に片方のリングが入っちゃいました。指で持っているリングは未加工のもので、ピストンのリングが収まる溝に入らない状況です。1時間程の作業時間で、2本とも使える状況になりました。


　これでハロー復活！？出来ちゃうかもしれません。〆

　もう組むだけになっていたハローのエンジン。丁寧さに欠ける性格が仇になって、ピストン・リングを割っちまったんですよ。さぁ、困った。それから数ヶ月も経ってしまった気がしてます。
　腰下は要らないのに、高い金額出してエンジン本体を買う気にもなりません。現在、オークションで最安値が12000円。無理無理！そこで、サイズを計測し、あれこれ探してみました。そんな中で見つけたのが、ポインター用と銘打ったピストン・リング。約2000円。

　早速取り寄せました。リングの厚みは1.7mmで、ハローは1.5mm程です。なので、“研磨で薄くして放り込めば良いだろう”等という安易な考えでいます。1970年代の車両に、細かい精度など無くとも対応出来るだろうと考えてたりもしています（苦）。が、手元に来たのは割れた純正と径が同じ筈なんだけれども、実際にはポインター用のリングの方が2mm程、幅が広く一寸戸惑っています。


　やっぱり無茶なのか・・・？〆

　北陸育ちだった僕は、永平寺の影響か食事前は合掌をし「いただきます」というのを子供時分に叩き込まれました。思春期に関東に移り、同じ事をしたら大層笑われ、酷く傷ついたのを憶えています。ハローの傷ついたピストンとシリンダーを部品取りエンジンから「いただきます」。そして合掌。

　思うに綺麗な個体は生き残り、半ば朽ちたり錆び付いたりと汚い個体は部品取りになっていく傾向に有る様に思います。後者でも、稀に奇特な人に巡り会えば再生される。個体数を維持するのが理想だけれども、部品取りも必要。種の保存の為に、仲間の血となり肉となる事も大切なのかもしれません。しかし、部品取りエンジンの汚い事・・・。余りに汚くて嫌なので、シリンダーは清掃する事にしました。


　ところで、世の中には状態のいいノスタルジックな乗り物が、オーナーが人生の清算をしなかったが為に、再び日の目を見る事が困難な状況に陥り、哀しくも部品取りの運命にしかなれない沢山の個体があるようです。確かに個人の所有物では有るかもしれないけれど、そろそろ文化的遺物としての処理が出来る様なシステムを作った方が良い気がします。それ以前に、車やバイクとピンクな本やビデオは、ちゃんと処分してから冥途に旅立って貰いたいものですね。合掌。〆

　腰下の外周をボルト留めする時に、本数を確認。50mmが8本に45mmが5本。しかしカウントすると50mmが9本・・・。ボルトはバラ売りなので、どうやらホーム・センターの店員が間違えたらしい・・・。蒸し暑さも手伝って、また作業が進まないという憂鬱さが募りながらの作業。

　そういう訳で、短い方のボルトが収まるクランク・ケースは1本50mmボルトを仮に収めているので、8割型締め込んだ時点で作業を終了。しかし圧入をしながらの締め込みは大変ですね。プレス機も無いし、最初は長いボルトを使ってバランスを視ながらの作業。折角綺麗にしたのに、鉄粉は出て来るし・・・。ケース側、ドライヤーで温めた方が良かったくらいです・・・。


　暑さが悪い、暑さが・・・（苦）。〆

　これだけ組むのに3時間・・・。ケースを掃除して、ボルトが入るケース側のネジ山を切り鉄粉除去。部品を組みながら確認し、そんな最中に猛暑とストレスの為か部品ケースを引っ繰り返したりで途中で訳が判らなくなったりもしたりで、余計に時間が掛かりました。本当に単純な構造なのだから、“3時間もあればエンジン全てが組み上がるだろう”などと思ってたのだけれども、無理でした。下手な証拠です・・・。

　スタミナ面といい精神面といい、いい影響は全く無いので、この連日の暑さ、早く収まって欲しいものですね・・・。〆