
ハブベアリング
シールされたデュアルテーパーローラーベアリングとインナーレースは、二つのサークリップによって各フロントハブ内に保持されている。ハブはベアリングに圧入されており、ベアリングアセンブリに必要なプリロードはクランプボルトによって保たれている。
リアハブのベアリングもサークリップで保持されているが、ドライブシャフトの先端のハブナットによって必要なプリロードを得ている。
ベアリングに過大な遊びや
シール不良によるグリスの漏れが無いかチェックすること。
明らかな遊びがある場合、または動きが悪い(硬い場所がある)場合は、調整の余地は無くベアリングを交換する必要があります。
注意:フロントリアともハブを取り外した場合はベアリングを交換しなければならない。
フロントハブM16クランプボルトセット
スタンダードでは1997年9月までM12クランプボルトセットを使用していた。その後競技用のM16クランプボルトセットが全車に用いられている。初期のM12セットが用いられている場合、スラストワッシャーを含めてM16のセットに置き換えることをお勧めします。
また何らかの理由でハブをはずした場合もM16セットをを用いてください。
M16クランプボルトセットは、M12セットと互換可能です。、フィッティング時には、ハブを取り外し、ベアリングとハブを注意深く検査することをお勧めします。
ハブやインナーレースの動きに何らかの不具合(兆候)があった場合、ハブとベアリングを交換し、新しいボルトで組み立ててください。
○フロントベアリング交換手順
1. 2本の固定ボルトをはずし、ハブキャリアからブレーキキャリパーを取り外す。ブレーキホースに負担をかけないよう保持して、ハブからブレーキディスクを取り外す。
2. ハブキャリアとスイベルジョイントを固定する4本のボルトを取り外す
3. ハブキャリアとステアリングアームを固定する2本のボルトをはずし(キャンバー調整シムに注意)、ハブキャリアを取り外す。
4. ハブクランプボルトとワッシャを取り外し、『M12ボルトの左のハブは逆ねじ(M16ボルトの場合は両側とも順ねじ)』ベアリングとハブを分離する。インナーレースをはずす場合要すればプーラーを使用する。
5. ハブキャリアのから両側のサークリップを外し、ベアリングを押し出す。
6. 新しいベアリングを組み込む前に、クリップ溝から外側の腐食などをきれいに取り除き、片側のサークリップを取り付ける。
ハブキャリアを最低でも20分間オーブンで90度に加熱してから、ベアリングを、取り付けてあるサークリップに接触するまで圧入する。反対側のサークリップを取り付けることによりベアリングの位置が保持される。
7. インナーレースを保持した状態でハブを正しい位置まで圧入する。内側から外向きにボルトを取り付ける。図に示すように両側のスラストワッシャー、ダストシールドおよび平ワッシャーを取り付けナットを取り付ける。
締め付けトルク
M16:210Nm
8. 取り外しと逆の順序で組み付ける。ブレーキパッドを正しい位置にするために、運転する前に何度かブレーキペダルを踏み込む。
○リアハブベアリング交換手順
1. ホイールを取り外し、パーキングブレーキを掛けてから、ドライブシャフトからハブナットを取り外す。ポンチなどをもちいてナットのカシメを緩めるとナットを緩めることが出来る。
2. ブレーキキャリパーの2本の固定ボルトを緩め、ブレーキラインやパーキングブレーキのケーブルを痛めないように気をつけながら、キャリパーを取り外す。次にブレーキディスクをはずす。
3. ドライブシャフトからハブを取り外す際にダメージを受けないよう、スピードセンサーを取り外す。

4. 上側ジョイント台座をハブに固定している2本のボルトをはずす。キャンバー調整シムに注意

5. トーリンクのアウターボールジョイントを固定しているボルトをはずす。円錐形のスペーサーに注意

6. ドライブシャフトとハブの嵌合をはずす、要すればプーラーを使う。
7. 下側のボールジョイント台座をハブに固定している4本のボルトをはずせばハブを取り外すことが出来る。
8. プレスを用いればハブをベアリングからはずすことができる。通常インナーレースはハブ軸に付いた状態で外れるので、プーラーを用いてはずす。
9. 両側のサークリップをはずし、ハブキャリアからベアリングを押し出す。
10. ベアリングを取り付ける手順は、フロントハブと同様。
11. ハブを取り付ける前に、キャリパーマウントプレートが正しい物が取り付けられているかチェックする(タブン大丈夫なので中略)
12.
インナーレースを保持しながら、ハブを外側からハブキャリアに最後まで圧入する。
13. 取り外した手順と逆の順番で組み付ける。リアハブナットの締め付けトルクは220Nm。ナットのフランジをドライブシャフトの溝にカシメる。運転する前にペダルを何度か踏み込み、パッドを正しい位置に押し出しておく。
Posted at 2014/10/20 23:46:27 | |
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