風の音(かぜのね)
築190年古民家改造カフェ。
2009年05月10日
偶然の発見だった。俵山から南阿蘇に下る道に小さな看板を発見した。文政11年に建てられた古民家とある。さっそく訪れることにした。小さな看板に導かれながら、田圃を抜け集落に入ると20台は停められそうな広大な駐車場がある。そこにこのカフェは有った。 このあたりの庄屋さんのお宅だったのだろうか、門構えは立派だが果たして営業しているのかどうか、駐車場には他に一台も停まっていない。土曜日の午後、お天気は上々なのに。入り口に営業中の看板が出ている。安心して中に入ると、それなりに今風に改造してある母屋がある。お庭の手入れは完璧とは云えないが所々に焼き物が点在し雰囲気は良い。文政11年と言えば江戸時代だ、およそ190年ほど前のに建てられたこの建物は、手を加えられ見事によみがえっている。いい雰囲気なのだ。高い天井に太い梁、建物内部のセンスは非常に良い。アラ環ご夫婦とお見受けできる方々がオーナーなのだろう、にこやかに迎えていただいた。お客は我々夫婦だけ、貸切状態だ。店内には静かな音量でジャズが流れている。それも今時の電子的に強調された小さなスピーカーから流される音ではなく、25cmのウーハーが醸し出す柔らかで自然な音質だ。
メニューはさほど多くない。ケーキセットをお願いした。ケーキは自家製のようだ、たぶん奥様の手作りなのだろう。珈琲もマイルドでブラックで頂くのに丁度よい。アイスクリームまで付いていて、750円はお値打ちだ。ただ、セットは足つきのお膳に乗せて提供される、そこまでしなくてもと思うのだけれど嗜好は様々なのだろう。残念ながら器は私達の好みには合わなかったが、雰囲気は良い。ゆったりと時が流れて行く。
大きなお世話なのだろうけれど、とても採算に乗っている風ではない。趣味で営業されているのだろうか。リタイヤして退職金はあるし、年金もある。自宅だから家賃は要らない。新たなる人生をこのカフェで過ごしておられるのだろう。
ともあれ、南阿蘇でお気に入り発見ではある。非常に分かりにくい場所なのだけれど探してでも訪れて損は無いと思う。
住所: 熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陰4419
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